白川由美、日本のグレース・ケリーが『パパとなっちゃん』で若い祖母を演じた：戦後史の激動：So-netブログ

	ブログをはじめるログイン

今日は白川由美さん（1936年10月21日～2016年6月14日）の命日です。東宝時代は、スタイルの良さと清楚なイメージから下着姿になるシーンが話題の変身人間シリーズに出演。テレビに移ってからは、母親役、もしくは『パパとなっちゃん』のような祖母役を演じました。（画像は上段と下段の右側がtbsチャンネル公式サイトより）

白川由美とは誰だ

白川由美の訃報。俺的には東宝特撮映画でお馴染みの女優であり、ドラマ『家族ゲーム』『パパとなっちゃん』『家政婦のミタ』…と、テレビでもよく観た女優です。どことなく、俺の母に似た雰囲気を持っていて…。ご冥福をお祈りいたします。 pic.twitter.com/K48Y9uSfCV
— 井上追輝 (@inotsuiteru) June 15, 2016

白川由美は、高校卒業間際に森永製菓のキャンペーンガール『森永スイート・ガール』に応募して採用。

1956年にスカウトされ東宝に入社します。

はやくも、同年の三船敏郎主演の映画『ならず者』で映画デビューし、以降はこのブログでも何度かご紹介した変身人間シリーズの常連になっています。

何しろそのシリーズは、白川由美が下着になるシーンが必ずあり、それが今もツイートされています。

ヒッチコック監督の大ファンだったという本多猪四郎監督1958年作品「美女と液体人間」での白川由美さんを地下下水道で犯罪者に「その姿じゃ逃げられまい」と、服脱がされて下着姿にされるイメージも、「ダイヤルＭを廻せ！」からの影響かも知れない（推測）。 pic.twitter.com/VWMO3bmUAj
— ?????????????? (@skymods) January 8, 2017

その後、俳優の二谷英明と結婚し、一人娘は二谷友里恵さん。

#あなたが選ぶベストカップル

神代課長と冷泉教授こと、二谷英明さんと白川由美さん夫妻。#特捜最前線 pic.twitter.com/r0S8c082S7
— ありちゃん☆ (@Chiitan3114) April 4, 2018

二谷英明が出演した『特捜最前線』では大学教授役で共演しています。

婚姻後は、母親役が多くなりましたが、祖母役で出演したのは『パパとなっちゃん』でした。

パパとなっちゃん

#NowPlaying 小泉今日子「あなたに会えてよかった」
?シングルリリース:1991.5.21
?作詞:小泉今日子、作曲・編曲:小林武史
?TBS系ドラマ「パパとなっちゃん」主題歌
1991.4.19‐6.21/志村夏実役/共演:田村正和#パパとなっちゃん #第1話 #ひとり娘夏実誕生 #1991年4月19日放送開始 pic.twitter.com/RV0qYKw3od
— ばぶりっくぷれっしゃー (@Maps415lapsM) April 19, 2020

『パパとなっちゃん』（1991年4月19日～6月21日、TBS）は、田村正和父と、結婚間近の娘・小泉今日子との関係を描くホームドラマです。

まあ、正直ストーリーはびっくりするような何かがあるわけではないのですが、娘がいると、こんなふうな感じなんだなあと、妙に感情移入できるドラマでした。

とくに私は、オープニングが好きで毎回見てました。

オープニング

小泉今日子の『あなたに会えてよかった』という歌をバックに、春、冬、夏、秋を想定した同じ場所を舞台に、田村正和と一緒に歩く娘が、シーンごとにだんだん成長していき、歌もクライマックスを迎える頃に、小泉今日子が登場します。

田村正和と小泉今日子が親子役で共演した「パパとなっちゃん」（1991年、TBS）の素晴らしさはオープニングからも見て取れる。父娘の強い絆を、夏実の成長と四季の移ろいを交えて見事に表現。永福町の路地をオープンセットに見立てた美しい演出。Kyon2の主題歌「あなたに会えてよかった」も心を打つ名曲 pic.twitter.com/FmodFGlUOJ
— ばぶりっくぷれっしゃー (@Maps415lapsM) January 9, 2019

で、季節が変わる間には、リアルで小泉今日子の子供時代の写真も挟まれます。

1991年「#パパとなっちゃん」（TBS）のオープニングからの写真より #小泉今日子 pic.twitter.com/b0lP7JLB0i
— 畠中由宇・相互フォロー100％ (@hata_follow) June 13, 2020

結婚披露宴の歌といえば、チェリッシュの『てんとう虫のサンバ』が定番ですが、式のBGMに『あなたに会えてよかった』がかかったら、このオープニングを思い出して自分のことと重ね合わせて泣いちゃうかも、なんて思いました。……といっても娘はいませんけど。

あらすじ

五郎（田村正和）は妻・静江（五十嵐淳子）に先立たれ、裏に住む静江の母・まどか（白川由美）に助けられながら一人娘の夏実（小泉今日子）を育てています。

ドラマは、夏実が20歳の大学生から、25歳で大江千里と結婚するまでが描かれていますが、毎回夏実が子供の頃のシーンが挿入されています。

白川由美は、小泉今日子の祖母にあたるのですが、小泉今日子からは「まどかさん」と呼ばれています。

白川由美のドラマにおける存在は大きく、2016年の訃報の際は、本作を思い出すツイートがたくさんありました。

パパとなっちゃん、好きやったなぁ…

女優の白川由美さんが死去　二谷英明さんの妻　「家族ゲーム」「家政婦のミタ」など出演 https://t.co/TQHUEvdJK8
— na-ruya-ma (@nyaru299) June 15, 2016

このドラマの時点で白川由美のリアル年齢が55歳ですから、本当は母親役でもおかしくはなかったのですが、田村正和（当時48歳）が“若すぎる夫”になってしまうことも考え、若い祖母という設定にしたのでしょう。

再放送に期待

亡くなった時は、元婿だった郷ひろみが弔問に来ないことで話題になりました。

⇒郷ひろみ、白川由美さん葬儀不参列で考える元義親の見送り方

少なくとも、白川由美は郷ひろみの理解者だった。郷ひろみは確執があったと言われる二谷英明の葬儀には出席したのに、なぜ白川由美の葬儀にはこないのか、という話です。

「離婚した配偶者の親の葬儀に出るべきか」というのは、一般の人でも自分のこととしてあてはまる人がいると思うので、たんなる芸能ゴシップ以上の切実さがあったのでしょう。

まあ、当事者にしかわからない事情や心境がある、というのが私の意見ですけどね。

『パパとなっちゃん』は昨年、TBSチャンネル（CS）で放送されました。たぶんしばらくしたら、再放送されるでしょう。

変身人間シリーズは、東宝が製作した、「科学技術によって変質、変形あるいは特殊能力を手に入れた人間が登場する特撮映画の総称」（wiki）であり、科学技術発展の方向性をその時代なりに心配した社会風刺的な側面があり、今見ても面白いので、鑑賞をお勧めします。