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三橋達也、シリアスな映画からテレビのバラエティまで幅広く活躍 [懐かし映画・ドラマ]

三橋達也、シリアスな映画からテレビのバラエティまで幅広く活躍

今日は三橋達也さん(1923年11月2日~2004年5月15日)の17回忌です。文芸、喜劇、恋愛映画も演じたアクション俳優として長く映画、テレビで活躍しました。昨年もご紹介しましたが、昨年ご紹介しきれなかった作品を今日はご紹介します。



三橋達也とは誰だ


三橋達也は、多摩帝國美術學校(現多摩美大)を中退して、水の江瀧子の劇団たんぽぽに入団。

映画にエキストラで出演していたものの軍隊に召集され、シベリアに抑留されたそうです。

復員後に大泉撮影所(現東映東京撮影所)に入社しても、大部屋俳優としての生活が続きますが、松竹、日活などに移籍して、川島雄三監督や市川崑監督の作品に出て頭角を現しました。

さらに、東京映画⇒東宝と移り、藤本真澄プロデューサーに認められて、日本初の本格的スパイアクション映画「国際秘密警察シリーズ」に出演。役者としてのポピラリティが確立しました。

つまり、日本の大手映画会社は大映以外は経験。

五社協定で俳優は抱え込まれていた時代に稀有な役者です。

この経験こそが、大部屋の下積みも含めて、アクションドラマだけでなく、ホームドラマも喜劇、文芸もの、青春映など、オールマイティな役者として長く活躍することにつながったのです。

2年前にも、三橋達也の出演作品をご紹介しましたが

三橋達也、文芸、喜劇、恋愛映画も演じたアクション俳優

今回は前回ご紹介しきれなかったものを振り返ってみます。

女の中にいる他人



女の中にいる他人』(1966年、東宝)は、エドワード・アタイヤの『細い線』(文村潤訳、ハヤカワ・ミステリ文庫)を翻案した成瀬巳喜男監督のサスペンスです。

横浜に建築事務所をもつ三橋達也は、東京で働く妻のさゆり(若林映子)を訪ねました。

しかし、若林映子は、彼女の友人・弓子(草笛光子)のアパートで絞殺されていました。


若林映子は、夫以外の男性との交際がお盛んだったために、犯人探しは難航が予想されました。

火葬場で小林桂樹を見た草笛光子は、以前、小林桂樹が若林映子と一緒にいたのを見かけたことに気づき、三橋達也に告げますが、三橋達也は親友の小林桂樹を信用し、「彼はそんな奴ではない」と否定します。

しかし、事件のほとぼりが覚めた頃、小林桂樹は妻(新珠三千代)に、実は自分は若林映子と関係していたと告白。

新珠三千代は、家庭を守るために「忘れる」と言います。

しかし、それでも小林桂樹は気が晴れず、別の機会に今度は自分が若林映子の絞殺犯であると告白。

自首もほのめかしますが、新珠三千代はやはり、家庭を守るために「忘れて」と言います。←おいおい

小林桂樹はそれだけでは気がすまず、今度は三橋達也にも告白。

突然告白された三橋達也も、自分の怒りと驚きを飲み込み、彼の家庭まで壊してしまうことを案じ、「今自首しても妻が戻ってくるわけではないから」と、自首には反対しました。

しかし、それでも小林桂樹は聞き入れません。

そこで、新珠三千代は……。

1981年(大原麗子版)と2017年(瀬戸朝香版)には、新珠三千代にあたる役を主役にしたリメイクのテレビドラマも制作されました。

鉄道公安官



『鉄道公安官』(1979年4月9日~1980年3月17日、東映/テレビ朝日)は、東京鉄道公安室内の私服捜査部署「ゼロ課」の活躍を描く物語です。

ブルートレインもSLも出てきます。

鉄道なので、全国をロケしています。

鉄道映画とともに観光映画にもなっています。

捜査主任が石立鉄男、捜査員が五十嵐めぐみ、星正人、赤木良次、加納竜、中条静夫、そして公安室長が三橋達也です。

その他、旅行雑誌のカメラマン兼ルポライターとして夏目雅子も出演しています。

三蔵法師を演じた日本テレビの『西遊記』の撮影が終わって、途切れなくこの撮影に入っているのですね。

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サーカスの『ホームタウン急行』(アルファレコード)のエンディングで締めるのがまたよかったですね。

西村京太郎トラベルミステリーシリーズ



『十津川警部シリーズ』の主人公である十津川省三も、三橋達也が初代です。

階級は警部ですがノンキャリ。

鉄道公安官同様、全国にロケしました。

当初は大映テレビが制作していましたが、そのときの部下である亀井刑事は綿引勝彦、その後、制作会社が東映になると愛川欽也になりました。


他局も含めると、たくさんの役者が十津川警部を演じています。

どなたの作品が印象に残っていますか。



それは秘密です



『それは秘密です』(1975年10月7日~1987年9月29日)は、桂小金治が司会を、秋本圭子(前期)と清水由貴子(後期)がアシスタントを務めていた名物番組です。

前半は、その回のゲストが最初シルエットで隠れていた懐かしの知り合いとの再会を果たし、後半は、一般視聴者が探したかった肉親や兄弟姉妹と何十年ぶりに再会して視聴者を泣かせます。

その秘密さんについて、質問したり当てたりするレギュラー回答者の「男性キャプテン」が三橋達也でした。

キャプテンと言っても、レギュラー回答者は男女2人ずつなんですけどね。

雨やんでちと傘を忘る
とかく人間は時の流れに過ぎし日のことを忘れがちなものです。
推理と思い出のご対面、それは秘密です。

これが、桂小金治のおなじみのフレーズです。

今は障碍者を「感動ポルノ」に使っていますが、この頃(昭和)は見ず知らずの他人の再会に感情移入して泣いてたんですね。

人はいつも、なにかに感動したがってるのでしょうか。少し安っぽい気もしますけどね。

三橋達也さんの出演番組は、何か覚えていらっしゃいますか。

ガス人間第1号 [東宝DVD名作セレクション]
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扶侶夢

>日本初の本格的スパイアクション映画「国際秘密警察シリーズ」に出演
子供の頃に「国際秘密警察シリーズ」を観て三橋達也が好きだったことがありました。それを真似た漫画を描いていたのを思い出しました(子供でしたからノートに描いたのをクラスの友達に回し読みしていた時代ですが)
国際秘密警察シリーズは日本初のスパイアクションだったのですね、初めて知りました。
by 扶侶夢 (2020-05-15 09:44) 

pn

この記事読んだら女の中にいる他人が気になって仕方ない(^^ゞ
by pn (2020-05-15 12:00) 

ヤマカゼ

ガス人間第1号は見た記憶があるのですが、すっかり内容を忘れています。
by ヤマカゼ (2020-05-15 18:26) 

mau

ガス人間!一回観たいと思ってまだ見てません
by mau (2020-05-15 22:40) 

skeptics

一貫して長髪やヒゲがなかったですね。
考えさせられます。
by skeptics (2020-05-15 23:03) 

ナベちはる

>五社協定で俳優は抱え込まれていた時代に稀有な役者

今だと「専属」みたいなものだと思うのですが、そんな時代にいろいろな映画会社を経験されたとは、どこも喉から手が出るほど欲しかった役者さんなのですね。
by ナベちはる (2020-05-16 01:19) 

そらへい

晩年のドスのきいた渋い声が印象的でした。
太さとか広さとか男を感じさせる役者さんでしたね。

by そらへい (2020-05-16 20:02) 

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