分身ロボットを使ったカフェが試験的にオープンされ話題になりました。重度の障害があっても外に出て働きたい人が、分身ロボットを遠隔操作で動かすだけでなく、マイクを通して会話をすることで願望を実現させる時代が現実のものとなりつつあります。(Photo by Andy Kelly on Unsplash イメージ画像)
障害があって直接職場で働くのが難しい。
けれど、自分の代わりにロボットで働けば、社会とつながることができる。
働く楽しさも感じられる。
そんな世界がどんどん広がるという話です。
初出は、2018年12月8日『おはよう日本』という番組で、『“分身ロボット”でカフェ店員に』というタイトルで放送されました。
今年の6月になって、FacebookのNHK HUMANという動画アカウントからダイジェストが投稿されたので、シェアします。
約2週間前の投稿ですが、すでに6.2万回再生されています。
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の永廣柾人さんが、世界で初めて開店した、分身ロボットカフェ「DAWN ver.β」の試験オープンで、ロボット店員を遠隔操作しています。
分身ロボットカフェで接客、配膳業務を行うのは120センチのロボット「OriHime-D」。
店内では、障碍のあるパイロットの遠隔操作によって、3台のロボット(身長120cmの「OriHime-D」)が接客、配膳を行っています。
AIロボットではなくて、分身ロボットというところがミソですね。
店はALSやSMAや頸椎損傷などの身体障害者、10代が10名、ほかにも男女各5名の20~40代の人が雇用されています。
時給は1000円。
労働時間は1日3時間程度。
ロボットから送られる映像を頼りに、目や口、指など、その人が動かせる部分を駆使して、ロボットを自分の分身のように操作します。
筋萎縮性側索硬化症(きんいしゅくせいそくさくこうかしょう)というのは、重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患です。
「まさかね、ロボットを使って働けるとは思ってなかったので、すごく楽しみです」
身体を動かすことが難しい永廣柾人さんは、外で働くことは困難であると思われていましたが、分身ロボットで接客の仕事をすることになりました。
動画によると、カフェに行った経験のない永廣柾人さん(のロボット)は緊張のあまり、誰もいないテーブルに行ったり、お客さんを前にして言葉が出なかったり。
そこで、自ら車椅子で店に出て、他のロボットが「どうやっておもてなししているのか」を見学。心構えなども質問します。
「これが働くということか、みたいな。でも楽しいですよ」
「もっと努力して飛躍できればいいけど」
と、声を出せるカニューレ(喉に穴を開けて人工呼吸するために差し込む管)を通して語る永廣柾人さん。
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時代は変わっている
先日も、重度脳性麻痺の青年が、自ら福祉サービス会社で練習台になる出張モデルの起業をご紹介しました。
⇒
重度障害者の起業、人生は自己実現達成への道筋を歩む営みと悟る
これは、良し悪しはともかく、国が福祉を『民』に任せる政治の流れが背景にあり、福祉サービスの市場が大きくなったことで実現した起業です。
今回は、やはりRPA(ロボットによる業務自動化)という背景で、企画されたことだと思います。
このように、時代の変化・発展の中で、今までなら見通しを立てることが困難な立場が、活路を見いだせるようになることは今後さらに広がるのではないかと思います。
時代は動いているのです。
思考停止していないで明日を展望しましょう、ということです。
もちろん、障碍者の世界に限った話ではありません。
そう思うと、元気が出てきませんか。
超ロボット化社会-ロボットだらけの未来を賢く生きる- (B&Tブックス)
分身ロボットのカフェ、面白いですね。
無機質なロボットが人間の動作をするのは目を惹きますね。
by ヤマカゼ (2019-06-11 05:57)
おはよう御座いま~す(^_^)/”””””””””*
このように多方面に役立つロボットももう直ぐ現実のものになりそうですね。
by 旅爺さん (2019-06-11 06:19)
この番組じゃない気がするけど見た時に宇宙鉄人キョーダインを思い出したのは俺だけでは無いと思いたい(笑)。
それは置いといてホント時代は動いてますよね、方や自動運転がどーのこーの言いながら遠隔操作ロボ。アニメの世界がすぐそこに実現しようとしている。
by pn (2019-06-11 06:24)
分身ロボットで寝たきり障碍者でも働ける、社会とつながる実感・・・「ロボットが接客」というと、AIを搭載したロボットが勝手に接客するイメージでしたが、この場合はロボットではあるけれど、人間が接客していると言えるのですね。とてもおもしろいですし、よくこのような発想が出てくるものだと感心させられます。確かに時代は動いておりますね。そして発想力がどれだけ大切かも実感させられます。いかに技術が発展しても、斬新な発想を生み出す創造力、そしてそれを実現させるための実行力や情熱がなければ新しいものは生まれません。そうした努力の積み重ねによって生まれた分身ロボットが筋萎縮性側索硬化症などの方々の人生を大きく変える。技術や発想力の見事な生かし方だと感じました。今後はこの分身ロボットが他の職業分野にもどんどん進出していくかもしれませんね。
それにしても「寝たきり障碍者」が、しかも接客で働けるようになるとはあらためて驚きです。人間、どのような形であれ社会との繋がりは必要で、しかも自分が社会や人のために役に立っているという実感があるとないとでは大違いです。技術はこのように生かしていただきたいですね。
・・・
伊藤織恵という人は知りませんでしたが、やはりかつては「大食い」といっても今とは違っていたのですね。この前『有吉ゼミ』の大食い企画を見て驚いたのは、まず1時間枠の番組が大食いを映すだけで終始することで、このような構成が罷り通っているのであれば、喜んでいる視聴者が多数存在するわけでして、一体何がおもしろいのかなあ、と。しかも完食までをすべて映すのではなく途中でカットを入れているから、厳密にいえば、視聴者は「本当に全部食べているかどうか分からない」ことになります。また出てくる料理?がでっかいライオンにでも食わせるのかと思うようなとんでもない量で、ああいうの食べながらカメラに向けて珍妙な表情を作ってまで芸能界にいたいのかなあ・・・と、まあ、いたいのでしょうね(笑)。
>奇抜な唐辛子が山盛り
こういうのを見ても、わたし、(ホントに唐辛子かなあ)と疑ってしまうのです。
>ひたすらその競技が好きな人
いいですね、そのような心根は。昨今は、特にバラエティー系の人たちは、「何かが好き」と言うよりも、もっと有名になりたい、偉いと思われたいとか、そんな野望ばかり見え透いて、だからこそ「ご意見番」気取りがどんどん出てくるのでしょうが、本当におもしるくないです。そして何よりも、今の大食い企画を小一時間観て夜半に寛ぎの時間を過ごすという・・・ここが一番理解できません。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2019-06-11 06:56)
おもしろいですねー!こういう技術の使い方、すごくいいですね。
こういうのを見ると私ももっとがんばろ~と良い刺激を頂けます(^。^)
by Rinko (2019-06-11 07:50)
自分の分身としてというのが大切なポイントなんですね。
自分で何かを成し得る喜びというのは、とても大事なことだと思います。
こんな研究に使うのならば、喜んで税金を払いますね(^^;
by なかちゃん (2019-06-11 08:23)
こんにちは!
10数年でロボットは飛躍的に高度に。
さらに成長して行くでしょうね!
by Take-Zee (2019-06-11 15:27)
飛行機で空を飛ぶのと同じですね。
夢と希望を感じます。
AIやロボットに期待したいです。
by そらへい (2019-06-11 20:22)
映画のアイロボットみたいな世界が来るのだろうか・・・
by 沖田 翼 (2019-06-11 21:04)
今までになかったであろうロボットの使い方、世界が広がりますね。
by ナベちはる (2019-06-12 01:00)