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遺品整理人がミニチュアで再現した孤独死現場で考えること [トレンド]

遺品整理人がミニチュアで再現した孤独死現場で考えること

『すぐそこにある孤独死、ミニチュアで再現。遺品整理人の伝えたいこと』というFacebookのタイムラインに流れてきたbouncy/バウンシーの投稿をシェアします。いつ誰に訪れるかわからない孤独死、遺品整理人の女性がゴミ屋敷をミニチュア化することで、自分のこととして考えてほしいとしています。



高齢化社会になり、孤独死が話題になって久しいですが、具体的にそのことと向き合って考えたことはありますか。

私個人は、人を煩わせず亡くなるという意味での孤独な死は、必ずしも悪くないと思っています。

人に囲まれて死にたいという考え方は、他者に臨終に立ち会わせ末期の水を取らせるということです。

親兄弟ならまだしも、それより遠い血縁のない関係となると、死ぬときぐらい他人に迷惑かけずに死ねよ、と正直思うこともあるかもしれません。

問題は、その「迷惑」です。

昨今話題の孤独死は、たしかに臨終には立ち会わせませんが、後始末で迷惑を掛けることになります。

とくに、終活をきちんと行っていなかった人の家はゴミ屋敷と化しますが、そのような家は相当数あるようで、最近は、孤独死現場の遺品整理や特殊清掃を行う市場が確立しました。

その現場で働く遺品整理人が、発見された状態の“ゴミ屋敷”をミニチュアで再現して話題になっています。



遺品整理人の小島美羽さんが、“ゴミ屋敷”のミニチュアを作り始めたきっかけは、写真やポスターでは実感がわかない・想像ができないので、どうやって知ってもらい、他人事じゃないという認識を持ってもらえるか、と考えたときに思いついたのが現場のミニチュアだったそうです。

「ペットのお部屋とか、このペットをどうするかとなると(遺族の人が)『殺処分してくれ』と。ペットを飼う側も寂しいのはわかります。けど、自分が亡くなったときどうするかとか、誰が飼ってくれるかとか、探しておいてほしい」(小島美羽さん)

「自分は(孤独死に)ならないって思っている方はすごく多くて、孤独死に関してはいつ死ぬかなんて把握できないんですよ。ゴミ屋敷に関しては、いろんな心理的なものでゴミ屋敷になる確率ってあるんです。全部他人事じゃないんだよっていうのを伝えるためにやっています」

ミニチュアは、あらゆるものの腐乱・腐敗に満ちていて、また空き箱など常識的に考えて利用価値のないゴミ相当のものが部屋の足の踏み場を狭めています。

実際には、それに加えてミニチュアでは実現できない、強烈な異臭もあるそうです。

年間3万人と言われる孤独死は誰にでも起こりうる、人と人とのつながりで孤独死は防げるかもしれない、と動画は結んでいます。

物を捨てられないことは後の混乱につながる


動画にもあるように、そもそも「誰にでも起こりうる」ものであることと、とくに私の場合、母の独居している家に転がり込むことになり、荷物整理が大変なさなかなのでリアルに経験しています。

人によっては、終活として本人が自主的に整理する場合もありますが、荷物はガラクタも含めて生きた証の資産、と考えている場合、なかなか整理は難しいですね。

私自身の経験は何度か書いていますが、火災でいったん持ち物を失っているので、所有は生きていくための本質ではない、と悟れました。

でも、火災経験がなかったら、そこまで踏ん切りをつけられたかどうかはわかりません。

物は、最終的には処分で済みますが、動画にも出てきたように生き物についても、不測の事態にどうするか、ということは決めておく必要があるでしょう。

独居高齢者ではなくても心しておきたい


経験ではもうひとつ加えておくと、「遺品整理」に相当する対応は独居高齢者の孤独死だけとは限りません。

私が火災のときは全焼扱いでしたが、火が出たのは1階だったため、2階には煙の煤がついただけで燃えていないものも実は残っていました。

しかし、妻子が救急入院中の私には「要るものと捨てても良いもの」の仕分けをする余裕もなく、ですが放置することでご近所への迷惑もありますから、90%は持ち出せず、業者に処分してもらいました。

