昨日の記事には、脚本家の笠原良三さんの作品について述べましたが、これまで笠原良三さんや関連作品にはどのようなものがあったのか、該当記事のリンクを含めて若大将シリーズ、日本一シリーズ、社長シリーズについてまとめておきます。(2012年3月5日の記事を再編集しました)
記事本編については、昨日の記事をご覧ください。
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笠原良三、西欧合理主義とヒューマニズムに根ざした喜劇
ここでは、昨日の記事にリンクを貼らなかった、他の関連記事を枚挙させていただきます。
昨日の記事の脚注のようなものです。
若大将シリーズ関連記事
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『大学の若大将』高度経済成長の日本に全面開花した青春喜劇
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『銀座の若大将』星由里子の澄ちゃん、今回も嫉妬で若大将困惑
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『日本一の若大将』悪気を知らず友だち思いの明るく楽しい青春
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『ハワイの若大将』加山雄三、田中邦衛、星由里子、清水由記
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『エレキの若大将』の寺内タケシ、通称「エレキの神様」のユニークな反骨精神
『ゴー!ゴー!若大将』星由里子はSS従業員、祇園芸者浜木綿子
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『南太平洋の若大将』高度経済成長時代の明るさとダイナミックさ
加山雄三主演の若大将シリーズは、1960年代の東宝映画を支える人気シリーズの一つでした。
昨日の記事に書いたように、シリーズの基本的な設定は最初の3作を観れば十分で、あとは毎回、加山雄三が国内外に出かけたり、スポーツをしたり、楽器を弾いたりする、加山雄三のプロモーション&観光映画のパターンです。
結局、若大将がどうなったかといいますと、「若大将」の異名を大学自動車部の後輩に譲り、自分はマドンナと結婚してしまいます。
マドンナは、“すみちゃん”こと星由里子から、“せっちゃん”こと酒井和歌子にバトンタッチしています。
上映されたのは1971年ですから、もう映画は斜陽産業。
若大将シリーズの終焉は、映画の終焉といってよかったのかもしれません。
日本一シリーズ
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奥村チヨ引退で新3人娘時代の『日本一の男の中の男』を思い出す
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『日本一のゴマすり男』サラリーマンの出世を描くリアリズム喜劇
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日本一の男の中の男、浅丘ルリ子堂々他社出演ナベプロ新三人娘も
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『日本一のゴリガン男』でセールスマンが元気になる!?
日本一シリーズというのは、植木等が主演の作品です。
クレージーキャッツのメンバーは、出ても一部であり、全員は出演していません。
植木等単独主演と、クレージーキャッツ全員が出演する映画の総称として、東宝クレージー映画、などといわれています。
高度経済成長時代の10年間が過ぎて我が国の文化も価値観もかわり、植木等自身も歳をとり、20代の設定だった当初のキャラのまま、40過ぎても同じ役を続けることが困難になっていたことが、シリーズの終焉につながったのだと思います。
社長シリーズ
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森繁久彌さんの「生誕100年祭」改めて鑑賞する『サラリーマン忠臣蔵』
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『社長道中記』で森繁久彌と小林桂樹が演じる高度経済成長時代
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『社長漫遊記』で若戸大橋開通と塩沢ときを観る
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『続・社長漫遊記』鑑賞、フランキー堺を思い出し成田山成心寺へ
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『社長外遊記』のDVDを収録した『東宝昭和の爆笑喜劇Vol.23』
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『続・社長外遊記』ロケ地に使われた「丸急デパート」の現在は……
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『へそくり社長』で千葉泰樹監督が描きたかった“人間への信頼”
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森繁久彌社長シリーズ最終作『社長紳士録』『社長学ABC』鑑賞
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社長洋行記(1962年、東宝)東京・香港股にかけサラリーマン喜劇
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続・社長洋行記、「美人に弱く浮気に強い日本紳士」の続編
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続・社長漫遊記、『蝶々夫人』と『春雨』の長崎慕情編
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社長忍法帖、ベストセラー『甲賀忍法帖』にあやかりシリーズ再開
いやあ、こんなにたくさん書いていたんですね。
しかも、これはまさに当該作品のレビューであり、関連記事も含めると、森繁久彌社長シリーズについての記事はいくつ書いたかわかりません。
それだけ私は、このシリーズが好きなんですね。
また、笠原良三さんの過去記事はこちらです。
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笠原良三、1960年代の明るく楽しい東宝昭和喜劇を支えた脚本家
ということで、興味がある方はご参考にしていただければ幸甚です。
なお、昨日の補足記事なので、コメントは閉じますね。
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