SSブログ

『柔道一直線』といえば桜木健一主演古き良き昭和の名作 [懐かし映画・ドラマ]

柔道一直線

『柔道一直線』(1969年6月22日~1971年4月4日、東映/TBS)という一世を風靡したドラマが、CSの東映チャンネルで今月18日から毎回2話ずつ放送されます。いわゆるスポ根ドラマの先駆けとして人気を博し、当時は毎週日曜午後7時から『柔道一直線』、7時30分からは岡田可愛主演の『サインはV』が放送されていました。(上の画像は東映チャンネル公式サイトより)



『柔道一直線』。ご存知ですか?

私にとって、実写ドラマの最初のスポーツヒーローは、この『柔道一直線』の一条直也こと桜木健一だったといっていいかもしれません。




今も、プログやFacebookで取り沙汰されることが多い『柔道一直線』ですが、近藤正臣が足の指でピアノを弾いたエピソードばかり話題になります。

しかし、それはドラマのエピソードの一場面でしかありません。

『柔道一直線』の作られた背景は、それまで国技と思われていた柔道の世界で、しかも地元の東京オリンピックで、日本代表の神永昭夫が、アントン・ヘーシンク(オランダ)に敗れてしまったことに始まります。

アントン・ヘーシンク
後にプロレス入りしたアントン・ヘーシンク(『週刊大衆』2014年6月23日号)

これは当時、大変なことだったのです。

日本としては、何が何でもアントン・ヘーシンクにリベンジしなければならなかったわけですが、加藤雅晴や坂口征二も返り討ちにされてしまいました。




つまり、外国人選手に覇権を取られてしまった日本の柔道は、いったいどうなるのだろう、という先行きのわからない暗い時代だったわけです。

そんなときに、梶原一騎先生が、『少年キング』(少年画報社)という漫画雑誌において、スポーツ系漫画二大看板として、プロレスのジャイアント馬場の自伝の体裁をとった『ジャイアント台風』とともに、『柔道一直線』を連載しました。

梶原一騎先生といえば、現実と創作を巧みに取り混ぜた劇画原作でおなじみ。

『ジャイアント台風』や『タイガーマスク』人気による後押しもあり、プロレスが第二期黄金時代と呼ばれる隆盛に向かったように、荒唐無稽な技などもストーリーに取り込んだ『柔道一直線』によって、少年に対する柔道の知名度アップなどをはかったのです。




あらすじは、1964年の東京オリンピックで絶命した柔道家の息子の一条直也が、車周作の指導のもとで「地獄車」「海老車」などの技を駆使し、日外の強豪たちと戦います。

今回放送される『柔道一直線』は、桜木健一主演によってテレビ映画化されたものです。全92話です。

スポンサーリンク↓

起用で重宝がられた役者生活


主演の桜木健一は、このとき21歳でした。

当時、『てなもんや三度笠』に出ていた白木みのるは、てっきり子供だと思っていましたし、『柔道一直線』の桜木健一も、中学を出たぐらいの子役だと思っていました。

まあ、今思えば、ちょっと老けた子役なんですけどね。

私生活では、母子家庭でも明るく活発に生徒会会長をつとめあげ、せっかく入った大学も中退して芝居の世界へ。

私も母子家庭になりましたが、明るく活発でもなく、やりたいこともなく、あったとしても(母子家庭なのに入れてくれた)大学をやめてまで進む勇気はなかったと思いますから、子供の頃から桜木健一は生き様も憧れていました。

ただ、こういっては何ですが、スターになるには、ちょっと身長が足りなかった。

でも、芝居のきちんとできる器用な人なので、その後もブラザーの冠スポンサー枠『ブラザー劇場』で、『刑事くん』『パパは独身』などのドラマで主役をはり、東映専属ではなかったと思いますが、東映映画にも数多く出演しました。

出演期間は短かったのですが、西田敏行と入れ替わりで出演した『特捜最前線』(1977年4月6日~1987年3月26日、東映/テレビ朝日)の、滝二郎刑事などは私は印象に残っています。

