斎藤晴彦、替え歌早口オペラで一世を風靡した舞台俳優 [懐かし映画・ドラマ]
今日は斎藤晴彦さん(1940年7月30日~2014年6月27日)の命日です。今年で7回忌になります。クラシックのカルメンにKDDの宣伝惹句をあてる早口オペラを披露したCMで一躍有名なり、以来テレビドラマやバラエテイ番組、吹き替えなどで売れっ子となりました。
斎藤晴彦とは誰だ
斎藤晴彦は東京都文京区出身。
早稲田大学第一文学部演劇学科卒業後、小劇団の団員を経て、1969年に「演劇センター68/69」(後の劇団黒テント)に定着。
舞台を中心に演劇活動を行います。
テレビには、時々ゲスト出演程度だったので、「顔は見たことあるかなあ」というぐらいで、黒テントファン以外はそれほどの知名度はなかったと思いますが、それが一躍有名になったのが、KDDのCMです。
KDD(現KDDI)のCM
斎藤晴彦さんといえばやはりこれhttps://t.co/adUXrFu5md
— 黒太くん@イベント未定です (@BlackSun_11) June 18, 2020
1986年、KDD(現KDDI)のCMでは、クラシックのカルメンにKDDの宣伝惹句をあてる早口オペラを披露してブレイクしました。
どういう経緯で、このCMに斎藤晴彦が起用されたのかはわかりませんが、替え歌による早口オペラというのは、おそらくは黒テント時代に研鑽された、斎藤晴彦ならではのパフォーマンスだったのでしょう。
たんなる替え歌ではなく、歌うときの表情も役者らしく豊かなのです。←ここが大事なところなんです。
頭髪の寂しい中年が、いきなりブレイクしたことで、当時「あれは誰だ」と話題になりました。
どんなことでもコツコツとがんばっていることで、何年たとうがいつか脚光を浴びる日がくる……かもしれない、という前向きな気持にさせてくれるブレイクでした。
この洒落た芸によって、以降はテレビドラマ、バラエティ、CM、吹き替え、司会など、絶え間なく仕事が入ってきました。
たとえば、ニッポンハムのチキチキボーンも、こんな感じだったんですね。
正直これしか思い出さない??
— Fumiaki Ishimitsu (@visualconnexion) June 24, 2018
ニッポンハム チキチキボーンCM https://t.co/QpCzi7H1me @YouTubeさんから
何より、当時こういう芸をもっとも輝かせてくれるのは、『タモリの今夜は最高』という番組です。
今夜は最高
最近LP買っちゃいました…
— Tim男 (@stonechaser_) July 7, 2019
タモさんが楽しそうで良いw
斉藤晴彦 オペラ昭和任侠伝 今夜は最高 https://t.co/g4J6q6ysjp
1985年2月9日放送分で、寸劇の「オペラ昭和任侠伝」で、斎藤晴彦はそのパーソナリティをいかんなく発揮。
同番組は、1985年民間放送連盟賞のテレビ娯楽番組部門で、最優秀賞を受賞しました。
斎藤晴彦が、例によって替え歌オペラで仁義を切るのですが、若い衆として、九十九一(つくもはじめ)もそれに呼応して早口オペラで答えます。
九十九一、久しぶりに思い出しました。
そして、タモリが出てくるのですが、雰囲気で笑ってしまいます。
比較するとファンは怒るかもしれませんが、ビートたけしがこういう番組作りに憧れて、やはり似た時間帯に、『Oh!たけし』という歌と寸劇のバラエティ番組を作ったのですが、『今夜は最高』のおしゃれな大人の笑いとはちょっと格が違いました。
クインテット
【あす命日 俳優 #斎藤晴彦 さん】あす6月27日は、俳優の斎藤晴彦さんがお亡くなりになった日です。今から5年前の2014年の出来事でした。斎藤さんといえば教育テレビの『 #クインテット 』ですね。スコア演じる斎藤さんの声をダイジェスト動画で⇒https://t.co/DKK0H0IBKV https://t.co/eOBZUJIDnJ
— NHKアーカイブス (@nhk_archives) June 26, 2019
生前の最後のレギュラー番組は、教育テレビの『クインテット』でスコア役(声の出演)でした。
テーマ音楽が、レギュラー出演者の合唱なのですが、斎藤晴彦の声が一番通りました。
ミュージカル人形劇ともいえる、興味深いスタイルの番組でした。
上のOGPをクリックすると、NHKの公式サイトに飛び、動画の一部を視聴することが出来ます。
黒テントの舞台は、亡くなる直前まで公演に向けた稽古をしていたそうです。
ということは、生涯現役だったと言っていいですね。
斎藤晴彦さん、覚えていらっしゃいますか。
音楽の冗談 - 斎藤晴彦
クインテット コレクション ゆかいな5人の音楽家 オリジナル [DVD]
- 出版社/メーカー: NHKエンタープライズ
- 発売日: 2006/02/24
- メディア: DVD
『ゆうがたクインテット』は分かります。
スコアの「中の人」と聞いて、分かりました。
by ナベちはる (2020-06-28 01:10)
68/71にはもともと音楽ものをやりたい
とする素地があったようです。
その基本というか、目標はブレヒトですが、
そしてそうした企てはいつも成功しなかったとはいえ、
ともかくやってみるという意欲があったようです。
斎藤晴彦がそうした中で鍛えられた面はあると思います。
by lequiche (2020-06-28 01:22)
ゆうがたクインテットは、よく観ていました。
by shiho (2020-06-28 08:36)
斉藤晴彦さん
お亡くなりになっていたんですね
「斉藤晴彦 オペラ昭和任侠伝 今夜は最高」
笑っちゃいました
とっても愉快に拝見させて頂きました
ありがとうございます
by pigumon (2020-06-28 12:21)
記事内に出てくる九十九一さんに会ったことがあります。
昭和54年に、名古屋駅のエスカ地下街のスタジオで、九十九さんは公開ラジオの番組を持っていて、立ち見で見学していた私を指名して、クイズを出されたことがあります。懐かしい思い出です。
by 十円木馬 (2020-06-28 14:52)
上野浅草、新宿2丁目の時代だったのでしょうか。
昼夜アルバイトに明け暮れていてころでした。
by ヤマカゼ (2020-06-28 15:35)
いつ見たのか、なんとなく、見たことのある様な顔です。
by ヨッシーパパ (2020-06-28 18:26)
Oh!たけし、ありましたね―そんなタイトルだった事すら忘れてた(^_^;)
by pn (2020-06-28 20:20)
最近お見かけしないと思っていたら…
そんなに経ってたんですね
by mau (2020-06-28 21:47)