「論破王」が語る「ほとんどの日本人はお荷物」論どう思う? [トレンド]
今や「論破王」と呼ばれて、ネットでもてはやされているひろゆきさん。
「論破」とやらをどう評価するかは自由ですが、この方の意見には首を傾げることも少なくありません。
今も話題になっているのが、「ほとんどの日本人はお荷物」論です。
ひろゆきさんというのは、2ch(現5ch)というWeb掲示板を作った人としておなじみです。
掲示板を作っただけでなく、何かと社会問題に発言し、それがネットで注目され、今や「切り抜き動画」の再生数がすごいことになっています。
その発言は、自分と意見の違う人間を「頭が悪い」と見下し、さも自分のほうが優れているように言い募るのですが、私は「そうかなあ」と思うことが少なくありません。
それでも、ひろゆきさんは今や「論破王」として、ネットでは崇め奉られ、それに憧れる若者が多いのだとか。
そのひろゆきさんが、こう言って話題になっています。
つまり、「年収600万円で国から受けるサービスと払う税金同額になる。サラリーマン平均年収400万とかだからほとんどの日本人は国に食わせてもらっているお荷物」と発言しているわけです。
まさかあなたは、ひろゆきさんの話を「そのとおり」だと思ってはいないでしょうね。
国の「サービス」はもともと社会的な資産、インフラや理念など先人が築いたものを前提としているわけですから、現在いくら税金を収めたかなど関係なく、本来国民は誰でも等しくそれを享受する権利があり、いずれにしても納税が少なければ「脛かじり」ということではありません。
どうしてもその言葉を使いたいのなら、現代人は納税額に関係なく、先人の遺した「脛」をかじっているのではないでしょうか。
労働力の対価というのは社会的な事情によるものですから、600万円にならなくても、1200万円の仕事よりも価値がないというわけではありませんし、その従事する仕事は社会のために必要です。
ではその600万円にならない仕事の人々が、社会の「お荷物」かといえば、むしろその人々がいなくなったり、その仕事がなくなったりしたら社会は成り立たなくなるんじゃないですか。
たとえば、600万円以上の人々の報酬の源泉は、まさに「お荷物」の人たちの消費にもよるものでしょう。
それに、税金を収めているのは個人としてだけではありません。
会社員が働けばその成果物による収入にも税金はかかっています。
「法人税」は、当たり前ですが600万にならない社員を含めた労働の成果に対するものです。
ひろゆきさんの発言に、その数字は含まれていません。
誰かが誰かを食わせているとか、誰かの脛をかじるとか、社会と人の営みを考えれば、全く皮相的な主観に過ぎません。
このOGPは、岡本純子さんのクレジットが入った、『なぜ勝てる?「論破王ひろゆき氏」の話し方大解剖 プロが分析!論破好き「ロンパーズ」が増殖中?』という東洋経済オンラインの記事です。
記事によると、ひろゆきさんの「論破術」は5つの特徴があるといいます。
1. 相手が答えにくい超基本的な質問を多用する。
「それってどんな意味ですか」
「どうして〇〇って言い切れるのですか?」
「根拠はなんですか?」
「データあるんですか」
2.相手の主張の盲点や欠点を突く。
「それってあなたの意見(感想)ですよね」
「どうして□□は△△ということになるんですか??おかしくないですか」
3.データやエビデンスを示し、言い分の正当性を主張する。
「××といったが、別の〇〇っていうのもありますよね??それについては?」
4. 逃げ道を作っておく。
「〇〇は絶対、××である」と断定せず、「〇〇は××であると思う」とかわし、矛盾を指摘されても、「それは事実ではなく意見である」として、攻撃されにくくする。もしくは、言い切るのではなく、「●●さん、頭悪いんですかね」と質問形式にして、言質を取られないようにする。
5.劣勢のときはさっさと謝って傷を最小限にする。
「おいら、全然勉強不足ですから」
「すみません」