特捜最前線、滝刑事
『特捜最前線』108話より

東映チャンネルは視聴料がやや高めですが、他の東映映画作品とともに本作を楽しむことで、楽しいテレビ鑑賞のひとときを送れることでしょう。

柔道一直線 DVD-BOX 1【初回生産限定】

柔道一直線 DVD-BOX 1【初回生産限定】

  • 出版社/メーカー: 東映ビデオ
  • メディア: DVD


nice!(284)  コメント(31) 
共通テーマ:テレビ

nice! 284

コメント 31

pn

ピアノのシーンより地獄車の練習?シーンが浮かびます、畑なのかな?
by pn (2017-07-11 23:00) 

チャー

柔道一直線 と言えば 足でピアノ!
そんなイメージが強く 植えつけられています番組は殆ど観たことがありません
私は サインはVでした 女子はこっちかなー?(^ ^) バレーボールが凄く売れていましたよ 私も欲しくて ねだり買ってもらいましたが おもちゃ屋で買うような物は売り切れ スポーツ店で買ってもらいました これが本格的過ぎて 手が痛くなるほどでした 選手用だったようです
by チャー (2017-07-11 23:30) 

chibacandy

桜木健一さん、名前は存じ上げていますが、柔道一直線も特捜最前線も見たこともありませんでした。
by chibacandy (2017-07-11 23:52) 

nikki

確かに東映チャンネル高いですよね。
スカパー長期契約者特典で
1か月間3チャンネル無料になるときに
期間限定で契約してました。

このような専門チャンネルで
シリーズ一挙放送とかあるけど、そんなに24時間など長時間連続で見れないし、見る人いるのだろうかと思うことがある。

by nikki (2017-07-12 00:26) 

末尾ルコ(アルベール)

テニスのお話で恐縮ですが、オスタペンコ、準々決勝で敗退・・・(しくしく)。しかし、気を取り直し、『柔道一直線』はもちろん存じておりますが、そのドラマを含めて桜木健一ドラマをどれだけ観ていたかはとても曖昧な記憶なんです。石橋正次や森田健作はとてもクリアに覚えているんですが。でもドラマって再放送などもあったでしょうから、多分観ていたと思うのですけど。
それはさて置き、格闘技を題材にした物語は盛り上がるので、もっとどんどん作ってほしいところですよね。もちろん『タイガーマスク』のようにファンタジーを絡めながらのストーリーも大歓迎です。東京五輪は「歴史」としてしか知りませんが、ヘーシンクに負けた日本の柔道関係者が号泣したとか、そんなエピソードはよく目にしました。ただ、今の柔道の在り方とか、いろいろ不満はあります。オリンピックの協議となった時点で、格闘技の本質からは大きく外れてしまっているのかなという感もありますし、しかしそれを言うのであれば、ボクシングや、新興のUFCでされも格闘技の本質から外れている感が強く、だからこそかつてのプロレスに対する幻想が今でも心地いいのかなとも思います。
そう言えば、石橋正次についてもいっぷく様が言及してくださっていたように、「スター俳優」として長く活躍するには身長も大切なのでしょね。日本映画草創期は背の低い大スターも多くいたと思いますが、当時は背の高い日本人自体が珍しかったでしょうから、話は別ですよね。その意味では、ハリウッドである・パチーノとダスティン・ホフマンが、白人としては非常に低い身長でずっと大スターなのはやはり凄いなあとあらためて感じました。もちろんあの二人は、演技力もカリスマ性も別格ではありますが。

