野村沙知代さんが亡くなったという報道がありました。メディアは、夫の野村克也氏がヤクルト監督をつとめた頃から、タレントのような扱いで起用。最初はチヤホヤしながら、サッチーミッチー騒動が起こると一転して叩く側にまわり、学歴詐称が不起訴になったり、脱税問題が執行猶予がついて決着すると、またしてもタレントとして使い始めるという節操のない態度をとりました。
野村沙知代さんは享年85歳だそうです。
8日午後2時すぎ、東京・世田谷区玉川田園調布の自宅から意識不明の状態で、都内の病院に搬送され、4時過ぎには死亡が確認されたそうですから、心肺停止だったのかもしれません。
人間、そのぐらいの年令になると、いつ何があってもおかしくないと日頃から注意する必要があるのでしょうね。
さて、野村沙知代さんについては、かつてマスコミの大バッシングがありました。
しかし、その騒ぎ方については、野村沙知代さんを庇うつもりはありませんが、私はメディアやタレントの側により深刻な問題があると思いました。
訃報を受けて、その騒動を振り返りたいと思います。
野村沙知代をおもちゃにしたメディア
メディアが、それまで持ち上げてきた野村沙知代さんに対して、手のひら返しをしたのは1999年3月31日。
女剣劇役者の浅香光代が、ラジオ番組で「あんな人はもうイヤ。ひっぱたいてやりたい」と野村沙知代さんへケンカを売ったのが始まりです。
「テレビの若い人や運転手を『バカヤロウ』と怒鳴りつけるなど弱い者いじめが過ぎる。あんな女を番組に起用するから増長する」などとブチ上げ、野村沙知代さんの写真を破り捨てました。(『ZAKZAK』1999年4月1日更新)
これに、デヴィ夫人や美輪明宏、渡部絵美、十勝花子らが参戦。
野村沙知代さんが、芸能ムラの連中やマスコミから集中砲火を浴びる形となりました。
ワイドショーや週刊誌は、この「ミッチー・サッチー騒動」を大きく取り上げ、野村沙知代さんはあっという間に天下の極悪人扱いされました。
が、その中には噂や憶測の域を出ないものや、たんなる見解の相違に過ぎないものも少なくなかったため、自身の学歴詐称騒動や脱税事件が沈静化してから、野村沙知代さんは、浅香光代を含めて、自分を誹謗・中傷した人を次々訴えました。
たとえば、公職選挙法違反として、野村夫妻の結婚した年(1972年)が嘘だとされましたが、1972年は2人は事実婚状態でカツノリが生まれており、裁判では「結婚が嘘」という主張は退けられています。
そんなくだらない言いがかりをつけてまで野村沙知代を叩きたいのか……
野村沙知代のアク以上に、一部芸能人、メディアなどの醜悪さに対し、事実婚経験のある私は、呆れるとともに、そんな報道を喜ぶ世間に対して決定的な不信感をいだいたものです。
たしかに、野村沙知代さんに対する批判者は多かった。
でも、その批判者も例外なく、ツッコミどころに満ちている点が共通していて、失笑を禁じえませんでした。
好き嫌いはあっていい のです。
でも、メディアとして「嫌いなやつはつぶせ」といわんばかりの姿勢は許されるのか、という話です。
しかも、つぶさなければならないほどの存在にしたのはメディア自身なのに……。
野村沙知代さんが起こした名誉棄損件数は計31件、賠償請求額は合計5億円とも伝えられています。
つまり、それだけ、「野村沙知代はどうせ嫌われ者なのだから、何を報じたって構わねーよ」という報道があったということです。
ミッチー・サッチー騒動の続く1999年8月、通信傍受法(盗聴法)、国旗国歌法(日の丸・君が代法)、改正住民基本台帳法などが、国民的な議論の機会も作られず、次々成立。
国の重大な法案を、国民が直視し議論するための大切な時期を台無しにしてくれました。
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「いい奥さんでしたよ」
「
突然死のような…いい奥さんでしたよ」(野村克也氏)
巷間、野村克也氏に対して、「なんで野村沙知代なんかと結婚したのか」という、余計な陰口もありましたが、夫がこう言っているのだから、それでいいでしょう。
今一度振り返ります。
浅香光代の大騒ぎは、本当に公共性・公益性にかなった行為だったのでしょうか。
そうだといえるのは、学歴詐称の告発だけであり(結局これも不起訴)、それ以外にメディアを使って行った野村沙知代さんに対する罵詈雑言は、私憤にすぎません。
女剣劇役者が興奮してぶちまけることを真偽も確かめもせず、それに同調したコメンテーターを含めたタレントたちの責任も重いし、何より毎日、もしくは毎週、野村沙知代さんの誹謗中傷に熱中したメディアは何の責任も取らなくていいのかと思います。
しかし、この件があったことで、最近は、メディアがいつまでも引っ張る芸能事件があると、政治的一大事を隠すことを疑うWeb掲示板のコメントなども見かけるようになりました。
そういえば、最近は毎日、日馬富士殴打事件ですね。
恵ナントカもミヤネ屋も。飽きたぞ、いいかげんにしろよと思います。
何も新事実は出てきていないのに……。
さて、今は政治的に何を隠したいのでしょうか。
女房はドーベルマン -
夫の転がし方 (角川oneテーマ21) -
目糞鼻糞を笑うみたいなもんですよねタレント同士のもめごとは。
今隠したい事って開戦準備とかでしょうかね?
