SSブログ

続・社長漫遊記、『蝶々夫人』と『春雨』の長崎慕情編 [東宝昭和喜劇]

続・社長漫遊記、『蝶々夫人』と『春雨』の長崎慕情編

『続・社長漫遊記』(1963年、東宝)が、先週の『社長漫遊記』に引き続き、BS11で6月12日(火)よる6時59分~8時52分に放送されます。製作:藤本真澄、脚本:笠原良三、監督:杉江敏男、出演:森繁久彌、小林桂樹、加東大介、三木のり平、フランキー堺ほか。(画像は本作より)



毎週月曜日のこのブログ記事は、BS11の『火曜シネマ昭和喜劇シリーズ』のご紹介記事になってますね。

といっても、ご紹介しているのはすべて社長シリーズで、しばらく続きそうなんですが(笑)

続・社長漫遊記』は、以前も触れたことがありますが、ネタバレを気にしてストーリーの方は触れなかったので、今回はチラッとそちらもご紹介しますと、まあストーリーは、いつものようにビジネスは成約、浮気は……という展開です。

社長シリーズは、結末は“お約束”ですから、プロセスに注目ですね。

毎回、俳優の芸がみどころのシリーズですが、今回の『続・社長漫遊記』では、白昼夢の設定で、ジャコモ・プッチーニ作曲のオペラ『蝶々夫人』のシーンがあります。

長崎のグラバー邸を舞台に、森繁久彌が「蝶々さ~ん」と呼びかければ、

森繁久彌

松竹歌劇団(SKD)出身の草笛光子が「ピンカートン」と答えるなど、

草笛光子

互いの声量を競い合うように歌います。

恒例の宴会芸は、加東大介が端唄『春雨』をうなると、

加東大介

三木のり平が女装で踊り盛り上げます。

三木のり平

『春雨』は、『長崎浜節』『長崎ぶらぶら節』などとともに、長崎発の名曲のひとつ。

約150年前に、フランスの軍艦3隻が長崎に入港したとき、肥前小城の藩士、柴田花守が佐賀藩士として長崎警備にやってきましたが、丸山の「花月」で遊んだ時に作詞、遊女が「作曲」したといわれています。

私は、社長シリーズの芸シーンを見るにつけ、出演者たちが普段演じているのはほんの一部で、それを支えている豊かな引き出しを持った人たちなんだなあと感服します。

笠原良三の脚本、杉江敏男の監督コンビは、上品な大人の喜劇として今回もクオリテイーの高い作品に仕上げました。

スポンサーリンク↓

名称は同じでもさまざまなものが存在


今日のオヤツは『くるみ餅(ゆべし切り落とし)』(千秋堂)です。

くるみ餅(ゆべし切り落とし)

要するに、くるみ柚餅子(ゆべし)です。

くるみ柚餅子(ゆべし)

原材料は、砂糖、麦芽糖、米粉、くるみ、しょうゆ、糊粉加工品、トレハロース、乳化剤です。

くるみ柚餅子(ゆべし)

「柚餅子」という名でも、柚子は全く使われていません。

私は、両親も妻も東北なので、「ゆべし」とはそういうものだと思っていました。

しかし、他の方の和菓子レビューなどを拝見すると、どうも「ゆべし」は、名称は同じでも全国各地でさまざまな作り方や形の異なるものが存在していることがわかりました。

あなたも食べるべし。「柚餅子」は全国各地で味もかたちも違うフシギな和菓子
https://macaro-ni.jp/32709

によると、東日本の主流である「くるみ柚餅子」以外には、

1.丸柚餅子……ゆずの中身をくりぬき、そこにもち米粉と柚皮や砂糖を混ぜたものを蒸して半年ほど乾燥させたもの。石川県輪島市など
2.備中柚餅子……蒸したもち粉に細かくきざんだユズの皮と水あめを加えゆっくりと煮詰め、それを乾燥させたもの(高梨市)と、ユズの中をくりぬき、ゆず風味の羊羹を入れて蒸しあげたもの(矢掛町)
3.棒柚餅子……米粉ともち粉にゆずと白味噌・砂糖を混ぜ、竹皮に包んで蒸しあげた(愛媛県西条市が産地)

などがあるそうです。

ちなみに、千秋堂というのは、岩手県雫石市の製菓会社です。

みなさんの地域は、どのような「ゆべし」ですか。

<続・社長漫遊記>歌劇「蝶々夫人」/ある晴れた日に(プッチーニ)
<続・社長漫遊記>歌劇「蝶々夫人」/ある晴れた日に(プッチーニ)

くるみゆべし (8個入)
くるみゆべし (8個入)
nice!(226)  コメント(17) 
共通テーマ:映画

nice! 226

コメント 17

ナベちはる

同じ名前なのに様々なものがあると、勘違いしそうです。
by ナベちはる (2018-06-12 00:43) 

yamatonosuke

くるみ柚餅子どんな味なんだろう~
食べてみたいです。
by yamatonosuke (2018-06-12 00:43) 

☆ミルキーウェイ☆

柚餅子は、柚子の中に羊羹状のものが入っていたのを頂いたことがありますが、母親の田舎の方ではくるみ柚餅子、父親の田舎の方では棒状を食べやすく切ってありゆずが入っているものでした。
地方によって、本当に様々ですよね。
by ☆ミルキーウェイ☆ (2018-06-12 01:02) 

末尾ルコ(アルベール)