>タイガーマスクはもう、別格中の別格ですね。

やはり、そうですよね!確かに三沢タイガーはキツそうでした。「タイガー、やってくれ」と言われた時は、「雇われ人の悲哀」を感じたかもしれません。プロレス界って、(そんなにうまくいくわけない)と誰でも分かるようなことを、(ちょっとでも儲けになれば)というのかもしれませんが、ついやってしまうところがありますよね。
山田が渕と試合してた頃は、高知あたりだとプロレス放送も何となくうやむやな感じで、プロレス誌でだいたいのところをチェックするくらいでしたから、あまり詳しくは覚えてないんですが、よかれ悪しかれ興味を引く試合が多くあったんですね。渕はなかなかのキーマンでしたね。ライガーはインタヴューなどでいつも、「自分はシュートでもかなりいける」という雰囲気を漂わせていましたが、後年鈴木みのるに秒殺されて、(あら、このくらいか)と思ったものです。新日と全日の試合で言えば、小橋VS蝶野が実現した時はどんな試合になるかなと興味がありましたが、小橋が蝶野と遊んでくれているように見え、(新日のストロングスタイルもこれくらいだったか・・・)と感じました。
SWSは『週刊プロレス』との泥沼のやり取りが一番印象的でしたが、若松はそのような勘違い行動をしていたわけですね。プロレスは一般スポーツと違うところが魅力ですが、一般スポーツのような数字に表れる実力査定がないだけに、(おれだって、場を与えられればやれるのに)と勘違いしている人が多くいたのでしょうね。わたしは実は、一瞬(笑)『ハッスル』を楽しんでいた時期がありましたが(かなり黒歴史です 笑)、末期に坂田をハッスル軍のエースにした時にはあきれてものが言えませんでした。いかにバラエティプロレスとは言え、それはないだろうというところです。やはり(それはやっちゃいけない)というラインはありますよね。
タイガーをやらされた三沢も気の毒でしたが、マシン軍団やらされたレスラーたちにも同情します。せめて「一人のマスクマン」としてリングに立てればいいのですが、同じマスクとコスチュームで「軍団」ですから。わたしなどはマシン軍団が出てきたら、いつも完璧にフラットな感情(笑)になっていました。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2017-07-12 00:27) 

ナベちはる

柔道一直線、「こち亀」の漫画でちらっと名前が出ていたのを見たことがあるぐらいで、それ以外は「スポーツ(柔道)もの」というぐらいしか分かりません…
by ナベちはる (2017-07-12 00:32) 

yamatonosuke

坂口征二さん、世界の荒鷲の前は黄金の若鷲だったんですね。
by yamatonosuke (2017-07-12 00:59) 

arles

聞いたことはあります
by arles (2017-07-12 02:05) 

うめむす

柔道一直線、観ていました。
いま、思い浮かんだ台詞。
「イチジョウ、コレガ、ライナー投げダ!」
老けた中学生やら高校生がいっぱい出ていました(笑)
確か、牧冬吉さんが先生役だったような。
空手使いの転校生が来て、対決。
おおやままったつ、というその生徒の空手の先生が、
その転校生の身柄を引き取りに来てました。
以上、断片的な記憶を徒然なるままに・・・。
by うめむす (2017-07-12 02:08) 

riverwalk

観てました。但し、うちはまだ白黒テレビだったような(^-^;
by riverwalk (2017-07-12 06:40) 

green_blue_sky

地獄車が懐かしい。
「柔道一直線」「サインはV」と黄金番組観ていました~
by green_blue_sky (2017-07-12 07:26) 

kou

観てました!
吉沢京子ちゃん、かわいかったな~(^^;)
by kou (2017-07-12 07:32) 

Rinko

昭和のドラマって、今見ると結構新鮮かもしれませんね~^^

by Rinko (2017-07-12 07:35) 

Take-Zee

こんにちは!
私の世代ですが、この番組は見たことないです。
ただ、懐かしのドラマで近藤正臣さんが立って
ピアノを足で弾くシーンが目に残っています。
(あまりのバカバカしさに笑いました)

 * 秘密を一つ。 吉沢京子ちゃは好きでしたね

by Take-Zee (2017-07-12 08:22) 

beny

 表紙は長島慎二さんですか。ガロに描いてた頃の絵と違う気がしました。
 ライバルの方がクールでスマートな点が愉快でした。
by beny (2017-07-12 08:50) 

クッキー

「地獄車」「海老車」の技は思い出せないが、インパクト
ある技の名前でしたね、今みたいにCGで処理できず
特撮は苦労したでしょうね。
by クッキー (2017-07-12 09:01) 

アールグレイ

桜木健一さん、そういえば最近あまり見ないですね。
柔道一直線の作られた背景は知りませんでした。
実生活も役者になるために、いろいろあったのですね。
by アールグレイ (2017-07-12 09:19) 

