平山三紀(現みき)といえば、独特の声質が印象的な歌手だ。「夏の歌の戦後史」というテーマでこれまでジャンルごとに選んできたが、そのどれにもあてはまらないのが平山三紀(現みき)だ。
平山三紀(現みき)の「夏の歌」といえば、タイトルにズバリ、「夏」の文字が入る「真夏の夜の夢」である。
平山三紀2枚目のリリースになる。初リリースは「ビューティフル・ヨコハマ」(70年11月10日)だが、たぶんよほどのファンでないと知らないだろう。平山みきの実質上のメジャーデビュー曲が、この「真夏の夜の夢」といっていいのではないだろうか。
平山三紀の特徴は、なんと言ってもその声質。いわゆる“ハスキーボイス”系の歌手といわれるが、すでにその道の先人である森進一や青江三奈などとは違う。たとえれば、魔女のような鼻にかかった歌声。これはなかなか「類似品」がでてこないだろう。
平山みき東京大田区出身と公式に発表されているが、より具体的にいうと蒲田である。私が卒業した小学校の近くだった。夜、耳を澄ますと京急線の踏切音が聞こえてくる。
記憶は定かでないが、もしかしたらイタズラ心でピンポンダッシュをしたかもしれない(汗)。
大田区というのは芸能人が多い。大森、田園調布、馬込、蒲田、羽田などを含む広い自治体だが、私が生まれたところは松本伊代や真行寺君枝の出身地であり、真行寺君枝は地元の歌唱団に所属していた。
ラッツ&スターの一部メンバーや長山洋子はやはり同じ小学校だった。
トレンディドラマで活躍した浅野温子や、「ウエディングベル」がヒットしたシュガーの笠松美樹は、学校は違っていたが当時から噂が入ってきたから、デビュー前から目立った存在だったのだろう。
作曲者は筒美京平。平山みきの歌といえば筒美京平が定番だ。作詞は橋本淳。ジャッキー吉川とブルー・コメッツ、ザ・タイガース、いしだあゆみ、野口五郎、ささきいさおなど、60年~80年代まで作詞家として多くのアーチストに詞を提供した。
筒美京平と橋本淳は青山学院の先輩・後輩にあたる。芸能界も、こういう「学閥」の人脈が少なくない。
2012-07-12 13:41
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