ゴジラ映画といえば、特撮映画の先駆的存在。『週刊大衆』(5月12・19日号)の写真ページには、「日本中が熱狂した!懐かしのゴジラ映画15」というタイトルで、ゴジラ映画60周年と、来る14日に発売されるゴジラ映画のDVD29タイトルのPRを兼ねた記事になっています。
連休中は週刊誌も合併号が多いのですが、中身の方も記事は企画物がかなり入ってきます。今回のゴジラ記事もそのひとつです。
1954年に『ゴジラ』が公開されて以来、『ゴジラの逆襲』など50年代は2作品、60年代は8作品、70年代は5作品、80年代は2作品、90年代は6作品、2000年以降も6作品公開されています。
特撮ものや戦隊ものは、時代や観る側の入れ替わりによって、かりにシリーズとして長く続けるにしても、ヒーローは交代してその時代に合わせたキャラクターにお色直しするものなのですが、同じ「ゴジラ」という名前で、少しずつでも、60年にわたってシリーズが続いているというのは、日本映画では類を見ないことです。
ただ、私個人は、正直いうと、そんなに思い入れはありません。
子供の頃、日曜日になると父親に映画に連れて行ってもらいましたが、当時の記憶ではゴジラ関係は1本観ただけ。
あとはもっぱら父親の好みで、伴淳三郎とフランキー堺の松竹喜劇列車シリーズや、東宝の社長シリーズやコント55号主演作などを見ていました。
テレビも、私の子供の頃はホームドラマ全盛期。まあ、ウルトラマンシリーズなど人気テレビ番組は見ていましたが、とくにゴジラシリーズの場合、ウルトラマンと違い、子どものヒーローたる勧善懲悪的なものではなく、SFそのものがモチーフになっていたので、人間の葛藤を人間自身が演じる作品に比べて、子どもながら感情移入しにくかったのかもしれません。
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特撮作品は俳優の登竜門!?
ただ、特撮ファンによると、映画にしろ、ウルトラマンシリーズなどドラマにしろ、特撮作品は俳優の登竜門的作品であり、特撮を経験していない俳優はモグリだ、なんてよくいわれます。
私が思うにそれは逆で、特撮アクションは、拘束も長く体力も使い危険も多いから、とにかく何でも仕事をとりたい、無名の若手のターゲットになっていただけだと思うんですが。
特撮に出て有名になった人もいるかもしれませんが、登竜門とはならずにそのまま消えた俳優だってたくさんいるわけですからね。
それはともかく、たしかに思わぬ俳優が出ていることはあります。
ゴジラシリーズの俳優というと、『モスラ対ゴジラ』(1961年)に出てきた小美人役のザ・ピーナッツや、宝田明、平田昭彦、河内桃子などビッグネームが取り沙汰されます。
がそれだけでなく、映画会社が専属制をとっていた時代に活躍していた、東宝ファンならだれでも知ってる、でもたぶんそれ以外の知名度はガタッと落ちる、マニアックな存在の人たちの活躍を見る楽しみもあります。
たとえば若手時代の藤木悠とか、村上冬樹とか、向井淳一郎とか、大村千吉とか、マニアが心の中で、「お、これにも出てたのか」とニヤニヤしてしまう面々ているんですね。でもたぶんこうして名前を枚挙しても、これを読まれているほとんどの方は「誰?それ」というメンバー(笑)
宝田明と同期の藤木悠はテレビに進みましたが、ほとんどの中堅以下の専属俳優は、斜陽化して映画会社が専属契約を解除したところで廃業したといわれています。
でも俳優って、どんな端役でも残った作品で思い出してもらえるからいいですね。サラリーマンは、どんなに偉くなっても退職したらそれっきりですから。
ファンにとってはDVDの発売が待ち遠しいところです。
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