私の場合、燃えたものも含めてなので参考になりませんが、リサイクルなどしない全品処分でン十万かかりました。

まあこれは第三者ではなく私自身が処分したわけですが、要するに所有物はひとたび事があると後始末が大変だということです。

家族やお子さんがいらっしゃる方は、まだ自分は若いから先の話だとか、何かあったとしても家族がやってくれるだろうなどとと期待しておられるかもしれません。

が、私のように、ある日突然私自身が対処しなければならなくなった例もありますので、遠方に住む独居親族の方はもちろん、ご自身のご家庭の対応も心しておかれることをおススメします。

時が止まった部屋:遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし
時が止まった部屋:遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし

時が止まった部屋:遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし

時が止まった部屋:遺品整理人がミニチュアで伝える孤独死のはなし

  • 作者: 小島 美羽
  • 出版社/メーカー: 原書房
  • 発売日: 2019/08/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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marimo

リアルなミニチュアで衝撃的な動画でした。
孤独死、自分には起こりえないとは言えないなと思いました。
by marimo (2019-10-17 10:14) 

pn

自分の最後も間違いなく孤独死だろうなと漠然と思ってます。かみさんが長生きしてくれる事を祈りますがそれはそれで先に逝くのも忍びないし。
by pn (2019-10-17 10:51) 

旅爺さん

高齢の老夫婦なので死ぬときはどうなるかな?
1人なのか?、家族に看取られていくのか?、この程度ですね。
by 旅爺さん (2019-10-17 12:44) 

ヨッシーパパ

まだ、家族がいますので孤独死には成りませんが、あと何年続くのか分かりません。
by ヨッシーパパ (2019-10-17 18:36) 

Take-Zee

こんばんは!
年取りたくないな・・・!
by Take-Zee (2019-10-17 19:25) 

なかちゃん

そうですね。自分が息を引き取る場面も考えておかないといけないですね。
正直言ってボクは自宅でとか、みんなに囲まれてとかは全く望んでません。ただ、それを実現するにはどうするかも考えたこともありません。
やっぱ説得力ないですよね(^^;

by なかちゃん (2019-10-17 20:28) 

扶侶夢

独居高齢者でなくとも考えておきたい問題です。
可愛がってきたペットをどうするかという問題…そこまでは気がつかなかったですね。殺処分なんて絶対に考えられないし、自分の淋しさは我慢してでも早めに他所に引き取ってもらう準備をしなくちゃね。
by 扶侶夢 (2019-10-17 22:23) 

ナベちはる

孤独死ということを考えると、「まだ先の話」と思わずに早いうちからどうするかということを考えないといけない問題ですね…
by ナベちはる (2019-10-18 00:22) 

藤並 香衣

我が家は引っ越し前の家がそのままになっていて
現在その処分で右往左往しています
姑の持ち物がほとんどなのですが
本人が高齢を理由に以前の家にすら行ってくれなくて
僕の判断で片づけ始めています
業者さんに相談したらやはり処分だと数十万と言われ
姑は「お金がない」と・・・
仕事の合間に片づけに行ってますが
気が遠くなりそうです
by 藤並 香衣 (2019-10-18 00:54) 

ヤマカゼ

1人暮らしですが、そのうち体が思うように動かなくなると部屋がゴミだらけになるのは必然なんですね。
by ヤマカゼ (2019-10-18 06:55) 

kou

遺品整理は数年前に経験しましたが、事前に業者さんを決めていたらしく、スムーズに事は進みました。
でも、本人は捨ててほしいと思っていた物でも、持ち帰ってきた物が数点有ります。思い入れは人それぞれですからね。
by kou (2019-10-18 07:51) 

Rinko

所有物の整理、日頃から心がけていきたいと思います。
実家の母はいわゆる「モノを捨てられない人」なので、それを見ていると反面教師で更にその思いが強まりますね・・・。
by Rinko (2019-10-18 08:33) 

ようこくん

私も実家の荷物を含め、最近いろいろ考えさせられることが多いです。
独居老人でなくても、自分が親の家を処分するときも同じことが言えますね。
by ようこくん (2019-10-18 12:38) 

Kuroco

自分の親戚は既に数人孤独死しているので自分も覚悟為ています。インスタで漫画の宣伝が入るのですが、不浄を拭うひとはついつい読んでしまいました。
思ってたより?爽やかな漫画でした??
本当に切なくなります。
by Kuroco (2019-10-18 15:42) 

犬眉母

ずいぶん細かい作業になりますね。
現場作業の合間に、これだけの物を
作られたのはすごいと思います。

by 犬眉母 (2019-10-20 01:11) 

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