「チェリー・ピッキング(数ある事例の中から、自分の主張に有利な事例のみを並べ立てる)」や「ストローマン(相手の主張をゆがめて引用し、そこに反論する)」などの、いわゆる「詭弁術の手法」を上手に活用している印象といいます。
つまり、何をいいたいかと言うと、かりにひろゆきさんが「論破」したとしても、それはひろゆきさんの方が博学で優れているとか、無謬だからというわけではありません。
簡単に述べると、人間の知識も感情も弱点があり、そこをついているだけに過ぎないのです。
勝ち負けの視点では、一見相手をやり込めたように見えるかもしれなくても、それが必要な真実へのアプローチになっているかどうかはまた別の話です。
相手を口先でやり込めたいならそれでいいかもしれませんが、真面目に話をして、相手に理解してもらったり、啓蒙したり、真偽をきわめたり、相手と納得のできる合意に到達したり、といったときに求められる手法ではありません。
物は考えようで、損して得取れとか、負けるが勝ち、ということもあります。
つまり、相手に言い負かされたことにして、いい気分にさせておいて、こちらの利益になるような知見や言い分や情報を引き出すというやり方もあります。
言い争って勝つことがすべてではないのです。
すみません。事情により明日から記事更新をお休みさせていただきます。
自分は自分、バカはバカ。 他人に振り回されない一人勝ちメンタル術 - ひろゆき(西村博之)
ラクしてうまくいく生き方 自分を最優先にしながらちゃんと結果を出す100のコツ [ ひろゆき ] - 楽天ブックス
「論破」とやらをどう評価するかは自由ですが、この方の意見には首を傾げることも少なくありません。
今も話題になっているのが、「ほとんどの日本人はお荷物」論です。
「日本人の大半はお荷物」発言で話題
ひろゆきさんというのは、2ch(現5ch)というWeb掲示板を作った人としておなじみです。
掲示板を作っただけでなく、何かと社会問題に発言し、それがネットで注目され、今や「切り抜き動画」の再生数がすごいことになっています。
その発言は、自分と意見の違う人間を「頭が悪い」と見下し、さも自分のほうが優れているように言い募るのですが、私は「そうかなあ」と思うことが少なくありません。
それでも、ひろゆきさんは今や「論破王」として、ネットでは崇め奉られ、それに憧れる若者が多いのだとか。
そのひろゆきさんが、こう言って話題になっています。
年収600万円ぐらいで国から受けるサービスと払う税金が同額になります。
— ひろゆき, Hiroyuki Nishimura (@hirox246) February 16, 2021
政府の歳出が102兆円。国民一人当たり100万円の支出。
600万円で所得税30万円、住民税30万円、社会保険料86万円を抜いて、手取りが455万円。
455万円の10%消費税で45万円。
30+30+45=105万円
社会保険料は税金じゃないのです。
ひろゆき「基本的には大体お荷物なんですよほとんどの日本人は。だいたい年収ベースでいくと600万ぐらい稼いでないと、払ってる税金よりもらってるサービスの方が多いんすよね。要するに600万円くらいあると年間に120万円くらい税金はらうことになるんすけどー、そうすると国に対して120兆円の予算の1億分の1くらい払ってると、プラマイゼロぐらいなんすけどー、だいたいサラリーマンの平均年収て400万とかで、実は税金払ってる額より日本の国の政府からもらってるサービスのが多いんすよ。なので、生きてるだけで脛かじりなんすよね(笑) なので多くの人が脛かじりなので、脛かじりであるって自覚をしてる方がまだマシだと思うんすよ」
つまり、「年収600万円で国から受けるサービスと払う税金同額になる。サラリーマン平均年収400万とかだからほとんどの日本人は国に食わせてもらっているお荷物」と発言しているわけです。
まさかあなたは、ひろゆきさんの話を「そのとおり」だと思ってはいないでしょうね。