by pn (2017-12-08 20:48)
サッチーのことは、我が家では評判がいいですよ ^^
亡くなったのは残念ですが、彼女のおかげで野村監督が頑張れたという意見で一致しています。
かのじょが嫌いな人は、ボクにも文句を言ってくるのかな?
いっそ来ればいいのに…なんておもいます(^^)
by なかちゃん (2017-12-08 20:57)
ご冥福をお祈りいたします。
厳しい人でしたね・・・
by green_blue_sky (2017-12-08 21:37)
>さて、今は政治的に何を隠したいのでしょうか。
…そうなんです。政治的に何かを隠したいのです。
組織の上の方に坐っている人たちはマスコミや民衆を馬鹿にしていますよ。もっと違うことに憤慨しなければ、ね。
by 扶侶夢 (2017-12-08 21:43)
野村沙知代さん訃報を受けてマスコミバッシングを思い出す・・・このようなパターンの始まりはいつからでしょうね。野村沙知代バッシング当時と現在との違いは、現在はテレビ、雑誌に加えてネットリンチも大きな役割を果たしているので、陰湿さはより深刻になっている感もあります。最近のバッシング及び極端報道を振り返ると、「不倫劇場」~「小池劇場」~「日馬富士&貴乃花劇場」と続いており、「いつでもスタンバイOK」なのが「北朝鮮劇場」という感じで、こうなると朝鮮半島危機に関する報道も、メディア内部では、「最近、金正恩おとなしいなあ~。もっとぶちかましてくれないと困るよね」なんていう会話が成されているのではないかと、そりゃあ想像してしまいます。しかも近年のこうした異常報道は、明らかにネタとしては出尽くしているであろうのに、もう一滴も水分は残ってないであろうのに、まだ雑巾から搾ろうとしている無残さに満ちています。現在の「日馬富士&貴乃花劇場」がその典型で、現段階でもう出すものは出し尽くしているのに、「繰り返し」や「蒸し返し」といった技を駆使して、延々と番組を捻り出していますね。わたしはワイドショーなどほとんど見ないけれど、母が見ている番組を横で少し眺めているだけでも、、「繰り返し」技や「蒸し返し」技が手に取るように分かります。加えていちいちしたり顔で番組の趣旨通りの「意見」をのたまうコメンテーター・・・醜悪の限りです。
わたしの車ですが、実は・・・ダメになりました(笑)。(またセルモーターか・・・)と持って行ったら、「もう中古もないし、新品のセルモーターにするには車検もすぐだし・・・」ということで、ついに買い替え決定です。とは言え、「中古をローンで」ということにしましたが。約10か月間に渡り危険な車に乗り続けた経験は、きっと今後の執筆に役立つことでしょう(笑)。とりあえず近日中に、その大まかな顛末をブログ記事にアップする予定です。
わたしの場合、「母を載せての運転」というのも大きなポイントで、この前信号待ちでエンスト起こした時には母が載っていて、家の近くだったのですぐに歩いて帰ってもらったんですが、家から遠い場所だとかなり大変なことになっていました。これ以上、無用のストレスを掛けてはいけないというのもあります。
私も来年5月が車検なので、どうするか決めねばなりません。
手紙や文通に関しては、NHKのニュースで取り上げていただけで、本当にブームかどうか怪しいものですが(笑)、まあ、「手書き」を見直す風潮であるとすれば悪いことではないので記事にしてみました。番組の取り上げ方は、必ずしも「高齢者」ということではなく、「若い人たちの間でも」という切り口でした。まあ、「SNS疲れ」という言葉もあるくらいですから、さもありなんという感じではありますが、番組では比較的若い女性が比較的高齢の男性と文通する例も出されていました。もちろんNHKですから、「男女関係」を思わせるニュアンスはなしですが。
山原健二郎はわたしの父も心酔しておりました。演説会へ行った後、「あの人は高知には惜しい人だあ」的に盛り上がっていた様子をよく覚えています。わたしは子どもだったのでピンと来ませんでしたが、確かに「共産党」のカテゴリーに収まらないスケールを持っていた方で、しかもマメさとか細やかさとか、そうした性格もあったのでしょうね。
>音楽家としてすごい人は、人間的にもひかるものがあるのだろうと幻想をいだいていたのですが
