きのこ、健康食品とサプリメントのハザマ：戦後史の激動：So-netブログ

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きのこの消費量が増えている、という近年の統計があるそうです。炭水化物、たんぱく質、脂質という三大栄養素が豊富なわけでもなく、ビタミン含有量も果物の方が勝っていると思うのですが、どうしてでしょうか。

ひとつは、低カロリーがダイエット志向の現代にあった食材であること。もうひとつは、免疫力を高める健康食品としての期待があるのではないかと私は推理しました。

私自身はダイエットを必要とする体格ではないのですが、一食材としてはいろいろな料理に合い、またそれ自体の旨みや香りも良く、何より安いので重宝するのです。

私がとくによく使うのは、しいたけ、ぶなしめじ、えのきたけ、エリンギなどです。きのこによっては白いものと色のついたものがあります、えのきたけは白、ぶなしめじは色の付いた方を選んでいます。いずれも、あのシャキシャキした歯ごたえがクセになっています。

昨日作ったのはこれです。

■きのこの玉ねぎドレッシング和え

温野菜サラダのきのこ版です。冷めるとベーコンのアブラが固まるので、出来上がりの温かいところを食べたい。つまり、料理自体は簡単ですが、残らない程度の量を作るのが唯一のコツです。

主食はパンでもご飯でも可。休日のブランチにクレープなどと一緒に出しても喜ばれるでしょう。

【材料】
・しめじ　1パック
・エリンギ　1パック
・玉ねぎ　1／4個
・すりごま　5グラム
・ベーコンまたはハム　50～60グラム
・イタリアンドレッシング　50cc
・しょうゆ　少々
・レモン汁　少々

【作り方】
1．しめじは小房に分ける。エリンギは縦に6～8つに裂き、適当な長さに切る
2．ベーコン（ハム）は1センチ幅に切る
3．玉ねぎはすりおろす
4．イタリアンドレッシング50ccに3とすりごまを加え、しょうゆとレモン汁少々で味を調える
5．フライパンでベーコン（ハム）を炒める
6．5のフライパンに1のきのこを入れて炒める
7．きのこに火が通ったら器に移し、4のドレッシングで和える

年間を通して手に入るきのこですが、秋の味覚を代表する食材でもあります。スーパーなどではこの時期かなり安く手に入るのでおすすめしたい食材です。

さて、きのこというと、抗がん健康食品の材料になっているように、その食効がいろいろいわれます。しかし、他の食材同様、バランス良く食べれば体にいい、という程度に私は考えています。

きのこばかりを山ほど食べるわけにもいかないし、水分の多いきのこに対して栄養に過大な期待を持つのも現実的な話とはいえません。

何しろ、いわゆるキノコ由来の健康食品は、抗がん効果があるかのような宣伝で、巷間たくさん出ています。

アガリクス、AHCC、マイタケエキス、メシマコブ、チャーガ……

いろいろありますが、その作用機序はほぼ一貫しています。

キノコを構成するベータグルカンという多糖類が、分子量が大きいため人間の小腸で吸収されず、M細胞という免疫に関する器官を刺激することで免疫機能が活性化される、というものです。

もっともらしい理屈ですが、それらのうち、有意な効果を考察した論文が専門家に認められているのはAHCCのみで、しかも「抗がん」ではなく、肝臓がんの「延命」に過ぎません。

健康食品は、とらえ方次第では患者の精神面において役立つ場合もあり得るし、また実際に食品によっては特定の栄養成分の補給などの役に立つこともあるので、ひとからげに全否定という立場は取っていません。

ただ、効果があるという立証もできていないものを、あるかのように宣伝して、その期待感で購入させるやり方は、薬事法違反にはならなくても、批判的にならざるを得ません。

健康食品については、メーカーや団体にいろいろヒアリングをしたこともあるので、また別の機会にご報告したいと思います。