障碍者の就労支援施設『ひまわり倶楽部』の『おもちゃ屋SUN』 [障害者]
障碍者の就労支援施設『ひまわり倶楽部』が、子供用の木工製品を作って喜ばれているという動画が、Facebookの日テレNEWS24公式ページに投稿されたのでシェアします。障碍のあるなしにかかわらず、人としてどう生きるかという示唆に富んだ動画だと思います。
おままごとキッチンや、木で作った電子レンジなど、本物さながらな木工のおもちゃを作っているのは、知的や精神の障碍者10人が在籍する就労支援施設のひまわり倶楽部。
就労支援施設が、訓練として木工製品を作ること自体はめずらしくはありませんが、同施設には明確な目標があります。
作った木工製品は、子どもたちの施設に届けられるのです。
子どもたちは、「いいね、いいね」と喜んでいるのですが、「いいね」というのはネットの影響ですかね。
それはともかくとして、かつてのひまわり倶楽部は、そうではなかったといいます。
「ものすごく閉塞感が漂っていて(利用者からの)辞めたい、つらいという話をずっと聞く毎日で」
— MAEDA (@rm1ine) March 21, 2020
これまで利用者は清掃活動などをしていましたが、モチベーションを保つことが難しかったそうです#日テレNEWS24 #日テレ #ntv https://t.co/sq7jX0CiiQ
「ものすごく閉塞感があって、(利用者から)やめたい、つらい、という話を聞く毎日で……」(施設スタッフの曽根健太朗さん)
というのは、清掃活動などしていても、モチベーションを保つことが難しかったそうです。
誰のために、どうしてするのか、という目的がないと、続かないということですね。
後で私の持論を述べますが、このことは、施設利用者が、障碍があっても人としての心は健全であることを示していると思います。
さて、曽根健太朗さんは、問題解決のために利用者と話し合いをした結果、利用者は子供好きという共通点があることに気が付きました。
そこで、子供に関わる仕事として成立できれば、きっと楽しいのではないかと考えました。
ひまわり倶楽部の木工チームは、『おもちゃ屋SUN』という“屋号”を掲げて、冒頭に述べたような子供の施設に木工製品を届けているそうです。
知的に障碍のある利用者が、「(ひまわり倶楽部は)みんなが楽しく仕事ができることころですね」と、笑顔で語って動画は終わっています。
「製品」を作る厳しさは社会参加している実感
動画では、 製品に対して「いいね」というシーンを使っていましたが、子供は悪気がありませんから、たぶん気に入らないときは、容赦なく低い評価を下すはずです。
時には傷ついたり、落ち込んだりする場合もあるかもしれません。
精神の障碍がある人にとっては、特に大変なんじゃないかなと思います。
これが、施設内でターゲットの見えない工作をしている限り、誰からも文句は言われず、できた作品は、なにかのバザーや展示会に出品して、買ってもらえることがあるかもしれません。
どっちが厳しいかと言ったら、そりゃ、「作品」ではなく「製品」のほうが厳しいです。
でも、頑張れば喜ばれるし、なんと言っても、社会と積極的に向き合っている点で、社会参加している実感があるはずです。
だから、10人はそちらを楽しいと思ったのでしょう。
社会と向き合うことに生きている証を求めている点で、私はこの施設や10人の方々の営みがすばらしいと思いました。
意見を直接関係者に向けてみよう
施設の方々に比べたら、実にささやかかもしれませんが、私も一応向き合っています。
私は、自分の書いたことには責任を持ちたいので、書籍や映画のレビュー記事などは必ずツイートします。
そして、著者や出演者などにリプライされると、小心なので心臓が爆発しそうになりますが(笑)、当たって砕けろの気持ちでそのリプライを受け止めています。
著名人は人気稼業だからか、思った以上にエゴサーチされていて、反応はあります。
ブログなど“安全な自分のお城”からのみ、舌鋒鋭く「評論」を書かれるのもいいのですが、「そこで書くだけじゃ何も変わらないし満たされないでしょ。それを関係者にぶつけてたたかってみなよ、たたかえばわかるさ」なんて思うことがあります。
書き物を否定しているわけではないんですよ。せっかく書かれたのだから、然るべき場で試してみたらいかがですか、ということです。
まあ、いきなり安倍総理にぶつけて、総理が答えてくれるかどうかはともかくとして、社会に向かって自分を試す、という姿勢の意義は、きっとこの動画で感じることができると思います。
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人はだれも天才で、ほかの人にはできないものを持っていますよね。
by 風太郎 (2020-03-22 09:06)
作品は自分の表現、製品は社会が求めている物。
求めている物にどれだけ自分を反映させられるかが商売と趣味の境目とも言えます、もちろん自分を反映させたものが売れるのが理想ですが世の中そうはいかないもので(^_^;)
by pn (2020-03-22 10:00)
>社会に向かって自分を試す、という姿勢の意義
同感です。彼等の取組む姿の素晴らしいところは“肯定的である”ということで、障害者であるとかないとかそんな事は問題外なところですね。
自分の“宿命と真摯に向き合う”という生き方があっ晴れなんです。
by 扶侶夢 (2020-03-22 12:06)
こんにちは。
「障碍があっても人としての心は健全であることを示している」に同感です。人や社会の役に立っている充実感は必要ですね。小生ブログは、時々は隠れメッセージを入れていますが、基本自己満足ブログです。猫の記録と記憶を残しています。また、コメント欄を読んでリアルな感想に新たな発見をしています。結果、自身を探究する感じです!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2020-03-22 14:20)
目的のある仕事、できたらいいなぁ
by mau (2020-03-22 17:08)
人生において、何か目的をもって日々を過ごすというのは、ほんとうにすばいいことですね。やはり精神が生き生きとするだろうと思います。木のおもちゃ作りは、すばらしい職だとおもいます。
by coco030705 (2020-03-22 17:15)
明るくて大きな太陽が店名に入っている所が、とても温かみを感じます。
by ヨッシーパパ (2020-03-22 18:41)
生きがいのある人生はいいですね。
by ヤマカゼ (2020-03-22 19:23)
よく社会参加といいますが、実は健常者こそ
それをできるのにしていない人がいるわけですね。
by 犬眉母 (2020-03-22 22:38)
「誰かのために」という思いを持って仕事に従事すること、素敵です。
by ナベちはる (2020-03-23 00:31)