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木下忠司と東海林修、昭和のドラマ、バラエティ支えた作曲家訃報 [懐かし映画・ドラマ]

木下忠司と東海林修、昭和のドラマ、バラエティ支えた作曲家訃報

木下忠司と東海林修。今日は昭和の“お茶の間”の時間で馴染みの深い作曲家の訃報が重なりました。木下忠司は『木下恵介アワー』の音楽を担当し、東海林修は『シャボン玉ホリデー』など渡辺プロダクション関連の番組や歌手の作曲・編曲を手がけていました。



1964年10月27日~1974年9月25日まで、TBSでは『木下恵介アワー』という週1回30分のドラマ枠がありました。

全編木下恵介の脚本・監督と、木下忠司の音楽による“キノシタブラザーズ”でドラマを作っています。

木下恵介と木下忠司は実の兄弟で、芸能界のナントカ姉妹とか、プロレスラーのギミックにしばしば見られるビジネス兄弟ではありません。

木下恵介監督といえば、松竹蒲田撮影所出身で、『二十四の瞳』や『カルメン故郷に帰る』などを撮っています。

そして、ナレーターは矢島正明。昭和のサスペンスドラマは、この方のナレーション抜きには語れません。

木下恵介アワーでヒットしたのは、進藤英太郎の『おやじ大鼓』(1968年1月16日~1969年10月14日)。

私がもっとも印象に残っているのは、シリーズ最終作の『わが子は他人』という、子ども取り違えを扱った話です。

わが子は他人
http://hifumi.ocnk.net/product/4757 より

若い真面目な働き者の夫婦と、年をとってやっと子どもに恵まれた夫婦という、いずれも感情移入したくなってしまう設定で、若い夫婦が松山省二と音無美紀子、中年夫婦が杉浦直樹と林美智子でした。

取り違えられた子どもは、春田和秀と吉田友紀。

映画ファンなら説明不要ですが、春田和秀は、加藤剛・丹波哲郎版の『砂の器』(1974年、松竹)に出演した名子役で、吉田友紀は初代“あばれはっちゃく”です。

是枝裕和監督が、2013年に『そして父になる』という作品を発表しましたが、原作は1970年代に起きた子ども取り違えの話であり、そのモチーフはもう1974年の段階で、木下恵介監督がテレビドラマ化していたのです。

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『ウナ・セラ・ディ東京』をヒット曲に編曲


東海林修は、『シャボン玉ホリデー』の音楽担当というイメージが強くあります。

マスコミで紹介されているように、中尾ミエ、ザ・ピーナッツ、梓みちよ、田辺靖雄、鹿内タカシ、内田裕也などの曲も手がけています。

マスコミ報道に注釈をつけておくと、東海林修の手がけた曲として、ザ・ピーナッツの『ウナ・セラ・ディ東京』を挙げているのですが、『ウナ・セラ・ディ東京』は、和田弘とマヒナスターズ、坂本スミ子、西田佐知子らとの競作で、一番売れたのは和田弘とマヒナスターズといわれています。

しかし、この歌は、もとは1963年の歌なのに、1969年の『第20回紅白歌合戦』でもザ・ピーナッツに歌われているので、やはり“ザ・ピーナッツの歌”としてもポピュラリティを得ているのでかもしれません。

クレージーの黄金作戦
『クレージーの黄金作戦』(1967年)より

上の画像は、『クレージーの黄金作戦』(1967年)という映画のワンシーンです。

植木等、ハナ肇、谷啓の3人が、ひと山当てようとラスベガスにやってきて、開催していたホテル・リビエラ(2015年まで実在していたラスベガスのホテル)のショーを見るという設定で、「出演者の役」で、ザ・ピーナッツ、ジャッキー吉川とブルーコメッツ、ジャニーズの3組が歌って踊っています。

何でラスベガスのショーに、ナベプロのタレントだけが出演しているのか、というツッコミはなしで(笑)

ときは移ろうものですが、昭和がまたひとつ、もといふたつ消えてしまいました。

生前のご遺徳をお偲び申し上げます。

シャボン玉ホリデー―スターダストを、もう一度
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ウナ・セラ・ディ東京(ピーナッツのザ・ヒット・パレード第5集)(紙ジャケット仕様) - ザ・ピーナッツ
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ナベちはる

時間が経つにつれ、どんどんと昭和の灯火が消えていきますね…寂しく感じます。
by ナベちはる (2018-05-08 00:25) 

