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戦後史ではなく自分史の話 [社会]

戦後史の話は1日お休みして、今日は個人的な話です。

すでに何度かこのブログで書いていますが、
私は昨年の今日、つまり5月26日、火災で自宅が全損し、
妻子(男の子2人)が意識不明の重体で救急車に搬送されました。

結論として、死者は出ませんでしたが、
だから何でもなかったということではありません。
まあ、今日は、自分の人生にとって事実上の「1周忌」といいたい気分です。
そのときのことを、改めて書きます。
妻はその時点で心肺停止でした。
状況は絶望的で、現場で心臓マッサージをしても反応せず、
遺体用の布きれをかぶせられて救急車に運ばれ、救急隊の人からは
「全力は尽くしますが、むずかしいと思ってください」と
「死亡宣告」を受けました。

当時2歳の息子も気道熱傷で肺に水がたまり、3日がヤマだといわれ、
その後も重い肺炎を繰り返し、覚醒には3週間かかりました。

近所には無責任な人がいて
私とは挨拶も交わしたことがない(要するに私のことを知らない)くせに
私が火をつけた、などとふれまわったため
私は当日警察に留め置かれ、上の息子の面会が
2日間できませんでした。
私は、その近所の人に対しては
しかるべき責任を求めたいと今も思っています。

長男については、死亡記事の予定稿を書いていたらしい
某メディアに、小学校名など個人情報を書かれ、
NHKには、現場検証もしないうちから
火災の原因を勝手に報道されたため、
上記のデマもあって、新聞やテレビだけでなく
スキャンダルな決めつけで興奮した週刊誌の記者も大挙押し寄せ
児童がつきまとわれたり、児童の保護者の実家にまで
取材が押しかけたりしたため、
学校は集団登下校で対応せざるを得なくなったそうです。

私たちはさすがにその町に居づらくなり
不動産業者の人からは近所のマンションも紹介してもらったのですが
結局別の町に転居しました。
このことでは、現在某紙については法務担当者のとの話し合いを求めています。

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妻の入院先は、個人的な事情で関わりたくない人に
伝わってしまったために、私も妻も大変いやな思いをしました。
私は当初、警察が情報を明かしたのかと思いましたが
後に警察自身が動いてくれ、消防署によるものであることが
わかりました。

まあ、そんなこんなで、法的、道義的に、世間に明らかにしてやりたいことは
その後もいろいろあるのですが、それはいずれ本にでもまとめようと思っています。

とにかく文字通り「九死に一生」というか
何とか命だけは助かりました。

2ちゃんねるには、やれ死亡しただの、
火に飛び込まなかった私が怪しいだのと、
病んだ書き込みでにぎわい複数のスレッドがたったようですが、
3人ともやけどの跡は少なくとも外見上は全くありません。

とくに、生命が半月以上危ぶまれた2歳の息子が
何事もなかったかのように社会復帰できたのは不幸中の幸いでした。

2011120318430000.jpg
おそらくは、3歳前だったので、
脳の可塑性があったのだと思います。

これまでは、脳細胞は3歳で完成して
可塑性は5歳ぐらいまで……なんていわれてきましたが
実際にはそれよりも高い年齢でも回復している例はあります。

医師は、医事紛争が怖いのか、いいことは決して言いません。
私は毎晩のように、子供が植物症になるかもしれないと
言われ続けました。
よくなるように頑張りましょうとは一言も言われませんでしたね。

この子は、ICUから一般小児科にうつってからでさえ
医師から「もう目が見えないかもしれない」
「歩けないかもしれない」など、さんざん脅かされました。

しかし、結果として植物症にはなっていないし
トムとジェリーを見て興奮しているし
いたずらをしては走り回っています。



医師の皆さん。
ならなかったからよかったじゃないか、ではすまないのですよ。



私は、親ばかというか、前向きに
子供の細かい動作(の回復)を観察していたので
悪い診断ばかりしている医師の「見込み違い」を確信していたから
それほど落ち込みませんでしたが、

