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ロッキード判決

ロッキード判決 1982,6,8

76年に発覚した戦後最大の世界的汚職事件といわれた「ロッキード事件」。アメリカ・航空機製造会社大手のロッキード社が、旅客機の受注をめぐって日本やアメリカ、オランダ、メキシコ、ヨルダン、などの国々の政財界を巻き込んだ。

日本では、自由民主党衆議院議員の田中角栄前総理大臣が、全日本空輸(全日空)の新ワイドボディ旅客機導入選定に絡み、1976年7月27日に受託収賄と外国為替・外国貿易管理法違反の疑いで、運輸政務次官・佐藤孝行や元運輸大臣橋本登美三郎らが逮捕された。

政治家以外では、収賄、贈賄双方の立場となった全日空社長の若狭得治および同社役員と社員、ロッキードの販売代理店・丸紅の役員と社員、児玉誉士夫とその友人で「政商」と呼ばれた国際興業社主の小佐野賢治など、「利権」に関わる者が相次いで逮捕された。

国会では、事件の核心を握る中心人物といわれた児玉の証人喚問が決定したが、児玉は「病気」と称し東京女子医科大学病院に入院。児玉は政治家ではないが、疑惑の政治家が病気を理由に逃避する前例を作った。

ポルノ俳優の前野光保は、児玉の態度に怒り、児玉邸へ小型軽飛行機による自爆テロまで行ったが、悪運の強い児玉は別の部屋に寝ていて助かった。

公判では、この日、いわゆる「全日空ルート」の橋本登美三郎(この事件が原因で落選)と衆議院議員の佐藤孝行に受託収賄罪の判決が、また「灰色高官」といわれた二階堂進ほか自民党の代議士数名に、200~500万の現金授受があったことも明らかになった。

「中心人物」の田中角栄にも数千万円が金が流れたといわれた。国民の間では証人喚問の声が高まったが、自由民主党は同時期に「議員証言法の改正」をもちだした。それは渦中の議員証人喚問が免れる性質のものだった。






ロッキード判決について触れられた動画です
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