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『不浄を拭うひと』孤独死の部屋を現状復帰させる特殊清掃 [トレンド]

『不浄を拭うひと』孤独死の部屋を現状復帰させる特殊清掃

『不浄を拭うひと』(沖田×華、ぶんか社)が話題になっているので読んでみました。特殊清掃という、孤独死者が発見された部屋を清掃する仕事を描いています。『本当にあった笑える話Pinky』に連載されたものをまとめています。AmazonUnlimitedでは第1巻を無料で読むことが出来ます。



高齢化社会は、一方で終活や葬送関連の市場も注目され、看取り士、納棺師、遺品整理人など、映画やドラマ、漫画などでとりあげられて話題になっています。

ちょっとアブナイ体験話が漫画化されているコミック誌『本当にあった笑える話Pinky』では、その一つとして、特殊清掃という文字通り特殊な職業に従事する主人公の体験話が漫画で描かれています。

どう特殊なのかというと、病死、自殺を問わず、孤独死した人の遺品整理、ゴミ屋敷の清掃、亡くなった人の部屋の現状復帰などを行います。

そして、清掃するのは孤独死に関連する部分だけで、“仕上げ”は一般的なハウスクリーニングにバトンタッチすることも少なくありません。

まさに“その部分”だけを清掃するスペシャリストです。

その単行本化された第1巻が、AmazonUnlimitedの「読み放題」リストに入っています。

他の無料「立ち読み」サイトでも、公開されているようです。

体験者ならではのエピソードも



結婚して1児の父である山田正人(39)は、転職して特殊清掃の会社に勤めています。

第1話では、誰かに掴まれている感じがして部屋に入れず、大家に聞いたら「以前にも亡くなった人がいる」呪いの部屋だったのでお祓いをしたとか(第1話)、カツラだと思っていたものが実は死者から頭皮ごと剥がれた本物の髪の毛だったが、亡くなった人のことを気の毒に思って仕事をしていたら、それを触ったときのカシャカシャという音が、自宅で一緒に寝ていた妻にも聞こえたとか(2話)、いささかオカルトめいた話から始まります。

もちろん、科学的な根拠はない体験談に過ぎませんが、もしかしたらそうした不思議体験は、直接的な物理現象とは違う角度から合理的に説明できるものがあるのかもしれませんね。

ホテルで事故があっても、ホテル側としてはよほどのにおいが残らない限り、大至急特殊清掃をかけて、翌日からその部屋にはまた客を泊める(4話)なんていう話も出てきます。

風呂といえば、入浴中にショック死した70代女性は、そのまま追い炊きの浴槽でグツグツ煮詰められたため、皮膚と皮下組織が分離して、発見されたときは骨しか残っていない状態(5話)なんていうエピソードも描かれています。

特殊清掃では、汚物の除去などをする際に金属のヘラを使うことがあるので、もんじゃ焼きが食べられなくなったこともあるとか。

ま、ちょっと言葉だけでもエグいので、具体的なエピソードはこのへんにしておきましょう。



孤独死ぐらい迷惑な死に方はないか?


人によっては、孤独死ぐらい迷惑な死に方はない、などといいます。

でも、実は人間は、家族のいるいないに関係なく、また好むと好まざるとにかかわらず、誰もが特殊清掃の人に最期を拭ってもらう可能性があるのです。

たとえ家族がいても、たとえば主張中のホテルの部屋で最期となるかもしれません。

逆に家族が留守中に、自宅で突然死してしまうかもしれません。

要するに孤独死というのは、バリバリ働く若い「現役」の人であろうが、長患いの高齢者であろうが、来ると思っていたいつもの日常が来ずに生命活動がストップしてしまっただけ、という点では同じなのです。

ですから、孤独死した人自身は、傍の人が気の毒がるほど悲惨ではないのかもしれません。

本書では、そんな死生観も語られていて、たんなる体験談にとどまらない奥の深いストーリーになっています。

まあ私としては、いくら孤独死が悲惨でなくても、振り返るとこれまでの人生そのものが悲惨だった気がするので(苦笑)、いつもの日常がこなくならないうちに、悔いの残らない人生にしたいものだと改めて思いました。

もし孤独死したら、なんて考えたことありますか。

不浄を拭うひと(分冊版) 【第1話】 (本当にあった笑える話) - 沖田×華, 天池康夫
不浄を拭うひと(分冊版) 【第1話】 (本当にあった笑える話) - 沖田×華, 天池康夫

不浄を拭うひと (1) (本当にあった笑える話)

不浄を拭うひと (1) (本当にあった笑える話)

  • 出版社/メーカー: ぶんか社
  • 発売日: 2019/11/14
  • メディア: Kindle版



nice!(225)  コメント(13) 
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コメント 13

beny

 身につまされる話ですね。さっそく買ってみたいと思います。
by beny (2020-01-26 09:55) 

pn

寝る時に明日目を覚ますかなと思う事はよくあります。
by pn (2020-01-26 10:35) 

Boss365

こんにちは。
「不浄を拭うひと」凄いタイトルですね。
「拭う」表現が多少気になります。死を汚点と捉えている感じかな?
読んだら夢に出て来そうなので、正直避けたい書籍です。
「特殊清掃の人」は社会に必要な人。誰かがやらなければならない仕事ですね。
孤独死しても問題ないように、身辺整理?断捨離は小まめにです。
死んで周りに迷惑だけはかけたくないですね!?(=^・ェ・^=)
by Boss365 (2020-01-26 15:49) 

ヤマカゼ

たぶん、遠くない現実ですね。
by ヤマカゼ (2020-01-26 17:44) 

エンジェル

これは決して他人事ではありません。義父は一人暮らしになりましたが、毎日誰かしら関わるようにしてあります。介護保険を使ってどうにかその体制を作る事が出来ました。
by エンジェル (2020-01-26 17:58) 

KINYAN

テレビで見たことがあります。
孤独死が多いことも知りました。
現代では、必要な仕事なのでしょうね
by KINYAN (2020-01-26 19:42) 

チナリ

こんばんは。

「孤独死」 は毎日のように考えています。

by チナリ (2020-01-26 20:19) 

そらへい

孤独死に至る過程が大変なのだと思います。
by そらへい (2020-01-26 20:57) 

mau

孤独死のミニチュアを作る方もいらっしゃいますよね。題材にした演劇を観たこともあります。
by mau (2020-01-26 23:06) 

ナベちはる

「孤独死」は将来誰にでも起こりうることなので、他人事にしてはいけませんね。
by ナベちはる (2020-01-27 00:40) 

HOLDON

元気で健康なうちは出来るだけ死を考えまいとしていますね。
やっぱり人間なら後から着いて来る人たちのお手本になれるようにしたいなぁと思ってはおります(汗)

by HOLDON (2020-01-27 05:59) 

Rinko

孤独死について、あまり考えた事ありませんでした。
なるほど。家に誰もいない時の突然死も孤独死になりますね。

by Rinko (2020-01-27 08:37) 

skeptics

世の中に必要な仕事です
by skeptics (2020-01-28 21:32) 

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