国の「サービス」はもともと社会的な資産、インフラや理念など先人が築いたものを前提としているわけですから、現在いくら税金を収めたかなど関係なく、本来国民は誰でも等しくそれを享受する権利があり、いずれにしても納税が少なければ「脛かじり」ということではありません。
どうしてもその言葉を使いたいのなら、現代人は納税額に関係なく、先人の遺した「脛」をかじっているのではないでしょうか。
労働力の対価というのは社会的な事情によるものですから、600万円にならなくても、1200万円の仕事よりも価値がないというわけではありませんし、その従事する仕事は社会のために必要です。
ではその600万円にならない仕事の人々が、社会の「お荷物」かといえば、むしろその人々がいなくなったり、その仕事がなくなったりしたら社会は成り立たなくなるんじゃないですか。
たとえば、600万円以上の人々の報酬の源泉は、まさに「お荷物」の人たちの消費にもよるものでしょう。
それに、税金を収めているのは個人としてだけではありません。
会社員が働けばその成果物による収入にも税金はかかっています。
「法人税」は、当たり前ですが600万にならない社員を含めた労働の成果に対するものです。
ひろゆきさんの発言に、その数字は含まれていません。
誰かが誰かを食わせているとか、誰かの脛をかじるとか、社会と人の営みを考えれば、全く皮相的な主観に過ぎません。
「論破」の先に何があるのか
なぜ勝てる?「論破王ひろゆき氏」の話し方大解剖 プロが分析!論破好き「ロンパーズ」が増殖中? | リーダーシップ・教養・資格・スキル - 東洋経済オンライン https://t.co/ok8PBFE1ui #東洋経済オンライン @Toyokeizaiより
— 石川良直 (@I_yoshinao) June 13, 2021
このOGPは、岡本純子さんのクレジットが入った、『なぜ勝てる?「論破王ひろゆき氏」の話し方大解剖 プロが分析!論破好き「ロンパーズ」が増殖中?』という東洋経済オンラインの記事です。
記事によると、ひろゆきさんの「論破術」は5つの特徴があるといいます。
1. 相手が答えにくい超基本的な質問を多用する。
「それってどんな意味ですか」
「どうして〇〇って言い切れるのですか?」
「根拠はなんですか?」
「データあるんですか」
2.相手の主張の盲点や欠点を突く。
「それってあなたの意見(感想)ですよね」
「どうして□□は△△ということになるんですか??おかしくないですか」
3.データやエビデンスを示し、言い分の正当性を主張する。
「××といったが、別の〇〇っていうのもありますよね??それについては?」
4. 逃げ道を作っておく。
「〇〇は絶対、××である」と断定せず、「〇〇は××であると思う」とかわし、矛盾を指摘されても、「それは事実ではなく意見である」として、攻撃されにくくする。もしくは、言い切るのではなく、「●●さん、頭悪いんですかね」と質問形式にして、言質を取られないようにする。
5.劣勢のときはさっさと謝って傷を最小限にする。
「おいら、全然勉強不足ですから」
「すみません」
「チェリー・ピッキング(数ある事例の中から、自分の主張に有利な事例のみを並べ立てる)」や「ストローマン(相手の主張をゆがめて引用し、そこに反論する)」などの、いわゆる「詭弁術の手法」を上手に活用している印象といいます。
つまり、何をいいたいかと言うと、かりにひろゆきさんが「論破」したとしても、それはひろゆきさんの方が博学で優れているとか、無謬だからというわけではありません。
簡単に述べると、人間の知識も感情も弱点があり、そこをついているだけに過ぎないのです。
勝ち負けの視点では、一見相手をやり込めたように見えるかもしれなくても、それが必要な真実へのアプローチになっているかどうかはまた別の話です。
相手を口先でやり込めたいならそれでいいかもしれませんが、真面目に話をして、相手に理解してもらったり、啓蒙したり、真偽をきわめたり、相手と納得のできる合意に到達したり、といったときに求められる手法ではありません。
