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田中角栄に実刑判決 [戦後史]

鈴木宗男収監について昨日書いたが、今日の振り返る戦後史は、元首相に対する実刑判決だ。

第100臨時国会 1983,9,8

政府・自由民主党は「行革国会」、野党側は「政治倫理確立国会」とし、与野党がテーマから対立したといわれたのが、この第100国会であった。そのため国会は36日間にわたって空転した。

結果的には、下記のように両院議長の調停もあり、解散・総選挙で各党の了解となった。

田中角栄被告に実刑判決 1983,10,12

この日東京地裁は、「ロッキード事件」の田中角栄被告に懲役4年、追徴金5億円の実刑判決をくだした。

この量刑については「軽い」とする者や実刑判決に衝撃を感じる者など反応は様々だった。当の田中角栄は判決直後に「議員辞職はない。名誉と権威を守り抜くために、今後とも不退転の決意で戦う」という「所感」を表明。党内でも自発的な辞職を望む声が少なくなかっただけに、これは判決以上に問題になった。

野党は田中角栄に対して議員辞職勧告決議案の上程、採決を強硬に主張。もちろん、国会審議は空転した。

福田一衆議院議長と木村睦男参議院議長は、法案審議を衆議院解散を条件に促進することを提案。与野党がそれを受け入れ、中曽根康弘内閣は法案成立後に解散することになった。

安部譲二の著作によれば、田中角栄は最初、例の調子で威勢良く“塀の中”にやってきたが、中では一人の受刑者として差別なく扱われた。つまり、収監後にまず行う儀式、刑務官に尻のアナに棒を突っ込まれる儀式をさせられてから、すっかり大人しくなってしまったという。
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うつマモル

今晩は。あれれ!一番乗りですか。役不足ですが宜しくお願い致します。
by うつマモル (2010-12-09 21:04) 

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