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大阪西成女医殺人容疑事件など振り返る『平成日本を震撼させた重大事件未解決ミステリー』(PHP研究所) [社会]

大阪西成女医殺人容疑事件(1990年)など重大事件に隠された未解決の謎を論考するのは『平成日本を震撼させた重大事件未解決ミステリー』(PHP研究所)Kindle版です。過去の事件の問題点に学び、令和という時代を安全に生きぬくための一冊です。

『平成日本を震撼させた重大事件未解決ミステリー』は、グループSKITがPHP研究所から上梓しました。

近年、凶悪犯罪の「数」こそ減っているものの、「質」が変わってきているといわれています。

経済的な目的(金・物取り)や怨恨といった明確な理由とは限らず、動機が不明な少年事件も目立つようになってきました。

本書は、犯人自体が見つかっていない事件に加え、逮捕されても、「なぜ被害者家族の訴えは警察に届かなかったのか」「犯人の本当の動機は何だったのか」など、重大事件に隠された未解決の謎に焦点を当て、考察しています。

その1つは、2009年に大阪府大阪市で発生した女性医師変死事件。

『大阪西成女医殺人容疑事件』『さっちゃん先生事件』などと呼ばれます。

“西成のマザーテレサ”といわれた矢島祥子医師が突然「失踪」し、遺体で発見されました。

警察は2010年6月、「自殺の動機はわからないが、自殺の可能性が大である。そして、捜査は打ち切る。もうおしまい」と家族に通告したといいます。

しかし、自殺としてはあまりにおかしいという点が次々明らかになり、警察は捜査をしなおすとことになりました。

ただし、犯人はまだ捕まってていません。

本書は2022年9月24日現在、AmazonUnlimitedの読み放題リストに含まれています。

平成日本を震撼させた 重大事件 未解決ミステリー 目次


平成日本を震撼させた 重大事件 未解決ミステリー 目次
はじめに

第1章 平成24~21年 再生の時代
01 尼崎連続変死事件(平成24年)
02 PC遠隔操作事件(平成24年)
03 慶應義塾大学学生投資詐欺 (平成24年)
04 大分県日出町連続事件(平成23年)
05 大阪地検特捜部主任検事証拠改ざん事件(平成22年)
06 尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件(平成22年)
07 大阪西成女医不審死事件(平成24年)

第2章 平成20~16年 転落の時代
08 秋葉原無差別殺傷事件(平成20年)
09 岡山鍾乳洞地底湖行方不明事件(平成20年)
10 舞鶴女子高生殺害事件(平成20年)
11 琵琶湖バラバラ殺人事件(平成20年)
12 首都圏連続不審死事件(平成19年)
13 英国人女性講師殺害事件(平成19年)
14 京都精華大学生通り魔殺人事件(平成19年)
15 加古川小2女児殺害事件(平成19年)
16 構造計算書偽造事件(平成17年)
17 ジェイコム株大量誤発注事件(平成17年)
18 栃木小1女児殺害事件(平成17年)
19 四日市ジャスコ誤認逮捕死亡事件(平成16年)
20 上海総領事館員自殺事件(平成16年)

第3章 平成15~11年 停滞の時代
21 泉南郡熊取町小4女児誘拐事件(平成15年)
22 北九州監禁殺人事件(平成14年)
23 附属池田小事件(平成13年)
24 室蘭女子高生失踪事件 (平成13年)
25 世田谷一家殺害事件(平成12年)
26 西鉄バスジャック事件(平成12年)
27 新潟少女監禁事件(平成12年)
28 京都小学生殺人事件(平成11年)
29 桶川女子大生ストーカー事件(平成11年)
30 光市母子殺害事件(平成11年)
31 栃木リンチ殺人事件(平成11年)

第4章 平成10~6年 不安の時代
32 和歌山毒物カレー事件(平成10年)
33 ドクター・キリコ事件(平成10年)
34 群馬一家3人殺人事件(平成10年)
35 神戸連続児童殺傷事件(平成9年)
36 東電OL殺人事件(平成9年)
37 太田市女児行方不明事件(平成8年)
38 柴又女子大生放火殺人事件(平成8年)
39 薬害エイズ問題(平成8年)
40 地下鉄サリン事件(平成7年)
41 八王子スーパー強盗殺人事件(平成7年)
42 井の頭公園バラバラ殺人事件(平成6年)
43 福徳銀行5億円強奪事件(平成6年)

第5章 平成5~元年 転換の時代
44 八戸市女子中学生刺殺事件(平成5年)
45 埼玉愛犬家連続殺人事件(平成5年)
46 三重小2女児失踪事件(平成3年)
47『悪魔の詩』訳者殺人事件(平成3年)
48 イトマン事件(平成3年)
49 女子高生コンクリート詰め殺人事件(平成元年)
50 リクルート事件(平成元年)
51 東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件(平成元年)

西成のあいりん地区で、路上生活者の医療支援などに取り組んでいた女性医師、矢島祥子さんが亡くなった事件が起こったのは2009年11月。

当初の自殺という扱いがいったんはひっくり返り、およそ3年ぶりに「殺人・死体遺棄事件」としての捜査を求める告訴状が警察に受理されました。

しかし、現在もそこから進展はありません。

現在も犯人は逮捕されていません


まずは、この事件のあらましから書きます。

「大阪西成女医殺人容疑事件」、いわゆる「さっちゃん先生事件」は、9年前、大阪西成区で女性医師・矢島祥子さん(当時34)が変死体で発見された事件のことです。

矢島祥子医師が勤務していた「くろかわ診療所」は、「あいりん地区」といわれる日本最大のドヤ街があります。

「あいりん地区」というのは、特定の住居表示ではなく、国や自治体などの行政機関、および報道機関が「ドヤ街」をそう呼んでいます。

土地の者は、昔の住居表示から釜ヶ崎という通称を使っているところです。

矢島祥子医師は、沖縄県や大阪市内の病院を経て、2007年から大阪西成区の「くろかわ診療所」に内科医として勤務していました。

場所柄、矢島祥子さんの仕事は、「あいりん地区」の特別清掃業務に参加する経済的にも恵まれず無権利状態で生活する労働者の健康診断や、ホームレス支援などの活動でした。

矢島祥子医師は、自分の休日も返上し、自腹を切って路上やテント、簡易宿泊所等を往診していました。

そこから、“西成のマザーテレサ”といわれるようになり、同地区の労働者たちに知らない者がいないほどでした。

そんな矢島祥子さんが、2009年11月14日に姿を消し、2日後に西成を流れる木津川の船着き場で遺体となって発見されたのです。

警察は当初、自殺と断定しましたが、矢島祥子さんの足取りや遺体の外傷状況などに不審な点が多く、何より自殺する理由がなかったので、遺族はとうてい納得できるものではありませんでした。

支援者もあり、1年後には警察に「捜査をしなおす」ことを約束させ、さらに1年半たって、正式に告訴状を受理したのです。

警察が、いったん自殺としたものひっくり返し、しかも告訴状を受け取ったということは、おそらくはもう犯人も割り出していて、逮捕のスケジュールを決める段階なのか、と思います。

しかし、そうではなく、一応うるさく言うから受理だけしておこう、という感じですね。

その証拠に、捜査は行われることになったものの、現在も犯人は逮捕されていません。

つまり、未解決事件というわけです。

1日もはやい解決を願うばかりです。

平成日本を震撼させた 重大事件未解決ミステリー (PHP文庫) - グループSKIT, グループSKIT
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