悪い仮定の話ばかりされることで
リハビリを前向きに行うという気持ちを
患者側から奪ってしまいかねないことも考えて欲しいのです。


交通事故や火災、水の事故などで一酸化炭素中毒から
脳障害の危機にある方の家族の方々は、
いい意味で医師の懸念などコバカにして
前向きによくなることだけを考えて頑張って欲しいと思います。
タグ:火災
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rtfk

こんにちは
その後が気になってはいたのですが
お聞きするのもはばかられるので・・・
しかし壮絶なご様子 お見舞い申し上げますという
言葉が適切かどうかわかりません。。。
今後がご家族にとって幸多い日々でありますよう
お祈り申し上げます

by rtfk (2012-05-26 15:19) 

yutakami

nice!の憚られるところですが、息子様のご回復にnice!です。
by yutakami (2012-05-27 01:55) 

銀狼

以前の記事も拝読させて頂いていたので、
陰ながら気にかけておりましたが、
無事にご回復されているようで本当に良かったです^^
でも、まだまだ色々な面で傷を負われていることでしょう。。。
一日も早く、この問題から解放される事を願ってやみません。
by 銀狼 (2012-05-27 02:21) 

いっぷく

rtfkさん、コメントありがとうございます。
妻は、心肺停止患者としては奇跡ですが、
脳は画像上異常なしでした。
そんなことってあるんですね。
社会復帰して晩酌もしていますが、
祇園事件のような万が一のことも案じ、
車の運転はさせないつもりです。
上の子はもっとも入院が長引き、
当初は脳性麻痺の人特有の不随運動が
出ていたので心配しましたが、
それも消えて身体的には問題なく、
先日も回転寿司に連れて行ったら
12皿食べていました(小3で食べ過ぎです)。
ただ事故以前の記憶が落ちているのと、
集中力が続かない後遺症が残っています。
このへんはまあ、人生先も長いので焦らず
リハビリするしかないですね。
by いっぷく (2012-05-27 03:04) 

いっぷく

yutakamiさん、コメントありがとうございます。
まあ、あまりいい話ではないのですが、
ブログで何度か触れてきたので
1度、ひとつの記事として書いてみようと
思い、ちょうど1年目にあたる日を選びました。
by いっぷく (2012-05-27 03:06) 

いっぷく

銀狼さん、コメントありがとうございます。
事故では「人」の安否は言うまでもなく
大切なのですが、当事者としては「物」の
喪失感も侮れないですね。
学校の卒業アルバム、過去の仕事の資料、
思い出の品等々全部焼けてしまうと、
何かこれまでの自分の人生が全否定されて
しまった気持ちになります。
もう少し若かったら、「出直し」とすぐに
割り切れるのですが……
「1周忌」と書いたのはそういう意味なのです。
あと、パソコンが焼けて、しばらく遠ざかった
ことで、ネットやサーバーのアカウントも
忘れてしまい、このブログの復帰も苦労しました。
by いっぷく (2012-05-27 03:07) 

uryyyyyy

いっぷく さん、こんばんは。

取り敢えず、ご家族に何も無かったことが幸いで何よりです。

人間は個で見ると色々な人がいるので
人の不幸を楽しむ方もいますが
メディアまでもが話題性があるだけで
食いついてくるというのは不愉快でしかないです。

それなのに、都合の良い報道しない権利って
一体なんなのでしょうね。
by uryyyyyy (2012-05-27 19:43) 

いっぷく

uryyyyyyさん、コメントありがとうございます。

まあ、報道も含めて
腹の立つ体験をしましたが

もとをただせば、
自分のところの火災が原因な訳で
そういうこともひっくるめて、
ひとつの災難だと思っています。

マスコミも、
いろいろな報道があって
中には不正を暴いたり
人を団結させたりすることもあるので
要はいかなる価値観で使うかということでしょうね。
by いっぷく (2012-05-28 21:04) 

Hirosuke

確かに、【激動】ですね。

僕もですけど。

by Hirosuke (2012-06-03 19:23) 

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