臨教審委員会発足 1984,8,21
この頃すでに、「落ちこぼれ」「校内暴力」「非行」、そして「学歴社会」に結びついた「受験戦争」といった問題が深刻になっていたが、
中曽根康弘首相は、そういった問題を「なくす」として、文部省の反対を押し切って首相直属の審議会をこの日発足させた(84~87年)。
それが臨時教育審議会(臨教審)といわれるものである。
教審は任期終了までに計4回にわたる答申を行っているが、いずれも物議を醸した。
このときに登場したのが「ゆとり」教育である。
こんにち、清算主義的に否定された「ゆとり」や、文部科学省の「遠山プラン」などを見る限り、「落ちこぼれをなくす」というのは、誰もが参加できる健全で開かれた競争を撤廃し、一方では「できる子」と「落ちこぼれ」をはやめに割り振って、その受け皿を定めることで「実現」したかったようである。
まあ、たしかにそうなれば競争は緩和されるのだろうが、それは将来を担う子どもたちに努力精進する機会を奪っているだけであり、子どもの能力ややる気を全面開花させる仕組みとはいえないだろう。
ネットなどでも、バカげた意見を否定するときに「ゆとり」という「罵倒」を行うことがある。
「「ゆとり教育」はその目的が達せられたかどうかが検証ができない状態の中、詰め込み教育に反対していた日教組や教育者、経済界などの有識者などから支持されていた一方で、それを原因として生徒の学力が低下していると指摘され、批判されるようになった」(wiki)という指摘は大筋で当たっていると思われる。
最近になって、その方針は改められ、義務教育の授業時間とカリキュラムが戻りつつあるが、まさに緩みによる無競争は、その考え方も成果も様々な点から総括すべき点があるように思われる。
2010-12-19 18:00
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こんばんは。
成長期にゆとりは必要ありませんね。
by YUTAじい (2010-12-19 18:22)
諸悪の根源でしょう。
by rtfk (2010-12-20 08:48)
ゆとりの授業をするのに、苦労しました。
弊害しかなかったと思いますよ。
by yumi (2010-12-21 20:04)
途中からゆとり教育になった世代です。
小学校の途中からゆとり教育で、土日が休みになりました。
最初はとまどいも有りましたが、休みが増えたのは嬉しかったです(笑)
ゆとり教育になったからかは分かりませんが、昔と比べると学年が上がるにつれて「落ち着いて授業を受けれない子」「努力が出来ない子」が増えたような気がします。
特に中学・高校では、明らかな授業妨害的な生徒が増えていたような・・・・
by 白矢 (2010-12-23 00:13)
ゆとりではなく、怠けですね
by skeptics (2020-01-14 00:12)