SSブログ

30代、40代から始めるデジタル断捨離のすヽめ(本能寺逢休著、火雄出版) [生活]

30代、40代から始めるデジタル断捨離のすヽめ(本能寺逢休著、火雄出版)

『30代、40代から始めるデジタル断捨離のすヽめ』(本能寺逢休著、火雄出版)は、書籍書類のデジタル化による断捨離の方法を紹介しています。デジタル断捨離は12のメリットと3つのデメリット、30代から始める4つの理由などを体験に基づきまとめています。

著者の本能寺逢休さんは、新聞社で研修担当として、取材や記事執筆の方法を指導している方です。

断捨離というと、「捨てる」イメージが強いですよね。

本書のタイトルに有る『デジタル断捨離』というのは、紙媒体は捨てて情報だけをデジタル化して保管しよう、ということです。

意外と気が付かないのですが、書籍は購入代金だけでなく、保管コストもあります。

何十冊、何百冊とまとまった量になれば、部屋のスペースをしっかりとります。

本棚、場所を取りませんか。

長く置くと、カビ臭くなるので、時々虫干しや掃除も必要です。

私は子供の頃、作家や評論家や、どこかの教授が、膨大な書棚をバックにインタビューに答える場面を、「すごいなあ。うらやましいなあ」と思っていました。

でも、おとなになって、多少なりともそれに近い状態になると、むしろその不都合さが苦痛になりました。

今では、そういう場面に出くわすと、「この人は、死んで遺族が遺品整理する時、どれだけ手間とお金がかかるかわかっているのだろうか」なんて、冷ややかにすら見るようになりました。

書籍をデジタルデータ化して、本体を処分すれば、それまでの「本をおいていたスペース」が空きます。

データ保存には、クラウドサービスを使えば、省スペースどころかゼロスペースです。

書籍以外には、紙焼き写真。

20世紀の写真。記念だから捨てたくはないけど、そのまま持っているのも大変だ、という方も、デジタルでのフォトアルバム化をおススメします。

「デジタル断捨離」は情報処理の効率化をはかれる


『デジタル断捨離』の前提となるのは、書籍の「自炊」作業です。

自炊ってご存知ですか。

ここでいう自炊とは、ご飯を作ることではありません。

既存の紙の書籍を、裁断してバラバラにしてからスキャナーでスキャンし、PDFデータとして電子書籍化する作業です。

著作権問題はさておき、自炊を代行してくれる業者もいます。

しかし、どうしても時間が取れないという方でなければ、ご自身でされた方が良いかもしれません。

自分ですれば費用もかかりません。

自分で書籍の電子化を行う「自炊」なら、自分や家族が利用する私的利用の範囲内であるため、著作権法にも違反しません。

本書には、デジタル機器を使って、書籍を自炊、廃棄する「デジタル断捨離」により、これまでに両親の本5000冊以上、自分の本2200冊以上を計15冊に、有象無象の書類をファイル10冊分に減らしたと書かれています。

2200冊以上⇒15冊とは、ずいぶん思い切ったデジタル化です。

本書によると、著者の本能寺逢休さんの父親が亡くなった後、母親の認知機能が徐々に低下。

探しもののある場所を忘れて探しものに時間がかかるようになったため、実家の断捨離を決意したとのこと。

といっても、ただ捨ててしまうことは反対され、デジタル断捨離を納得してもらったとか。

と同時に、独立した著者の自宅の断捨離も行うことにしたそうです。

本書によると、「自炊」はたんなる断捨離ではなく、情報処理の効率化をはかれることが大切なのです。

たとえば、引用したり、見直したりしたい文章があったとして、手持ちのなんという本の何ページに書かれていたか、というのは、本が増えれば増えるほど探すのが一苦労です。

しかし、手持ちの本をすべてデジタル化していたら、検索すればすぐに見つけることができます。

実家のデジタル断捨離を始めた当時、著者は30代後半だったそうです。

本書では、身の回りの視覚情報を適量にするため、そのぐらいから始めることを推奨。

40代、50代になると、視力や判断力が落ちてきて、生産性が落ちることを指摘しています。

そして、本書では、デジタル断捨離の12のメリットと3つのデメリット、30代から始める4つの理由などを体験に基づきまとめています。

「デメリット」のところでは、家のものを「捨てる」ことに対して、親子喧嘩が有り得る、と書かれています。

著者のお母さんには悪いですが、終活は息子さんのためでもあるんですけどね。

物が増えると、部屋が狭くなって不便だと思うのですが、昔の人は、物が増えると豊かになったような気持ちになるみたいですね。

本書のタイトルにもなっている「30代、40代から始める」4つの理由としては、

1.40代は大きな飛躍のチャンス
(ナポレオン・ヒル「思考は現実化する」より)
2.40代はサラリーマン人生の岐路
3.体力と気力の低下に合わせた、働き方にシフト
4.退職後の第二の人生と、突然降ってわく親の介護を両立させる下準備

などを挙げています。

要するに、仕事を効率良くできる環境を30代、40代で完成してしまいましょう、ということのようです。

さらに本書では、デジタル化するのは書籍だけでなく、たとえば付箋付きの書類、名刺、レシート、取扱説明書、健康診断結果、賞状、手紙、新聞のスクラップ、さらにアルバムの写真など多岐にわたり、ノウハウが書かれています。

