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「火のない所に煙は立たず」でいいのか

鈴木宗男前衆議院議員が収監されたと話題になっている。

そもそも、先月、食道がんの手術をしたばかりで、収監されて大丈夫なのだろうか。

手術適応があり、しかもおそらくは内視鏡手術であることから、予後はいい方向が見込めるのかもしれない。

しかし、そうだとしても、部位が部位だ。担がん者がみな行っている、その後の経過観察など医療的措置はどうするのだろう。

7年前に患った胃がんとは別のものだそうだが、多重がんの恐怖というものも考えさせられた。

それはともかく、国会では「ムネオハウス」が暴露され、「疑惑の総合商社」などという派手な罵倒がされたため、怪しさ120%のように描かれているから、なぜ収監されることになったかに対して、国民の関心は薄いかもしれない。

対象となっているのは、公訴時効が過ぎている製材業者「やまりん」事件である。

外務省関連の国際機関「支援委貞会」が発注した、ムネオハウス建設を巡る外務省への働きかけや、国後島のディーゼル発電施設の入札妨害を行った「あっせん収賄罪」というものだ。

だが、少なくない識者が冤罪を主張している。

鈴木宗男関連では、外務省国際情報局分析第一課主任分析官だった佐藤優も逮捕されている。

02年5月、鈴木宗男事件に絡んで、上司をはじめ事務次官の承認を受けて行った業務に対して支援委員会をめぐる背任や、国後島ディーゼル発電施設事件で偽計業務妨害などに問われた。この事件のため佐藤は外務省職員を失職。しかし、これも冤罪の声は少なくない。

国民は、こうした事件があると「火のない所に煙は立たず」という見方をして逮捕を傍観する。

もとより、国民に真相など調べる術はない。

だが、火のない所に煙を立てることが可能なことは、昨今の検察のやり方で明らかになった。そのことは認識しておくべきである。

では、なぜ、検察がそんなことをするのか。

これまで、冤罪の声が多い事件を見ると、検察の功名心、別の事件の目くらましなどが指摘されている。

検察だから何でも正しいのだと、権威に全幅の信頼を寄せる態度は、実は国民の知らない所で大事な真実が葬られているかもしれない。

そして、もしかしたら、その冤罪は「明日は我が身」になりかねないことも私たちは心しておくべきではないだろうか。
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