これは物凄く興味深いお話です。結局は「人間としてどう生きてきたか」にかかっているのでしょうね。以前にも少し書かせていただいたと思いますが、わたしはある時期、ピアノ教師の方々のグループと交流があったのですが、まあ高知でピアノ教師をしているというだけで、もちろん「音楽家としてすごい人」ではないけれど、それでも「芸術の世界」、そして「音楽」でお金を稼いでいる人たちだから、普通よりはかなりハイブロウな会話ができるに違いない、くらいには期待していたのですが、ぜんぜんでした。あ、あくまで「高知の」「わたしがかつて交流していたピアノ教師の方々」限定の話で(笑)、例えば同じ高知でも現在母がお世話になっている先生は、若いけれどハイブロウです。
それと、書いていて思い出したのですが、わたしこれも以前にですが、いろんな美術関係のギャラリーに足繁く通っていた時期がありまして、そこでももちろんハイブロウな会話を期待していたのですが、ほとんどなかったですね、おもしろい会話。でも考えたら、美術館の学芸員さんなども、いろんな意味で「おもしろい会話」ができる人は稀ですものね。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2017-12-08 23:18)
久し振りに名前を聞いたと思ったらまさかの訃報。驚きです…
by ナベちはる (2017-12-09 00:36)
日本のマスコミって本当に嫌だね。
地方局の1単位株主ですが。
もっとほかにやることあるだろうに。
by nikki (2017-12-09 00:46)
以前みたく世間に登場去れていなかったので
どうされたのかと思いましたがショックです。
野村沙知代さんのお悔やみ申し上げます。
by たじまーる (2017-12-09 07:18)
現アベ自公政権のモリ・カケ疑惑から目を反らさんと
するマスメデイア・テレビ放映、、、この忖度ぶり、
もう飽き飽きですね。
野村沙知代さんのご冥福をお祈りいたします。
合掌、、、。
by えんや (2017-12-09 08:57)
朝のニュースで驚きました
突然死だとか?突然の事なので野村克也さんの悲しみが 伝わってきます
お悔やみを申し上げたいと思います
野村克也さん 気を落とさずに 頑張って欲しいと思います
by チャー (2017-12-09 09:50)
ワイドショー、人の噂話は苦手です。
真相はわかりませんよね。
by kiki (2017-12-09 13:00)
ヤフーニュースで知りましたが、また昭和が遠のいて行ったようでちょっと寂しいです。
ミッチー・サッチー騒動は何となく覚えていますが、騒ぎすぎで、当時は辟易してた記憶があります。
今も昔もマスコミは変わりませんね・・・。
by kou (2017-12-09 15:11)
こんにちは!
TV、週刊誌でお騒がせの多い方でしたね。
ご冥福をお祈りしたいと思います。
by Take-Zee (2017-12-09 16:41)
日本のマスコミのレベルの低さには呆れるばかりです。
何故皆が同じ方向・論調なんでしょうね、自分で調査して
よく考えて筆をとって(マイクを持って)欲しいものです。
by johncomeback (2017-12-09 16:43)
懐かしいですね。
ミッチーサッチー騒動は。
by ヨッシーパパ (2017-12-09 18:40)
この件に関して、私が、もっとも印象に残ったのは古田敦也元捕手のコメントです。古田曰く「サッチーがご馳走してくれたり、優しく励ましてくれた」とのことでしたが、バッシング当時のワイドショーの話だと、息子のライバルなので、「古田は、●ねばいい」みたいに言っていたということでしたので…
by えくりぷす (2017-12-10 16:18)
野村さんが「いい奥さんでしたよ」と言っているのを見て、ジーンとしました。
本当にそうだったんだと思います。
夫婦の間柄って、他人には分からないものがありますよね。
良いコンビ(夫婦)だったのだと思います。
by Rinko (2017-12-11 08:11)
私はマスコミの商売ネタとしか思っていませんでしたが
世の中・平和な時代だったんでしょうね~(笑)
まずはともあれご冥福を祈りたいと思います。
by makkun (2017-12-11 14:41)