物は考えようで、損して得取れとか、負けるが勝ち、ということもあります。
つまり、相手に言い負かされたことにして、いい気分にさせておいて、こちらの利益になるような知見や言い分や情報を引き出すというやり方もあります。
言い争って勝つことがすべてではないのです。
すみません。事情により明日から記事更新をお休みさせていただきます。
自分は自分、バカはバカ。 他人に振り回されない一人勝ちメンタル術 - ひろゆき(西村博之)
ラクしてうまくいく生き方 自分を最優先にしながらちゃんと結果を出す100のコツ [ ひろゆき ] - 楽天ブックス
ソクラテスに登場していただきたいところです。このような知能指数の高いクズはロンパルームで遊んでいればいい。
by hagemaizo (2021-06-28 23:15)
彼のようには使いたくないですが、客観的かつ事実として物事を観ることや「反論するための知識」があるというのは羨ましいと思います。
by ナベちはる (2021-06-29 00:24)
いやー、ちゃんと休むって言っといてくれると余計な心配しないで済みます。前回どれだけ心配した事か。
by pn (2021-06-29 06:17)
おはようございます。
毎回発言力が話題になってるような(苦笑)
なにかのテレビ番組のトークで、専門家がたじろぐような感じで知識の豊富さには驚きましたw
by SGD楓 (2021-06-29 06:20)
そんな人、初めて知りました。
他人を遠慮なく論破する奴など、それこそ一番不要な奴ではないのかな?
他人を論破ではなく、相手の言いたいことを最後まで聞くことの方が大事だと思います。
by なかちゃん (2021-06-29 06:50)
意見交換や傾聴は好きですが、言い争いはキライです。
論破しようと挑む人と会話したいとも思いませんね。それでその人が気持ち良いのであれば、好きに言わせておきますが。
更新再開を待ってますよ~(^。^)
by Rinko (2021-06-29 08:54)
この方は苦手です。頭は良いのでしょうけど良識人じゃないですね。
by kou (2021-06-29 17:54)
そんなはずがあるわけ無いのに
堂々と言う度胸が凄いですね。
私はあきれるばかりです。
by そらへい (2021-06-29 22:23)
ひろゆきさんの発言や書籍をネタにしている動画もたくさんありますね。便乗してる様にしか見えませんけれど。私は単に、諜報活動・防諜活動、宣伝工作・プロパガンダ、ステマなどなどと捉えて、発信力のある人でありますが、一つの意見として冷静に見て、これからも自分で判断したいと思います。
by 無為自然 (2021-06-29 22:36)
ひろゆきさんのような人もいないと駄目。私は多様性を重視するので。でも私は相手を論破しようとなどとは考えない。お互いの考えが違うのは当然だから。どちらかがいかなる環境下でも絶対的に正しいなんてあり得ないんだから。
by masakazoo (2021-06-30 22:30)
ひろゆきさんの、この動画を見た時は、こういう考え方もあるんだなーと感心しました。もちろん全て正しいとは思いませんでしたが、ではどこが違うのか?は私にはわかりませんでした。いっぷくさんの「先人の遺した「脛」をかじっている。」が正しいように思いました。
by itomaki (2021-07-03 22:58)
私は、こういう考え方には関わらないことにしています。
時間の無駄。
by 再見ライダー青三 (2021-07-04 13:16)
彼は確かに色んなことを知っていて、なるほどなと思うこともあるにはあるんですけれども、それが全てというわけじゃないんですよね。彼の言葉を借りると、彼自身の発言も「それはあなたの意見ですよね」に過ぎないわけで。(全知の存在ではないので、全てが真実というわけではない)
彼を崇拝する人は、そのあたりについてどう考えているんでしょうね。
by Caelum (2021-07-04 15:50)