犬眉母

「おやじ太鼓」はCSで初視聴でした。
by 犬眉母 (2018-05-08 00:26) 

nikki

昭和の人だんだんなくなっていきますね。仕方のないことですが。
by nikki (2018-05-08 01:04) 

末尾ルコ(アルベール)

木下忠司と東海林修、昭和のドラマ、バラエティ支えた作曲家訃報・・・『木下恵介アワー』は、あまり観た記憶はないですが、タイトルは知っていました。なにせ木下恵介ですからね。そのクオリティの高さは想像がつきます。
『カルメン故郷に帰る』は凄い映画ですね。あの弾けたストーリー展開、ロケや映像造形の素晴らしさ、さらに高峰秀子のパンクな演技っぷり。歴史的大女優の高峰秀子があの時代にあの演技をやっているのでは、現在の女優なんて逆立ちしても敵わない・・・まさにそれでした。
30分のドラマ枠というのも魅力的ですね。かつてわたしが吉高由里子の応援を中心にメインブログ記事を書いていた時、『トンスラ』という30分枠で深夜帯のドラマがありまして、吉高由里子と温水洋一中心の作品でしたが、テレビドラマ史上に特筆されるべきおもしろく過激な内容でした(この意見に同意する人はあまりいないかもしれませんが 笑)。
『ウナ・セラ・ディ東京』は昨年『うたコン』で山田姉妹が歌いましたが、その時も確か「ザ・ピーナッツの歌」として紹介されていたと思います。ザ・ピーナッツはラスベガスのショウへ出てもさほど違和感のないクオリティだったのではないでしょうか。

「お嬢様聖水」はわたしが購入したのではなく、弟がネタ的に買ってきていたのを、わたしが(ネタになる!)とばかりドリンキングしたという顛末でございます(笑)。お味の方はよくあるエナジードリンクとだいたい同じ感じ。価格は高めで量は少ないので、「二度目」はないと思います。
弟が買ってくるまでわたしは同商品を知りませんでしたし、店などで見かけた記憶もありませんでした。バカなネーミングをした甲斐あってか、ネットの一部では盛り上がっているようですね。オフィシャルサイト(笑)を見ると、「お嬢様聖水サワー」とか「お嬢様聖水ロゴキャップ」とか、調子に乗って(笑)かどうかは知りませんがニューアイテムも作っているようです。

>コーヒー飲んでチョコレートをかじるのと同じですね。

へえ~、それはわたしがいつもやっている行いです(笑)。だからわたしはいつも・・・いえいえいえ(笑)、これも一種の妄想ということで(笑)。もっとも、高カカオのチョコレートはなかなかお高いので、毎日食べるというわけにいかないのが痛いです。

>野菜はむしろ種類が多いほど、じゃあひとつひとつはどれぐらい入ってるんだ

そうなんですよね。「お嬢様聖水」って、本当に「何もかもネタになればいい」というような開き直りが感じられます。奥ゆかしさがまったくないエナジードリンクですよね(笑)。それだけの量の野菜のエキスか何か知らないけれど、(入れたから、何なの?)と思われて当然の暴走ぶりですが(笑)、おそらく(どうせもともとマイナーな会社なのだから、無茶をやらなきゃ注目されないだろう)的にゲリラな展開のような気がしますね。

>「栄養機能食品としての材料ではあるけれど、高すぎる」というのが、「抗がん」健康食品なんです。

わたしはサプリメントとしては、ビタミン系のものは常備しておりますが、「健康食品」的なものは使ったことがないですね。まあエナジードリンクくらいはたまに飲みますが。
ただ、先ほどのコーヒーとチョコレートもそうですし、トマトや緑黄色野菜などに含まれる、身体に好影響を与えること間違いなしの栄養素には、「大きな」ではなく、「小さな」期待はしております。

大谷翔平とか村田諒太とかは嫌いではないのですが、極端に大袈裟な報道によって、「まったく別のもの」を見せられている感があります。オリンピックがらみで言えば、どんなマイナーな競技でも、「メダルさえ狙えれば、大報道」というのは、成熟した国のやることではないと思うんですね。
ところで日曜にRIZINという格闘技イベントをフジテレビでやってたんですが、とにかくお粗末な内容で、その後に新日の試合を観たら、ずっとおもしろく感じました(笑)。今のRIZINに高いチケット代を払って観に行く人たちが少なからずいるのも信じ難いことです。RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2018-05-08 01:34) 

