『ライオンあくび体操で元気になる!』(コスモトゥーワン)を読みました。著者は、駒川耕司氏。BSセラピーKOBE院長という肩書です。「BS」というのは、BrainStem(脳幹)、またはBody&Spiritの頭文字をとったものだそうです。
『ライオンあくび体操で元気になる!』の内容は、昨日の
沼田光生氏同様、健康の鍵は脳幹の活性化にあり、と標榜しています。
同書には、「脳幹とは、呼吸や睡眠、ホルモンバランスなどの調整を担っている極めて重要な部分」と書かれています。
脳幹が生命活動の基本的な機能を司っていることから、「健康と脳幹には密接な繋がりがある。脳幹の働きをより活性化させることができれば、より健康になれるかもしれない」という考えに至り、いつしかそれを立証することに専念し始めたのです」と書かれています。
ではどう活性化するのかというと、口を開けたり、閉めたりするというシンプルな開閉運動で脳幹を活性化させるのだそうです。
では、なぜ、口を開けたり、閉めたりすると脳幹が活性されるのか。
頭蓋骨の要の骨を刺激するからだそうです。
私たちがロを開く時に動かす外側翼突筋という筋肉は、顎から頭蓋骨の一つである蝶形骨につながっていて、そこから脳幹に刺激が伝わるのだそうです。
『ライオンあくび体操で元気になる!』より
蝶形骨というと、以前ご紹介した「耳ひっぱり」体操も、同じ目的です。
1日1分であらゆる疲れがとれる耳ひっぱり健康法、真相に迫る!
口を大きく開閉する体操を、著者は『ライオンあくび体操』と名づけ、自らの治療院やセミナーで使う場合は、シンプルに「あくび体操」と呼んでいるそうです。
ライオンあくび体操とは
では、そのライオンあくび体操とは、具体的にどのような体操でしょうか。
Youtubeにダイジェストの動画がアップされています。
たしかに、ゆっくり口を大きく開けるところはライオンのようですね。
本文中に何パターンか出ているので、その中から、「座位・立位」でのあくび体操を抜粋します。
ライオンあくび、座位・立位
1.左右どちらかの回しやすい方向に首を曲げ、口を開閉する
2.左右どちらかの傾けやすい方向に首を曲げ、口を開閉する
3.正面で開閉する
口を開けたら3秒間キープ。5回繰り返して、5回目のみ20秒キープするそうです。
「多少、首に負担をかけられる」ぐらいが理想だそうです。
同書では、文章とともに図解で説明されています。
詳しくは同書をご覧ください。
医学・医療と民間療法について
同書によると、このライオンあくび体操は、カイロプラクティックの一種だそうです。
私は、カイロプラクティックや整体のいう「歪み」については正直よくわかりません。
ただ、今回の内容は、要するに首を動かして口を開けるだけなので、大きな事故にはつながらないだろうと思い、ご紹介することにしました。(あごがはずれるリスクぐらいかな)
前回の「耳ひっぱり」体操も、何となくすっきりする瞬間を実感できたのでご紹介しました。
病院のような健康保険を使う医療機関以外の「健康法」については、なんでも頭から否定することが科学的である、と勘違いしている「疑似(ニセ)科学否定派」もしくは懐疑派がいるのですが、それは論理的にも
まちがいです。
もとより、科学は、「ない」ことを証明することはできません。
どのようないかがわしいものでも、頭から「ニセ」や「そんなものあるはずない」呼ばわりではなく、今の科学・医学の水準で証明されていないだけかもしれない、という「ひょっとしたら」の気持ちはわずかでも持っておいたほうがいいと思います。
といっても、現実に大半の民間療法は、医学的お墨付きのある通常療法にはかないません。
たとえば、通常のがん治療から逃げて、効果の証明されていない健康食品に頼ることは合理的でない選択だと思います。
ただし、今の医学・医療は無謬万能ではありません。
自分自身や家族が、重篤な状態で、通常医療以外の情報を試したいという気持ちになったとして、誰が責められるでしょうか。
私自身、ネットの情報を試したら、長く覚醒しなかった長男が意識を取り戻したという経験もしました。
遷延性意識障害からの回復を期待した民間療法
以来、侵襲性のないことなら、立派な論文で証明されなくても自己責任で試したっていいんじゃないのか、と、自らの心のなかで医学と民間療法を調停する価値観をもつことにしました。
そのような趣旨から、今後も、健康雑誌に出ている健康情報などは積極的に試して、このブログでご紹介していきたいと思います。
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