たくや

懐かしいですね~
このドラマのロケ地、我が家の近くのお寺だったのでよく覚えています。
by たくや (2017-07-12 11:02) 

tsun

レコード、持ってましたよ。多分、実家にはまだあるハズです。
漫画の方は全然知りませんが、テレビの方は噛り付いて観てました。
by tsun (2017-07-12 11:13) 

芝浦鉄親父

私にとって、柔道一直線で脳裡に焼き付いているシーンは、何といっても、近藤正臣さんの「足ピアノ」です。放送を見た時に、「なんじゃこりゃ!?」とビックリしました。
地獄車、新地獄車、大噴火投げ、などの大技(?)が満載で、楽しめたドラマでした。
因みに、このドラマのロケで使われていた某高校は、私が通っていた市立中学の通学区域内にありました。
by 芝浦鉄親父 (2017-07-12 12:50) 

ワンモア

足の指でピアノを弾いたエピソードだけ覚えてます(^^)
一枚目の写真、森田健作と薬師丸ひろ子かと思いました。
by ワンモア (2017-07-12 14:12) 

りょ〜さん☆

CSは契約してますが,見るのは仕事から帰ってきて寝るまでの数時間だけ(^0^;)録画機器も揃ってますが,録画しても見返す時間を敢えて作ろうという気にはなれず…基本パックのチャンネルだけで充分足りてます( ̄。 ̄;)
懐具合に余裕があれば視聴チャンネルを増やして録画して…っていうのも贅沢な気分になりますが,その分は食費か餌代かガンプラ代に回ってますねσ(^◇^;)
by りょ〜さん☆ (2017-07-12 14:45) 

johncomeback

柔道一直線、夢中になって観ていました。
何故か結城真吾(近藤正臣)より大豪寺 虎男が
印象に残っています。大噴火投げが好きでした。
by johncomeback (2017-07-12 16:07) 

なかちゃん

桜木健一は憶えていますが、柔道一直線は『そういう番組があった』ということしか憶えていません ^^
アントンヘーシンクも名前は知ってましたが、そんなに古い人だったんですね。
というか、プロレスラーになってから知ったので、全盛期は知らなかったというのが正しいか…(^^;

by なかちゃん (2017-07-12 16:08) 

HIDEe

「柔道一直線」の名前は知ってましたが、見たことはありませんでした。
当時の子供たちは絶対ごっこ遊びしてそうですねぇ。
by HIDEe (2017-07-12 16:33) 

美美

柔道一直線、とても懐かしいです。
色々なシーンが目に浮かぶようです。
by 美美 (2017-07-12 17:03) 

ヨッシーパパ

懐かしいですね。
小学校の頃です。
地獄車を河川敷の土手で真似をして遊びましたね。
剣道物は、森田健作でしたね。
by ヨッシーパパ (2017-07-12 18:50) 

makkun

私も同年代のようなものなので
この当時の青春もの番組には目を離せませんでした。
懐かしいの一言では表現出来ない位です(^^

by makkun (2017-07-12 19:48) 

小口輸入

コストと品質を重視し、小ロット輸入でも個人でも新商品の開発と商品の仕入れができます。対応できる分野も様々なので、何かありましたらお気軽にご連絡ください。

URL: http://www.cgksupply.com
Email: info@gafound.com


by 小口輸入 (2017-07-13 16:27) 

そらへい

九歳下の弟が見ていたのを
高校生の私がちょっと覗いていた気がします。
真剣に見ている弟の横で
繰り出される技を私は笑いながら見ていたような
梶原一騎原作とは知りませんでした。

by そらへい (2017-07-15 20:58) 

Patrice

Ahaa, its nice discussion about this post here at
this webpage, I have read all that, so now me also commenting here.
I couldn’t resist commenting. Well written! Amazing! This blog looks just
like my old one! It's on a entirely different subject but
it has pretty much the same layout and design. Superb choice of colors!
http://foxnews.org
by Patrice (2019-05-05 01:59) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

Copyright © 戦後史の激動 All Rights Reserved.
当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます