Twitter自動フォローツールが、ゴールデンウイーク前半にツイッター側から規制され、利用者にとってはGW(ゴールデンウィーク)ではなく、GW(ガクブルウィーク)になってしまいました。今回はその経緯と私の意見を書いてみます。
Twitterといえば、言わずと知れた、140文字以内でツイート(つぶやき)したり、つぶやきを閲覧するためにフォローしたりするツール。我が国では2000万人が利用しているといわれています。
当然、多くのSo-netブログユーザー諸氏も利用されていると思いますが、必ずしも、パソコンブラウザの公式Twitter画面に直接アクセスしてそれらを行うとは限りません。
たとえば、So-netブログでは、ブログを更新したら、自動的にそのタイトルとURLをツイートする設定が用意されていますが、それはSo-netブログが用意したアプリケーションが、Twitterにアクセスして自動的にツイートしてくれているわけです。
スマホからは(パソコンからもですが)、ツイートが見やすいiPhoneやAndroid対応のツイッター管理アプリケーションが多数出ています。公式Twitter画面ではなく、そこからツイートすることもめずらしいことではないでしょう。
そうした、本人に代わってTwitterに何らかの作業を行うものを「外部ツール」と称しています。
この外部ツールは、APIというプログラムを挟んでTwitterを利用しています。
外部ツールがフリーパスでは、セキュリティ上問題があるので、認証キーを介して登録し作業をさせているのですが今回はそのAPIにアクセスするキーが狙い撃ちされたのです。
これまで、ツイッター側は、過剰なフォローについて、その都度、該当するアカウントそのものを個別に凍結する形で対応してきました。
ところが、この連休前に、自動化ツールが次々使えなくなる現象が発生。APIキーが凍結されたのです。
APIキーを管理する利用者にはこのような通告が来ました。
アプリケーションの停止のお知らせ
×××のOAuthトークンがTwitter APIにアクセスすることが凍結されました。
こちらのアプリケーションがTwitter APIの利用規約に準拠していることをご確認ください。
トークンを再度有効にしたい場合は、サポートフォームをご覧ください。
凍結中は、Twitterの許諾なしに新しいAPIキーを登録しないでください。そのような行為はAPI利用規約に違反しており、アプリケーションが永久凍結されることがあります。(関連する開発者アカウントも同様です)
どういうことかというと、たとえば同一ユーザーがTwitterのアカウントを10アカウント持っていたとして、多少無茶なフォローを行っても、Twitter側が目をつけた一部のアカウントが凍結されるだけでしたが、今度はおおもとのAPIキーが凍結されたので、決して過剰なフォローを行っていないアカウントがあったとしても、そのAPIキーを利用している10アカウントのすべてがツールを使えなくなってしまったわけです。
スパム防止でアプリケーション停止
なぜ、このような取り締まりがあるかというと、「スパム業者対策」といわれています。
一部の業者の迷惑な宣伝を目的とするツイートの機会を作らないように、「短時間に多数のユーザーをフォローした場合」や、「フォローしている人数に比べ、フォローワーの人数がごく少ない場合」など、過剰なフォローについてツイッター側は監視し取り締まっているわけです。
ツールを使った自動フォローは、まさに「短時間に多数のユーザーをフォロー」するもののため、今回は個々のアカウントではなく、そのおおもとであるAPIキーを止めてしまったわけです。
ツールの開発者は、当面、アカウントごとにAPIキーを作成して「リスク分散」する方法を指示しています。しかし、それもいつまで通用するか。
たぶん、これから半年ぐらいかけて、APIの大幅な仕様変更が行われるような気がします。
自動化ツール一律禁止には疑問あり
ただ、Twitter側の取り締まりというのは、過去にも「行き過ぎ」、つまり悪意のないものまで取り締まってしまう誤りを繰り返しており、私個人の感想を述べさせていただければ、少し神経質かなという気がします。
裏ワザSEOでおかしなサイトが上位に検索されたり、Facebookではルール違反投稿がフィードに流れてきたりするのは日常茶飯です。
Facebookなどは、ルール違反を告げ口しようと思っても、直接メールを受け取る仕組みそのものがないので私は憤慨しています。(かなりいい加減なツールですね)
ひとつのルールや仕組みができると、必ずそれを破ったり、グレーのところをうまくたちまわろうと考えたりする者が出てきます。秩序維持やセキュリティのために、そういう者への取り締まりは必要ですが、それによって悪意のない善良なユーザーが巻き添えを食らうのならば、それは本末転倒というものです。
私も、ツイッターは複数のアカウントがあり、手動のものと、ツールの世話になっているものとがあります。
ツールの方は実験という意味合いもありますが、いずれにしても、一律ツール使用禁止には疑問を感じます。
なぜなら、ツイッター自体、フォロー数が2000を超えたら、フォロー数はフォロワー数の1.1倍以内という縛りを作っています。ここには「質」ではなく「数」しか考慮されていません。
となると、利用者側も「数」による調整を行う「文化」がそこにできてしまうのです。
もとより、ブログの場合、検索エンジンにインデックスさえされれば、キーワードによってその情報を求めているユーザーに閲覧してもらえるチャンスができます。
しかし、インデックスされず数日すると消えてしまうツイートは、トレンド性と拡散力が全てです。
拡散されるには、どうしても一定のフォロワーは必要なのです。
スパムツイートそのものを取り締まるのならともかく、フォローを増やしている段階でそんなに厳しい監視をしなくていいのに、と私は思いますけどね。
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