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オリンピック東京開催決定、テーマソング誰が歌う? [社会]

オリンピックの東京開催が決定したそうですね。まあいろいろ意見はあるでしょうが、なんだかわからないけどめでたい、と雰囲気で浮かれる大衆にだけはなりたくないと思います。のっけから厳しくてごめんなさいね。

政治家やゼネコンやマスコミが、オリンピック招致に熱中するのはわかります。それが利益になるから。

ネトウヨが、例のごとく批判的な意見に無原則に噛み付くのもいつものこと。彼らなりの道理なのでしょう。

問題はあってもオリンピックを日本で見たい、という思いを以前から持ち続けてきた人も、今回喜ぶのは当然だと思います。

でも、今までどーでもよかった、特に関心なしという人が、最近になってから急に気になりだし、めでたい雰囲気に乗らないと社会の流行に取り残されるんじゃないか、とばかりに、安易にめでたがってるのだけは、イヤですね。

招致決定が「よかった」っていうけどさ、具体的に何がどう「よかった」のか言えるのかな。

それと引き換えに、どんな問題が今後持ち上がっても、文句言わないのかな。

そういう人に限って、それで消費税増税が決定したりすると「国家国民のことを考えてくれ」とか言い出すんですよね。

じゃあ、あんたは考えてるのかって突っ込みたいですよ。ないものねだりと雰囲気に流されてるだけだろって。

日本の過去の戦績は4勝6敗。立候補しても、必ずしも招致できるわけではありません。

その意味で、今回IOCに認められたことは名誉なことです。

ただ、私は今回の資金45億ドルとやらを、東北、とりわけ福島のために使ったらいいのになあという思いや、目眩ましや現実逃避としての「めでたさ」にしてはほしくないなという気持ちは強くあります。

ということで、今日はオリンピックのテーマソングについて。

我が国のオリンピック開催といえば、1964年の東京オリンピックがその最初になりますが、当時の記憶といいますと、国道15号線と環状八号線の交差点付近で、聖火ランナーが走っていったのを私は最前列で見ました。

たしか曇りか小雨で、どちらかというと肌寒いぐらいの日でしたね。

ランナー、汗臭かった記憶があるのですが、そこまで至近距離で見たのかなあ、と鮮やかすぎる自分の記憶を今はむしろ疑っています。

東京オリンピックの前年には、テーマソングとして『東京五輪音頭』が8社競作で発表されていますが、これについては私はどれも全く記憶にありません。

東京五輪音頭・三波春夫.jpg
三波春夫盤(テイチク)
橋幸夫盤(ビクター)
東京五輪音頭・三橋美智也.jpg
三橋美智也盤(キング)
東京五輪音頭・坂本九.jpg
坂本九盤(東芝)
北島三郎・畠山みどり盤(コロムビア)
大木伸夫・司富子盤(ポリドール)
藤山一郎盤(ソノレコード)

日本開催ではなかったのですが、1968年のメキシコシティオリンピックも盛り上がりました。橋幸夫と、梓みちよがオリンピックをイメージした歌をリリースしています。

『恋のメキシカン・ロック』(1967年5月)

恋のメキシカンロック.png
恋のメキシカン・ロック/若い渚
橋幸夫
作詞:佐伯孝夫
作曲・編曲:吉田正
ビクターレコード

橋幸夫の代表曲の一つです。翌68年のメキシコオリンピックを意識して作られた歌です。同名の映画まで制作されましたが、キャンプファイヤーのシーンで、この歌をバックに橋幸夫や由美かおるらがゴーゴーを踊っていました。とにかく陽気に踊りたくなる歌なのです。

ジャケットに付いている解説によると、この歌は「ラテン系ロック」で、マンボ的なメレンゲを強調。解説では足型付きでステップも説明され、「このステップ解説でお分かりにならない方は、都内の有楽町・浅草・恵比寿・新宿にあるディスコティツクにお出かけ下さい」と結ぶ営業センスにクスッとさせられました。

『渚のセ二ョリーナ』(1967年7月21日)

渚のセニョリーナ.png
渚のセ二ョリーナ/二人の夏
梓みちよ
作詞:尾中美千絵
作曲:平尾昌晃
編曲:森岡賢一郎
キングレコード

これは厳密に言うとカリブ海を舞台にした明るいカリビアンソングです。「セ二ョリーナ」というのはスペイン語で既婚女性のこと。ちなみに「セニョリータ」は未婚女性です。梓みちよは代表曲の一つである『こんにちは赤ちゃん』以来、『ねむの木の子守唄』『お嫁さん』など、本来の自分の年齢に重なる未婚女性ではなく、結婚後、出産後の女性を歌ってきました。

映画では、橋幸夫主演の『恋のメキシカンロック 恋と夢と冒険』(松竹)のほか、当時のドル箱、クレージーキャッツが『クレージーメキシコ大作戦』(東宝)という映画に出演しています。

クレージーのメキシコ作戦.png
マニアの間では、この作品がクレージー凋落のきっかけになったと言われ、実際に私も観ましたが、ストーリーも粗雑になっているという気はしました。ただ、興行収入はピークほどではないというだけで、東宝には利益をもたらしていると思います。

そしてもまた日本に戻りますが、1972年に札幌で冬季オリンピックが開かれました。テーマソングは、トワ・エ・モワの『虹と雪のバラード』でした。

『虹と雪のバラード』(1971年8月25日)

虹と雪のバラード.png

虹と雪のバラード
トワ・エ・モワ
作詞:河邨文一郎
作曲:村井邦彦
編曲:小谷充
東芝EMI

この楽曲は、まずオリンピック・テーマソングとして決定する前に、NHK『みんなのうた』で何人かの競作によって発表され、さらにオリンピック後にジャッキー吉川とブルー・コメッツなどにカヴァーされました。

これは、NHKが、「イベントが終わっても長く歌いつがれるもの」をコンセプトとして定めていたからです。

当時のスターである菅原洋一、ピンキーとキラーズ、黛ジュン、佐良直美らが歌いましたが、結局トワ・エ・モワに決まりました。

国民が歌えるようにより大衆的で、でも歌唱力はある人ということで、いちばん若いデュオが選ばれたのでしょう。

まあ、音大の大学院声楽修了の菅原洋一に声量豊かに歌われたら、敷居が高くなっちゃいますからね

『虹と雪のバラード』(1971年9月10日)

虹と雪のバラード・ブルコメ.png

虹と雪のバラード/愛の子守歌
ジャッキー吉川とブルー・コメッツ
作詞:河邨文一郎
作曲:村井邦彦
編曲:小谷充
日本コロムビア

こちらは、レーベルが日本コロムビアです。ジャッキー吉川とブルー・コメッツというのは、エレキギターを扱っていることからGSのくくりで語られるのですが、短髪・アイビールックの彼らが、ザ・スパイタースやザ・タイガースと同じジャンルにいる人達とは、当時少年だった私には思えなかったですね。

それ以外には、布施明と天地真理がアルバムの中に入れています。

虹と雪のバラード・布施明.png
虹と雪のバラード.jpg

が、アルバムで他の歌手の持ち歌を歌うことはよくあることで、ジャッキー吉川とブルー・コメッツのようにシングルでリリースされているわけではないので、カヴァーとして同列にご紹介するものではないかもしれませんが、ま、ご参考までに。

ということで、まあ今回もテーマソングは作られると思いますが、果たして誰がどんな歌をうたうことになるでしょうか。

まさかAKB48かな。でも7年後ですからねえ……。

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