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緊急特集週刊文春が報じた大相撲暴力と暗闘のすべて(文春e-book) [仏教]

緊急特集週刊文春が報じた大相撲暴力と暗闘のすべて(文春e-book)

緊急特集週刊文春が報じた大相撲暴力と暗闘のすべて(文春e-book)は、日馬富士による貴ノ岩殴打事件などを振り返ったムックです。あの事件を契機に、貴乃花親方(当時)が相撲界から孤立するように仕向けられ、ついには第65代横綱を退職に追いやる禍根を残しました。



貴乃花さんの再婚が話題です。

相手の女性は、十両時代に若干接点はあったものの、その後はそれぞれ別の道を進み、4人の子供を育て上げて配偶者とはシ別。

一方の貴乃花さんは、元フジテレビアナウンサーと離婚し、自称靴職人らの子供や、母親、兄とは絶縁中。

貴乃花さんは、そうした「近い人」たちには一切相談も報告もせず、今回再婚したという話です。


「貴乃花は文春のインタビューで「過去の自分は0か100だったが、彼女のおかげで30、40もあることを知った」などと話している。」という件がいいですね。いい話です。

別れた前妻はもちろん、実子と言えども母親について絶縁しているんだから、報告なんてスる必要ないですよ。

母親だの、兄だのも然り。

今回の再婚報道については、「おめでとう」の声が大半ですが、そういう了見なら、この方が日本相撲協会に所属している間、マスコミにあることないこと書かれている頃から、もっと好意的な見方をシても良かったんじゃないの、という気がします。

そこで、元大横綱・貴乃花親方が、どうして日本相撲協会を追われたかをまとめている本書をご紹介します。

曖昧なことが好きだから“一本気”が気に食わない??


本書がまとめている、日本相撲協会のスキャンダルです。

日馬富士暴行事件
時津風部屋暴行致死事件
大麻所持で現役力士逮捕
野球賭博
八百長メール
白鵬の問われる横綱の品格
北の湖理事長の急逝と相撲協会の確執

みなさんは、どのスキャンダルがいちばん印象に残っていますか。

みんな忘れちゃったかな。

まあ、そんなもんです。

日本相撲協会も、そう高をくくっているから、繰り返しスキャンダルが出るのでしょう。

喉元すぎれば忘れてしまう人々は、また相撲に熱狂し、もう貴乃花親方がいたことすら忘れてしまっているのではないでしょうか。

貴乃花さんというと、マスコミでは人格攻撃まで行われていましたね。

たとえば、リアルライブなるサイトの記事に、『両親だけでなく妻、息子まで…貴乃花「絶縁」の歴史』というタイトルによる貴乃花さん叩きがありました。


親兄弟と絶縁し、妻と離婚し、子を勘当したのは、気難しいからだろう、周囲と絶縁するのは人としておかしいのだろうと、まるで貴乃花さんの人格に問題があるかのように揶揄している記事です。

記事によると、「貴乃花はこれまでにも家族との「絶縁」を繰り返してきた」と書かれています。

記事はそう述べた上で、「さまざまな事情はあるのだろうが、父、兄、母、妻、子と周囲との関係を次々と終わらせる貴乃花には、やはり気難しい部分があると言えそうだ」と、悪意に満ちたまとめ方をしています。

複数の人間関係トラブルを経験した(している)人は、きっと他者とうまくやっていけない人格的に問題のある奴にきまっている、という思い込みのレッテルを貼ってしまうのが、とくに揉め事の嫌いな日本社会の習い性になっているように思います。

「絶縁」の一言にまとめていますが、そもそも貴乃花さんは父親・元貴ノ花の最期を看取り、葬儀も喪主だったはずです。

ですから記事は、前提となる事実認識を間違えています。

それに、親兄弟との絶縁、妻との離婚、子の勘当は、それぞれ別の事情です。

だいたい、親兄弟は、貴乃花さんが好き好んで肉親になったわけではなく、生まれ持っての「ほしのもと」です。

とくに、子供でかつ弟の貴乃花さんが、その人達から自由になるには、自分から絶縁することでしか意見を通せない、立場を貫けないわけです。

その後も、相撲協会退職、離婚や息子との断絶など「絶縁」が続いたため、匿名のWeb掲示板では、「貴乃花は周囲の人を不幸にするキ×ガイ」なとという書き込みもありました。

元貴乃花親方、長男・優一を力士にしなかった理由を語る

「キチガ×」という表現自体論外でありますが、それ以外に一言したいのは、貴乃花さんと、貴乃花さんを批判する「普通の人」との違いは、生き方に対する覚悟の違いだと私はつくづく思います。

