消費税導入 1989,4,1
戦後史上の新たな1日が始まった。
シャウプ勧告以来の大改革といわれた消費税制度が導入された。
第113臨時国会は、7月19日に開会されて以来、2度にわたる会期延長で163日間という異例の長期国会となった。
税率は3%。導入に伴い、郵便料金は封書が60円から62円に、葉書は40円から41円に改定された。
前日の3月31日は、消費税なしで買える最後の日ということから消費者で賑わい、デパート、スーパーの各店は記録的な売り上げ増となった。
当初、サラリーマンとともに中小業者もこの制度には反対した。
消費者の立場から見て逆進性があるというだけではない。
理由は、消費税が乗ることで価格が上がり、実質値上げになってしまうことである。もし、消費者の負担を抑えるとすると、事業者がその消費税相当分を負担しなければならないことになってしまうからだった。
ところが、前々年または前々事業年度の課税売上高が3000万円以下の場合には、免税事業者となる制度にしたため、該当事業者は少なくとも消費税分を自己負担する心配がなくなったばかりか、消費税込みで販売すると消費税分までいただけることになった。
現金商売を行う中小小売店などは、ここになにがしかのうまみはあったのかもしれない。
たが、たとえば請負業者などは、元請けからもらう金額に消費税がのらなくても請求しにくい。
つまり、3000万円以上稼ぐと自己負担が発生する仕組みだったから、負担そのものが問題であるだけでなく、稼ぐということに対するモチベーションにマイナスの影響があるといわれた。
こんにちでは、消費税率が5%になっただけでなく、消費税も含めた(つまり消費税を隠した)価格表示になっている。さらに、免税事業者が1000万円以下になっており、中小事業者の経営をいよいよ圧迫している。
2011-02-19 21:00
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こんばんは。
ご来訪&niceありがとうございます。
消費税、有意義に使われればいいのですが^^;
by perseus (2011-02-20 01:42)