『視力が大幅にアップする』(『壮快』特別編集、マキノ出版)というムックを入手しました。内容は、週刊誌や健康情報雑誌などに書かれてきた目のトレーニング法を集めた5折(80ページ)の冊子。すでに書籍や雑誌を購入して知っている方法もありましたが、ムックは、ネット風に言えば「まとめ情報」になっていて「4大付録」もついているので、目のトレーニング・ケアに関心のある方は一冊持たれると便利ではないかと思います。
表紙には、「近視、老眼、緑内障、白内障、黄斑変性症、飛蚊症が大改善!」と書かれています。
ある程度の年齢になると、おそらくそのうちの半分以上に該当する可能性が高いと思います。
もちろん、このムックに書かれているトレーニングを行えば、0.01も怪しい近眼の人が、たちどころに2.0になるかというと、そんなことはないと思います。
緑内障で失った視神経が原状回復するわけでもないし、白内障の濁りは手術で治すしかありません。
同書は、器質的な改善というよりも、負担がかかって能力が十分に発揮できない目に対して、それを解消することで、そのとき持っている能力を存分に発揮できるようにする、ということではないかと思います。
たとえば、パソコンを長時間続けて肩をがこったときに、体をほぐして、同じ姿勢を続けていた身体をリフレッシュする体操がありますが、目にそれを行うものだと私は位置づけています。
おなじみのツールが付録で勢揃い
同書には、「視力回復マスク」「三点寄り目カード」「視力向上ポスター」「視力向上カード」など4つの付録もついています。これらは、目のトレーニング法をご存じの方ならお馴染みのツールです。
たとえば、「視力回復マスク」は、ピンホールアイマスクのことです。たしかにこれをつけると、今まで見えなかったものが裸眼でも見えるようになります。
ピンホールアイマスクをかけると、ピンホールによって目に入ってくる光はすでに集められているので、毛様体筋がうまくはたらかない場合(近視や老眼)でも像を結ぶことができる、つまりちゃんと見えるということです
これを使うことで、「見るためのピント合わせの反応が『見える』トレーニングによって立て直されたり、見えることで肩こりが解消したり、ピンホールという小さな穴からものを見ることによる上目遣い・下目遣いが毛様体筋を鍛えることにつながったりする」(『壮快』2013年2月号)といいます。
「視力向上カード」も基本的な原理は同じですが、目に密着させないので、眼鏡使用のままトレーニングできます。
「三点寄り目カード」は、近くのものを見るときの焦点を合わせる訓練用ツール。初期の老眼や仮性近視の人には効果があると書かれています。
「視力向上ポスター」は、数字がバラバラに表示されていて、目だけを動かしてその数字を追います。パソコンなどの長時間作業のよくないところは、同じところを見続けることですが、あちこち見ることで眼の筋肉がほぐされるわけです。
本文は、眼科医、鍼灸医、医学ジャーナリストなどが、付録を使ったトレーニング法、目を左右に動かしたりマッサージしたりする日常的なケア、状態を改善するツボ、目に良いとされる食べ物の紹介などを執筆しています。
中には、「黄斑変性症で0.1に落ちた視力が天然だしで0.8!」という記事もありますが、「黄斑変性症で0.1」の人が、天然だしを使ったらみな0.8になることを保証しているわけではありません。
亜鉛不足を補うことで改善されることもありますよ、という内容です。その改善が数字にどうあらわれるかは人によって違います。
まあそのへんは冷静に受け止めつつ、目のトレーニングやケアの参考にされるとよろしいのではないかと思います。
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