矢口真里が「芸能美女ニュース大賞」を受賞! 今週の『週刊大衆』(12月23日号)の企画記事の話です。今年の芸能ニュースの中で、同誌編集部が独断で選んだ「大賞」というのです。
ほかには「結婚おめでとう大賞」は堺雅人&菅野美穂、「熱愛発覚で大騒ぎ大賞」は片岡治大(西武ライオンズ)&加藤綾子(カトパン)などとなっています。
記事が与える「大賞」の権威がどれぐらいあるのかはともかくとして、矢口真里の騒動が数ある「事件」「出来事」の中から選ばれたということは、芸能ニュースとしてそれだけインパクトがあったんでしょうね。
でも、いかにも芸能ゴシップ的な話だなあと思います。
だって、矢口真里って、1年を振り返るような大きな括りで、トップ面で大仰に報じるほど極悪なことをしたのでしょうか。
それほど重大な事件だったのでしょうか。
誤解のないように断っておけば、もちろん許されることではありません。
それが自分の妻の話だったら大変なことだし、矢口真里の前夫は不貞行為による夫権侵害の慰謝料請求訴訟を起こすことだってできます。
でも、それだけのことですよね。
要するに前夫、矢口真里、相手の男による三者の男女問題で、民事的な話でしょう。
矢口真里が、みのもんたのように社会的な出来事を裁く、情報番組やニュース番組のMCでもつとめていれば「道義的責任」を問う見方もあるかもしれません。
が、彼女が出演していた『ヒルナンデス!!』はそういう番組ではなかったですよね。
あとは、いわゆるバラエティ番組のワイプ要員でした。
いずれにしても、どんな下半身だろうがあまり関係ないでしょう。
その一方で同誌は、「ペニオク騒動」のような社会的に問われるべきニュースは、最後のページに「世間を騒がせた大賞」と称して申し訳程度にチラッと載せているだけです。
ペニーオークション詐欺事件は一般人を巻き込んだ、矢口真里の
粗相なんかよりもよほど重い社会的な出来事(詐欺事件は刑事事件)ですが、メディアは広告主タブーでもはたらいて厳しく追及できないのでしょうか。
みのもんたと板東英二のときにも書きましたが、メディアは、バックがややこしいと、刑事罰という客観的に悪いことであっても厳しく追及せず、個人の落ち度については、モラルや民事上の不法行為という“たかが”当事者の価値観の問題についてさえ、ああでもないこうでもないといつまでもしつこく追いかけます。
こういうズレた感覚というのは、読者・視聴者に悪い影響を与えますね。
論理的に考えず感情や感覚で突っ走る、巨悪と小悪の区別がつかない、刑事と民事の違いもわからない、客観的な問題と価値の問題を混同する……
芸能ニュースだからといって侮れません。
ちなみに、芸能活動は休業中の矢口真里ですが、現在もブログの広告収入が月に30万円あるそうです。
ブログは更新していませんから、新しいコンテンツもないし、Googleも検索による表示順位は下げているはずです。
それでも、どこかのうさんくさい情報商材ではありませんが、「ほったらかしで月30万円」生活です。
メディアがこうやって騒いでいるから、矢口真里という名前のニュースバリューが下がらないのです。
矢口真里の芸能界復帰は苦しいなどと報じられていますが、子沢山のシロウトだって話題になれば映画まで作ってもらえるのですから、「苦しい」論は矢口真里復帰のための伏線や観測気球のたぐいでしょう。
もはやこの後に及んでのスキャンダル扱いは、芸能マスコミと矢口真里の持ちつ持たれつによる炎上商法なんでしょうね。
Facebook コメント