ジョニー大倉の肺がん告白が、芸能マスコミで話題になりました。高須基仁氏は『実話ドキュメント』(2013年8月号)の連載「漢の生き様を語る!」において、ジョニー大倉がキャロルの復活を求めていることを紹介。「(がんと)戦え」と励ましています。はたして矢沢永吉はそれにどう応えるのでしょうか。
まずは
高須基仁氏の連載から該当のくだりを引用します。
ロックグループ「キャロル」の元メンバーで、俳優のジョニー大倉から、6月初旬の深夜、「高須さん、肺がんになってしまった…」と、しゃがれ声で電話が入った。「抗がん剤を使うんだよ…」と意気消沈。私は思わず、「デカくて、ゴツイ肉体を持っているのだから、還暦といっても髪はフサフサだし、くたばるんじゃねえぞ!!」と思わず声をあらげて叱咤激励をした!!(中略)
ジョニー大倉の“希望”は、キャロル再結成なのだ!! だからこそ、昨年一年をかけて、全国100ヶ所のライブハウスで「キャロル40周年…」と名付けた小さなコンサートを活動貫徹をした。たとえ20名~30名しか入らない場末のライブハウスであったとしてもだ!!
矢沢永吉とジョニー大倉の関係について、昨年このブログでも書きました。
>>矢沢永吉とジョニー大倉など仲間割れ列伝
ロックがビッグビジネスになることを証明した矢沢永吉と、ロックは食えないという持論のジョニー大倉は、商業ロック歌手として根本的に異なる哲学を持っているため、別離は必然的なものだったのかもしれません。
8年前の2005年6月14日、矢沢永吉は自分が原告になった訴訟で敗訴しています。
製造販売会社「平和」のパチンコ機に、無断で自分のキャラクターを使われてパブリシティ権を侵害されたというものでした。
しかし、東京地裁(永野厚郎裁判長)は、「キャラクターのポーズはロック歌手のイメージとしては一般的」「キャラクターが矢沢さんと識別できるほどの類似性はない」(永野厚郎裁判長)と棄却しました。
矢沢永吉に言わせると、その一般的な「ロック歌手のイメージ」こそ自分が作ったもの、つまり自分に権利があるもの、という根拠だったようです。
しかし、商標だの特許だのをとっているのならともかく、イメージやふるまい、顔や仕草に対して客観的な権利を確保するというのは難しいと普通は考えます。
矢沢永吉も、自分が斯界のモデルとして認められたのだと考えればそれでよかったのではないでしょうか。
また、2010年には、自分のモノマネをしたタレント・石山琉大まで訴えています。
モノマネ芸人にモノマネをされたタレントは他にもいます。愉快不愉快の感情は様々でしょうが、裁判までしてしまうような人を見たことありません。
こうした出来事を見ると、矢沢永吉という人は、プライドが高くお金にシビアで、ともすれば独善的な印象すら持ってしまいます。
そうした評価が妥当であるかどうかはいろいろご意見あるでしょうが、少なくともそんな過去のある“誇り高き”矢沢永吉が、自分の考え方と180度違い、泥仕合まで展開した人と、いまさら同じステージにたつことは残念ながら考えにくい。
ジョニー大倉は、「抗がん剤で頭髪が抜け落ちたとき、公式な会見をやりたい」と語ったそうですが、せめてそのときにでも、キャロルに対する思いを吐露してほしいと思います。
キャロル夜明け前
- 作者: ジョニー大倉
- 出版社/メーカー: 青志社
- 発売日: 2010/03/01
- メディア: 単行本
2013-07-04 17:24
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