是れ謂く中道真実の観法なり。


自分が正しいと思ったことは、どんな事があってもやり遂げる。

嫌だと思ったことは絶対に嫌だ。

それを貫くために社会との衝突があるのなら、自分が傷ついたり失ったりしても致し方ない。

貴乃花さんは、そういう生き方をしてきました。

小賢しい処世術でしか生きられない人々からしたら、それは狂気の沙汰に見えるかもしれません。

小利口な「普通の人」たちは、貴乃花さんのように、絶縁等捨てることを「悪いこと」と思っているのだろうと思います。

だから、貴乃花さんが、無責任で非常識な人間に見えるのかもしれません。

でもね、人生というのは、しょせん諸行無常なんですよ。

人間関係にも、「生涯ずっと」も「絶対」もないのです。

信用していた人間に、裏切られるときだってあるんです。

折り合えない友とは、別れるときもあるのです。

そして、真剣に付き合おうとするからこそ、折り合えないことも出て来るのです。

そこを、失うのが怖くて、うわべの付き合いで「薄笑い」でやり過ごすのか、腹を割って付き合いたくて踏み込んで、結果として別れるのか。これはもう生き方(価値観)の違いです。

少なくとも、別れる方を選択したからといって、その人を「×チガイ」などと悪しざまに罵るものではないでしょう。

たしかに、貴乃花さんには、思い詰めすぎたところは、あったのかもしれません。

でも、それは冒頭の今回の再婚で、「0か100」だけではなく「30、40もあることを知った」、つまり場合によってはそこまで覚悟しなくてもいいんだよ、ということを知った、と書かれているわけです。

この気付きは、素晴らしいことだと思います。

仏教で言えば、「有は是れ一邊、無は二邊と為す。 此の二中間は、所有無く亦不可得、是れ謂く中道真実の観法なり。」

オールオアナッシングの極端な選択に自分を追い詰めず、その時々で一番良いことを緩やかに選びましょう、という「中道の教え」です。

貴乃花さんに今度こそ幸あれ、と結んでおきましょう。

緊急特集 週刊文春が報じた 大相撲 暴力と暗闘のすべて (文春e-book) - 週刊文春編集部
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コメント 8

赤面症

本人が大横綱なのに、息子さんが・・・
その違いはどこから?
by 赤面症 (2023-09-30 01:09) 

みうさぎ

悪い人なのか?週刊誌は読まなかったから母親の出演も多く語っておられ真実はどうなんだろう?思ってたけど今度の出会いは本物の愛?楽しくらしく生活して欲しいなて思って
原辰徳さんのパターンも思い出し遠回りして幸せは巡ってくるのな?と思いました。良い人生まだ若いから歩んで笑顔みたいです。
by みうさぎ (2023-09-30 02:51) 

pn

白か黒か右か左か、それはそれで真っ直ぐなんだから気難しい訳では無いと思うんだがなぁ。そんなに悪者にしたかった理由はなんだろか?
話変わりますが完全に辞めちゃったら「貴乃花」って使えないんじゃなかったっけ?小錦の時揉めなかった?
by pn (2023-09-30 06:19) 

mm

おはようございます^^
貴乃花のファンです^^ その生き方、わたくしは良いと思っています。ま、わたくしも若干似た生き方をしていますので。
by mm (2023-09-30 06:43) 

Take-Zee

こんにちは!
大相撲、現役時代に頑張りすぎると引退してから
いじめかな?
 大鵬も貴乃花も千代の富士も役職になれなかった・・

by Take-Zee (2023-09-30 10:52) 

いっぷく

みなさん、コメントありがとうございます。

>辞めちゃったら「貴乃花」って使えないんじゃなかったっけ?
名跡が法的に保護されていると聞いたことはないですね。そもそも貴乃花部屋も、貴乃花が所属した当時の二子山部屋も消滅してしまったので、権利を主張する人もいなくなってしまったのではないでしょうか。事実上の留め名
天龍源一郎のように、何代も続いた四股名でも、プロレスに持って行ってしまったケースもありますし。
たぶん、貴乃花とか貴闘力とか、今後も誰も使わないでしょう。貴乃花は大横綱だったからいるかな。
by いっぷく (2023-09-30 13:43) 

kohtyan

貴乃花部屋は無くなったけど、一番弟子の貴景勝は
9月場所優勝、貴のつく四股名は続くでしょう。
兄貴の若乃花は、ちゃんこ鍋チェーンで失敗したけど
今はタレントみたいなことやってますね。
再婚を機に、貴乃花もまだ若いのだから、
再起を期してもらいたいね。
by kohtyan (2023-09-30 15:42) 

tai-yama

人のことを0か100かで気難しいと言っているマスコミ
こそ、0か100かでその人を判断していると言う(笑)。
宮沢りえの件がどうしてもイメージが強いとも・・・
by tai-yama (2023-09-30 19:05) 

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