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まんが世界を血で染めた独裁者残酷伝(アンソロジー著、コアマガジン) [政治]

まんが世界を血で染めた独裁者残酷伝(アンソロジー著、コアマガジン)

まんが世界を血で染めた独裁者残酷伝(アンソロジー著、コアマガジン)をご紹介します。世界史上独裁者と呼ばれた指導者を、漫画でまとめた書籍です。アドルフ・ヒトラー、スターリン、ポル・ポト、毛沢東、サダム・フセイン、チャウシェスク等々が登場します。



本書『まんが世界を血で染めた独裁者残酷伝』で、登場する独裁者を挙げます。

あくまで、本書の目次通りご紹介しているのであり、私がそう思っているからというわけではありませんゆえ、そのところよろしくお願いいたします。

習近平
極悪女独裁(呂雉、則天武后、西太后、江青、イメルダ・マルコス、アグリッピナ、ウァレリア・メッサリナ、イザボード・バヴィエール、カトリーヌ・ド・メディシス、エリザベート・バートリ、エレナ・チャウシェスク、ンジンガ女王)
ヒトラー
スターリン
毛沢東
ポル・ポト
サダム・フセイン
ロバート・ムガベ
ムアンマル・アル=カダフィー大佐
ホスニー・ムバラク
ニコラエ・チャウシェスク
フェルディナンド・マルコス
イディ・アミン
ベン=アリー
オマル・アル=バシール
西太后
金三代王朝

などです。

独裁者が去っても負の遺産が残る


さて、本書を読んでわかるのは、独裁者が収めた国の多くは、その独裁者が去ったあとも、文字通り負の遺産に苦しみます。

たとえば、ジンバブエのロバート・ムガベ大統領が引き起こした、ハイパーインフレなどはそうです。


37年にわたる長期独裁政権を維持するために、お金を刷りまくったおかげで、インフレを抑えられなくなり、失業率97%という、もはや一国の経済としては完全に破綻している状態になりました。

これは、日本で、れいわ新選組などが主張する、積極財政論への反論材料で使われています。

「お金をばらまいて、ジンバブエみたいになったらたいへんだぞ」と。

しかし、ジンバブエは、戦争により国内の供給能力が破壊され、さらに政府が紙幣を無原則に印刷して戦費を調達しようとしたことから起こったものです。

戦争もないのに、30年緊縮財政を続けて、GDPが世界第4位に転落した日本とは事情が違います。

ですから、ジンバブエと同列にはおけないのですが、否定派はまずお約束のようにそこから入ります。

それが、議論を面倒なものにしています。

これも、ジンバブエの「負の遺産」といえるでしょう。

毛沢東主義と日本映画『君よ憤怒の河を渉れ』のヒット


毛沢東については、日本の女優絡みで興味深いエピソードがあります。

1986年、高倉健さんが、東映を離れてから初めての出演作品である『君よ憤怒の河を渉れ』(大映/松竹配給)が上映されました。


私もこの映画(佐藤純彌監督)は見ましたが、率直に述べさせていただくと、際立った名作というほどでもないと思いました。

ところが、中華人民共和国では、同作の観客動員数が8億人に達するヒットになったといいます。

高倉健さん演じる杜丘冬人という刑事が、無実の罪で追われるストーリーだったのですが、同じように理不尽な扱いを受けた文化大革命を批判的に総括していた中国人にとって、自らの姿を重ね合わせたからといわれているのです。

中でも、この作品のヒットが自らのキャリアに大きな影響を与えたのが、中野良子さんです。

国民的ヒット作のヒロインですから、中国で人気女優になりました。

それをきっかけに、当時の中曽根康弘総理訪中のゲストとして、キャスターに起用され、以後も外務省の依頼で世界各国に派遣され、国内外で講演会を多数開催。

国際的文化人になったのです。

文化人に「転向」した中野良子さんは、女優としてのキャリアは20~30代にほぼ限定されているのですが、とにかく“美人女優”としての誉れ高く、ではいつ頃が中野良子のピークだったのか、という議論もファンの間ではあるほどです。

独裁者を知ることで世界史を知る


私は高校時代、世界史の履修がなかったのです。

大学受験は共通一次世代ですが、社会科は2科目選択する必要がありました。

最初は、世界史をチョロチョロっと勉強したものの、やはり学校の授業という基礎を学んでいないため、一からの勉強は時間もないため諦めて、政経と倫理社会に逃げてしまった経験があります。

それだけに、実は今も一般常識としての世界史の知識が心細いのですが、本書を熟読し、周辺の事情を補足的に調べたりして、ずいぶん勉強になりました。

私にとっては、独裁者がいかに悪い影響を与えたかということも大事ですが、その時代のその国や世界の事情を知ることができた点が、もっとも大きな収穫です。

もとより、独裁者というのは、善し悪しは別として、その国も関連諸国にも、そして世界的にも大きな影響を与えますから、世界史を動かす主役ということもできます。

独裁者を知ることで世界史を知る、という面はあると思います。

みなさんは、世界史上、独裁者というと、どんな人を思い浮かべますか。

まんが世界を血で染めた独裁者残酷伝 (コアコミックス)
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コメント 9

赤面症

過去というより、現役の人もいますが・・
by 赤面症 (2024-03-12 01:09) 

mau

独裁者といえばヒトラーとチャップリンを思い出します
by mau (2024-03-12 01:24) 

pn

取り巻き達のその後が気になるけど一緒に消されてるんだろうなぁ。
by pn (2024-03-12 06:25) 

mm

おはようございます^^
現役では北の人ですね。
歴史上には数多いる感じで・・・実はわたくしも歴史弱いです。
by mm (2024-03-12 06:42) 

Take-Zee

おはようございます!
日本も独裁国家と変らない気がします・・
戦前は軍部が、今は自民党が勝手にやりたい
放題です (゚o゚;!
by Take-Zee (2024-03-12 08:36) 

AKAZUKIN

気になるけれど、ちょっと怖い・・・
毛沢東の本、うんと昔に読んだことがあります。

by AKAZUKIN (2024-03-12 12:12) 

ムサシママ

西太后はイギリスが中国侵略の為に悪女に仕立て
それが世界中に広まったと聞いています
独裁者がなぜ生まれのか?
ちょっとした隙に入り込み権力を拡大していくのでしょう
気が付いた時にはもうどうすることも出来ないのかな?
スターリンは自国民を苦しめ側近を粛清したのに立派な葬儀が行われ確かレーニン廟に収められたと記憶しています
by ムサシママ (2024-03-12 13:36) 

コーヒーカップ

高校生時代クラスメイトがヒトラーが好きで
髪型まで真似していました。
by コーヒーカップ (2024-03-12 15:14) 

tai-yama

江青と毛沢東が出ているので、まさに夫婦共演っ。
創業者が独裁な企業も創業者がいなくなると・・・・
by tai-yama (2024-03-12 22:10) 

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