旅爺さん

有名人が次々と消えていくのは寂しいですね。
ピーナツが全盛の頃はあの素晴らしいハーモニーに聞き惚れてました。クレイジーキャッツの面々も消えていきましたね。
by 旅爺さん (2018-05-08 05:39) 

johncomeback

「シャボン玉ホリデー」観てました。
植木等の「お呼びでない?こりゃまた失礼致しました!」
も面白かったけど、「おとっつぁん、おかゆが出来たわよ」
のコントが大好きでした。
by johncomeback (2018-05-08 05:49) 

ヤマカゼ

ずいぶん懐かしいのを出してきましたね。忘れてました。
by ヤマカゼ (2018-05-08 06:20) 

チャー

ザ・ピーナツの、ハーモニーは 魅惑的です♪
by チャー (2018-05-08 06:55) 

charingo

私も昭和世代ですが、この頃は小学校にあがるかあがった頃です。
確かな記憶は無いですが、うろ覚えで見ていた記憶も。
どちらにしても、昭和の香りは懐かしいです。
by charingo (2018-05-08 07:28) 

Rinko

GWにジャズシンガーをしている友人とカラオケでザ・ピーナッツの「恋のバカンス」をデュエットしました^^ うまい人と歌うと気持ちがいいですね~^m^
by Rinko (2018-05-08 07:53) 

拳客の奥様

「おやじ太皷」「3人家族」再放送で、観てましたね(^。^)
ピーナッツの歌しかり懐かしいかぎりです。
栗原小巻と沢田雅美、姉妹役でした☆子供心に解せず?たまにありますよね?な配役。
by 拳客の奥様 (2018-05-08 08:10) 

タカタカ

すべて懐かしいく拝見させて頂いております
進藤英太郎さんの名前が又懐かしい悪者役では
右に出る人はないほどの名優でしたね、
普段はとても優しい人なんですよ、
昔映映画の東映に写真の仕事で行っていた事があるので・・

by タカタカ (2018-05-08 09:40) 

JUNKO

懐かしいお話に昔を思い出しました。すべて見ていたものです。
by JUNKO (2018-05-08 10:33) 

kiki

シャボン玉ホリデーは父がいない時にを観てました(笑)

by kiki (2018-05-08 10:35) 

pn

平成も終わりを告げようとしている中、昭和はどんどん消えて行くんでしょうねぇ。
はっちゃく、芸歴長いっねー。今何やってるんだろう?引退したっけ?
by pn (2018-05-08 12:15) 

馬爺

シャボン玉ホリデーは毎週見ておりました懐かしいですね、もうお亡くなりになった方が多いですが今でもはっきり記憶に残っていますね、好きだったザ・ピーナツも今ではね~~
by 馬爺 (2018-05-08 14:20) 

makkun

今日のいっぷくさんの記事は
全部に「うん! うん」の二つ返事です・・
当時は夕方の6時頃から8時までは
テレビを観ている時間だったように思います。

私の叔父さんが脳梗塞ですか~
素人目に考えると「高血圧」が遺伝と言えば
遺伝のように思いますが・・・・・
我が家は両親と弟と私は同病相哀れんでます。
by makkun (2018-05-08 16:14) 

ヨッシーパパ

『木下恵介アワー』は、幼少期ですので、おぼろげな記憶です。
by ヨッシーパパ (2018-05-08 19:41) 

poko

シャボン玉ホリデーは見てたような気がするんですが
もうすっかり忘れちゃってます。
by poko (2018-05-08 22:23) 

hiro-kan

シャボン玉ホリデー見てましたよ~
白黒テレビで

ザ、ピーナッツ懐かしいな
お二人とも若くして夜空のスターになられましたよね

人生は儚いものなんですね

寂しいな~(´。・ω・。`)シクシク
by hiro-kan (2018-05-08 23:20) 

NO14Ruggerman

「おやじ太鼓」とても懐かしいです。
リアルタイムでに再放送でもよく観ました。
あおい輝彦がさわやかに唄う主題歌と進藤英太郎の
雷おやじぶりが印象深いですね。
by NO14Ruggerman (2018-05-09 00:20) 

クッキー

シャボン玉ホリデーが始まると、TVの前で皆が集まり
ザ・ピーナツさん達の歌と植木さんが出てくるのが
楽しみでした。
by クッキー (2018-05-09 15:38) 

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