ニセモノ食品の正体と見分け方(中川基著、宝島SUGOI文庫)は、“○○風”などと記載された“偽物”食品を見分ける方法を解説しています。安くて長持ちする食品が、添加物をたくさん使ったコピー食品や上げ底食品であることを実際の作り方まで種明かしします。
みなさんは、いわゆるコピー食品、ニセモノ食品と言われるものについて、いかがお考えでしょうか。
たぶん、気にする人はする、気にしない人はしない、といったところかな。
すくなくとも言えることは、事実に基づいて気にする(しない)という姿勢はもっていたい、という趣旨の書籍です。
本書は、高級食材を使っているはずなのに安価で買える食品、〇〇風味と称するモノマネ食品など、どのようにして作られているのか、どうやって本物と見分けるか、などが解説されています。
本書は、以前ご紹介師とた『ニセモノ食品の正体』という書籍が、改訂されて『「ニセモノ食品」作り最前線』(宝島社)として販売されています。
コピー食品や上げ底食品をどう見るか
たとえば、激安の赤身肉は、牛脂と軟化剤を注射して焼けば「偽装霜降り肉」になります。
牛脂注入肉については、YouTubeでも公開されているんですね。
安価で「霜降り」の正体はそういうことですよと。
生のタラコ(ハラコ)にミョウバン、亜硝酸ナトリウムやグルタミン酸ナトリウムなどにつけ込むと、綺麗な赤色の明太子ができます。
黄色い古米は、ジ亜塩素酸で漂白して、増粘多糖類やグリシン、サラダオイルを加えて炊けば新米のようにツヤのあるご飯が炊きあがる。
ジ亜塩素酸は、近年のコロナ禍において、安全な消毒液として脚光を浴びましたね。
体に効果があると実感できる健康ドリンクは、無水カフェインとアルコールで体をカッカさせています。
イクラも有名ですね。アルギン酸ナトリウムとアルギン酸を調製して、アルギン酸ナトリウム水溶液に塩化カルシウム水溶液を滴下するそうです。
ネギトロは、牛脂やマーガリンで作れます。
こう書くと、本書の狙いは“危ない、買うな、食べるな”を連呼する「危険煽り本」のように見えます、そうではありません。
本書は、それを倫理的に糾弾しているわけではなく、事実を知った上で、あとはお考えくださいということです。
たとえば、お客さんによっては、「安くてその気分になれるのなら、偽物でもいいよ」という価値観もあり得ると思います。
それを本書は、否定はしていません。
ただし、偽物を本物だと思わせることはいけない、という話です。
自然のままの素材を新鮮なままふんだんに使い、食品添加物を使わず時間と手間をかけて作られた料理は確かに素晴らしいものです。
しかし、1回しか絞らないカツオだしを作ると大量の『まだ使える』鰹節の絞りくずがゴミとなります。保存料がなければ少し古くなった食材はどんどん捨てなければなりませんし、長期保存もできません。アイスクリームだって、牛乳と卵だけで作れば当然小売価格は百円を下るものは無くなってしまうでしょう。数百円で定食を食べることも不可能となるでしょう。
食品添加物によって、私たちはとても安価で手軽な食生活をおくることができるようになりました。『安さ』『手軽さ』はまさに食品添加物の賜物です。
どんな食材でも、役に立つ部分もあれば毒もあります。
この世のあらゆるものに、完全無害なものはありません。
ですから、添加物を過剰に騒ぐのも合理的とはいえません。
そもそも、食品添加物はそれほど悪いものなのでしょうか。
それ自体は厳しい毒性テストをクリアした上で、厚生労働省によって、生涯食べ続けても健康に障害はない一日あたりの許容摂取量(ADI)を決められています。
巷間、特定の食品添加物をやり玉に挙げて危険危険と騒ぐ「消費者運動」がありますが、その根拠を調べてみると科学的な信用のないいい加減なものが少なくありません。
では、添加物など全く気にしなくてもいいかというと、そうともいえないから難しいところです。
何より総摂取量はより少ない方が望ましいので、避けられる添加物は避けた方がいいのもまた確かなことなのです。
だから、「程よく付き合う」を実践するためには、消費者がその正体を知り、「程」を判断できるようにしなければなりません。
ですから、大切なことは、正しく恐れるということです。
それが、本書の意図するところです。
外食チェーンが、固くて安い肉に柔軟剤という添加物を加えてステーキ用にやわらかくすることは、「肉をおいしくする働きはあっても、体に有害となるような成分は含まれていないので不気味がる必要はない」と教えてくれています。
ただし、「偽装霜降り肉」はあくまでも「霜降り風」であり、本物ではないことを認識しておくべきだといいます。
割り切りがあれば受け入れられる!?
私にとって、もっとも身近なのは、袋のインスタントラーメンの「とんこつ味」かな。
お店の豚骨ラーメンのように、アバラ骨・背骨 ゲンコツ(ひざ)関節などを使って時間をかけてじっくり煮込んだわけではなく、安いポークエキスを材料に使っていますが、偽物というより安価に仕上げた商品ということで、そういうものだと割り切っていただいております。
あとは、カニカマ。正体はスケトウダラですね。
まあこれなど、偽物もなにも、本物のカニとはだれも思わないでしょうけど、カニカマ自体は低カロリーでたんぱく質やビタミンB12、DHAなどの栄養素が含まれている良質な食品なので、日常的によく購入します。
ニセモノ食品、どんなものが思い浮かびますか。
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全て本物にこだわってたら、食費がいくらあっても足りません(T_T)
by 赤面症 (2023-12-27 01:17)
コピー食品もひとつの文化です。
by skeptics (2023-12-27 01:18)
あまり気にする方ではないですが、加工肉(ハムやソーセージ)は出来るだけ回数少なく頂いています。
カニカマ、美味しいですよね^^
by mm (2023-12-27 06:20)
ちゃんと何々風って書いてありゃ良いんですよ、カニカマなんてもはやそれがある意味本物(笑)、偽装し本物として売っちゃダメよね。
by pn (2023-12-27 06:26)
カニカマタンパク質とるのに
高齢者に薦められているのでサラダに散りばめられて重宝してます。お手軽。
by みうさぎ (2023-12-27 08:23)
こんにちは!
超有名な料亭でも何を喰わされるか分からない時代。
我々、消費者はなすがままですね・・・(^-^)!!
by Take-Zee (2023-12-27 10:05)
頭の悪い狂ったオーガニック思考も多いですね。
自然のものが完全に安全ということは間違いだそうです。
地球上には飢えている人がいますが、この人たちを助けるのは科学的に食料を増産することだと思います。
自然ではこの地球上の人類の食料は賄えないのですよ。
by コーヒーカップ (2023-12-27 18:01)
稲庭風とかもまっかな偽物と・・・・・
ししゃもなんかの代用魚も偽物ですね。
代用魚のキャペリンも乱獲で数が少なくなり漁獲制限っ。
by tai-yama (2023-12-27 22:54)