非核・平和都市宣言決議：戦後史の激動：So-netブログ

	ブログをはじめるログイン

非核・平和都市宣言決議 [編集]

非核・平和都市宣言決議　1982,3

政府の路線が軍事色を強めているという批判が出始めた中で、核戦争に対する不安は増してきた。

そのためか、各自治体では「非核・平和都市宣言」決議を採択し、国政に平和を願うアピールを行うところが増えてきた。

5月23日には、代々木公園、上野公園、芝公園の3カ所で、合計で40万人（主催者発表）が集まり「核兵器廃絶と軍縮を進める82年平和のための東京行動」が開かれた。

これは平和運動史上最大の規模といわれた。

自由民主党だけは反対決議を出したが、こうした動きの中で核軍縮・核廃絶の決議は40都道府県、465市、665町村に上り、住民の核兵器完全廃絶と軍縮要求の署名も2900万人にのぼった。

軍事的判断は国の政策であり、自治体の宣言は拘束力をもたないものかもしれないが、地域単位で非核による平和を求めることには一定の意義はあった。

これを受けて国会では、5月27日に「第2回国連軍縮特別総会に関する件」の決議が採択された。そこには「核兵器の廃絶」という文言があり、従来政府・自由民主党が繰り返してきた「究極の廃絶」のうち「究極の」が削除されたことになり、話題を呼んだ。

要するに、「理想」ということにして事実上の棚上げだったことを、少なくとも文言上は現実の課題になりうるものに引き戻したということなのだから。

現在も、検索エンジンで調べてみると、「非核平和都市宣言」、もしくは「非核・平和都市宣言」で該当する自治体のページは多数ある。

もっとも、昨今も核開発にこっそり熱中していると疑われている隣国のような例もあり、なかなか世界中が足並み揃えて声高らかに「非核・平和」とはいかないようだ。