プリントは色味が変わりますから、写真のデジタル化は、早ければ早いほどいいですよ。

私はもう、30代、40代を過ぎてしまったので、どうにもなりませんが、たしかに40代ぐらいを目処にそれを行うのはいいかもしれません。

50すぎると、そもそも部屋の片付け自体がおっくうになるんです。

その上、「自炊」って手間と時間がかかりますから、面倒になってしまうんですね。

ScanSnap iX1400で楽々スキャンニング


……と、いいつつも、自分の年齢を思い出さないことにしている私は、さっそく本書を実行してみようと思い、さしあたってペラ書類やスナップ紙焼き写真を、短時間でデジタル化するためのスキャナ、ScanSnap iX1400を購入しました。


Amazonレビューによると、週刊誌をバラしてスキャンすると、1冊分を2分でデジタル化してくれるそうです。


単行本の「平綴じ」や「無線綴じ」は、1つのかたまりが16ページなので、8枚の束をハサミで切れば、16ページ分ばらばらになりますから、その作業を繰り返せば、たとえ何百ページの本でもスキャンできます。

でも、裁断機があれば、さらに楽でかつスピードアップできるでしょうね。

デジタル化したら、クラウドサービスのEvernoteで保存すると、検索するときに便利です。

私は、パソコンやスキャナを持った1980年代ぐらいからずっと、手持ちの情報のデジタル化というのは考えていたので、やっとそれが個人ユーザーでも実現できる時代になったんだなと、本書を読んで思いました。

みなさんは、書籍や写真などの情報の断捨離は、どうされていますか。

30代、40代から始めるデジタル断捨離のすヽめ: 親の書籍5000冊と夫婦の2200冊を15冊に、有象無象の書類をファイル10冊分に減らした究極の断捨離術 - 本能寺逢休
30代、40代から始めるデジタル断捨離のすヽめ: 親の書籍5000冊と夫婦の2200冊を15冊に、有象無象の書類をファイル10冊分に減らした究極の断捨離術 - 本能寺逢休

富士通 PFU ドキュメントスキャナー ScanSnap iX1400 (最新/高速毎分40枚/両面読取/ADF/ワンボタン操作/USB接続/シンプル/書類/レシート/名刺/写真)
富士通 PFU ドキュメントスキャナー ScanSnap iX1400 (最新/高速毎分40枚/両面読取/ADF/ワンボタン操作/USB接続/シンプル/書類/レシート/名刺/写真)
nice!(142)  コメント(10) 
共通テーマ:学問

nice! 142

コメント 10

赤面症

デジタル化したものを見るタブレットも必要では?
by 赤面症 (2023-07-01 01:10) 

扶侶夢

多種多様な書物に埋もれた生活…若い頃は誇らしげだったものが今では簡単に断捨離も出来なくて困っています。愛着のある書物ばかりなのでねぇ…
by 扶侶夢 (2023-07-01 03:09) 

コーヒーカップ

遺品整理
自分は大丈夫ですね
親の遺品処分は苦労しました。
自分は余計なもの極力置かないようにしてます。
デジタル化は完璧です。
子供達は楽に処分できると思います。
by コーヒーカップ (2023-07-01 03:28) 

よしあき・ギャラリー

最近、必要性を痛感しています。
by よしあき・ギャラリー (2023-07-01 06:07) 

pn

写真はアルバム十冊くらいだからどうでも良いんだけど月刊Gun誌がですね、えーっと500冊くらい?あるのでもう読まないやつはブックオフ行きだったのですが、雑誌は5年だったかな、すぎると買い取ってくれないんです。
by pn (2023-07-01 06:22) 

Take-Zee

おはようございます!
デジタル断捨離?
意味が違うかも知れませんが、撮りためた
写真や資料そしてブログはパソコンとともに
始末されてしまうなあ~?

by Take-Zee (2023-07-01 06:39) 

お散歩爺

紙媒体は捨てて情報だけをデジタル化して保管する。
リスクは誤作動などで文書が消えてしまう危険がありますね。消えても復活できれば良いのですが。
by お散歩爺 (2023-07-01 08:51) 

十円木馬

書物のデジタル化は今時だと思うのですが、性格的にデジタル化した時点で読み直すことは無くなるだろうと思っています。指で紙を捲る感触が好きなのですね。どうしても残したい書物は本棚一つにとどめ、あとは売却、廃棄、寄付の何れかになると思います。
by 十円木馬 (2023-07-01 09:03) 

tai-yama

データが飛んでしまい、ある意味断捨離になってしまう
という側面も(笑)。
by tai-yama (2023-07-01 19:13) 

そらへい

デジタル化して格納するのが難しそうに思います。
自在に引き出すのは困難な気がします。
所蔵している書籍をデジタル化するかしないか
そこで断捨離整理が出来そうです。

by そらへい (2023-07-01 20:03) 

Facebook コメント

Copyright © 戦後史の激動 All Rights Reserved.
当サイトのテキスト・画像等すべての転載転用、商用販売を固く禁じます