続・社長漫遊記、『蝶々夫人』と『春雨』の長崎慕情編・・・BS11には頑張っていただいて、できる限り社長シリーズだけでなく、駅前シリーズなどもわたし一本も観ておりませんので、どんどん放送していただきたいものです。こうした映画群はまさしく日本の宝だと思うのですよね。わたし自身、いっぷく様に教えていただくまでは社長シリーズのことさえまるで知らなかったので大きなことは言えませんが(笑)、鑑賞すればするほど、このような映画がどんどん忘れられていくような状況は絶対に許してはいけないと確信するようになりました。とにかくおもしろい!わたしは近年の日本映画も、多少義務的な時もありますが(笑)、継続して観続けているのですが、コメディエンターテイメントの分野において、社長シリーズのような充実した作品はまずないですね。そこそこおもしろい映画もあるにはありますが、社長シリーズと比べると俳優も演出もいかにも貧しいのです。社長シリーズを観ていると、「何が豊かか」ということも考えさせられます。

『くるみ餅(ゆべし切り落とし)』(千秋堂)・・・
ゆべしって、食べたことあるような、ないような(笑)。でもとても美味しそうです。くるみの滋養たっぷりの味わいがまた食欲をそそりますよね。菓子パンなどでもクルミが入っていると即座にポイントアップです。

袴田事件、再審開始は認められませんでしたね。極めて非合理ですし、理不尽です。真っ当な目で見れば、他に真犯人がいるとしか思えないのですが、その人間がこの数十年間どのような心情で生きているのか、あるいはもう死んでいるのか、何とも納得できない気分になりますね。こうした冤罪である可能性が非常に高い事件に対しての社会的関心が今一つ低いのも大きな問題ではないかと。もっと多くの国民に「冤罪は許さない」という意識があれば、捜査方法も含めて多くのことが変わってくるのでしょうが、どうしても「他人ごと」と高をくくっている人たち、あるいはもとより社会問題に一切関心がない人が多過ぎますね。実はわたし、もうずっと以前のことですが、冤罪問題に強い興味を持っておりまして、かなり関係書を読んだ時期があります。しかし近年はそのころと比べるとやや関心が薄くなっていた反省もあり、この機会にまたそうした問題に対してもしっかり見つめる目を復活させたいと考えております。

『社長洋行記』の俳優たちのご説明、有難うございます!それにしてもいつも吃驚させていただいております。凄いご知識です。愕然としてしまいます(笑)。同時に、わたしの映画などの鑑賞法の偏っていた点もとてもよく理解できてきました。つまりわたしの場合10代の時から、「監督&カメラ&スター俳優偏重」なのですね。もちろんこれらは映画の重要な要素なので注目するのは当然ですが、いっぷく様のように出演俳優さんたちを隅々まで理解しようという姿勢にはいかにもかけておりました。それとどしても、「映像偏重」というところもあって、実は「シナリオ」さえもやや軽視していたのです。
いっぷく様の鑑賞法をお教えいただき、本当に目から鱗が落ちる思いでして、それは同時に、映画やドラマの奥深さ、愉しさはわたしがこれまで考えていたよりも遥かに大きいものがあると気づかせていただいた歓びでもあります。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2018-06-12 01:12) 

斗夢

きのう、袴田事件の最新が却下されました。
真実はひとつと云いながら有罪無罪を決めるのはひとです。
疑わしきは罰せずは大事なことだと思います。
初動捜査できちっと証拠を集め犯罪者を逮捕することが
警察に求められます。
by 斗夢 (2018-06-12 06:03) 

旅爺さん

お早う御座います。
当時社長漫遊記は楽しみにしてみてましたが、
出演俳優が今となっては懐かしいです。
くるみ柚餅子は大好きです。
by 旅爺さん (2018-06-12 06:05) 

pn

こうして見ると草笛光子ってそんな変わって無いんだなぁ(^_^;)
by pn (2018-06-12 06:15) 

ヤマカゼ

ゆべし、素朴な味わいですね。JR大森駅でよく物産店やってますね。笹団子とか売ってました。
by ヤマカゼ (2018-06-12 06:59) 

チャー

くるみが入ると 風味が増して美味しいです ゆべし 名前が面白いです
by チャー (2018-06-12 07:13) 

Rinko

柚餅子は地域によってこんなに違いがあるんですねー!
久しぶりに食べたくなりました^m^
by Rinko (2018-06-12 08:16) 

johncomeback

そうそう柚餅子っていろんなのがあるんですよね。
僕の故郷北海道では柚餅子は無かったと思いますが、
僕が知らないだけかもしれません。
by johncomeback (2018-06-12 09:01) 

なかちゃん

昔の芸能人の人達は、TVで芸を見せるためにその10倍以上の引き出しを以ておられたような気がします。
だから尚更今時分の芸能人が頼りなく見えるのかもしれませんね。
特に見てくれだけで受けているようなのは最低です。見る気がしません。

by なかちゃん (2018-06-12 09:08) 

poko

柚餅子は写真で見た事はあるけど食べた事がありません。
くるみの入ったお餅のようなもの?って思ってましたがいろんなのがあるんですね。柚子が入ってるのを食べてみたいな。
by poko (2018-06-12 15:23) 

makkun

年寄りの人口が多くなってる日本国なので
喜劇映画をテレビで放映したら
良いと思うのですが・・(^^♪

柚餅子は戴いた時にしか食べる事は無いですが
くるみ柚餅子が美味しそう~d(*^o^*)b
by makkun (2018-06-12 15:39) 

ヨッシーパパ

柚餅子は、その食感が好みで、見かけると買ってしまいます。
先日も、銀座の長野県のアンテナショップで買って来ました。^_^
by ヨッシーパパ (2018-06-12 19:00) 

kohtyan

50年も前の映画ですね、森繁、のり平、大介、
懐かしいです。草笛さんは今もお元気ですね、すごいです。
by kohtyan (2018-06-12 21:11) 

うつ夫

大人の芸による大人の喜劇ですね。
by うつ夫 (2018-06-13 01:09) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

Copyright © 戦後史の激動 All Rights Reserved.
当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます