『知的障がい発達障がいは改善できる』(鈴木昭平著、KKロングセラーズ)を読みました。著者はエジソン・アインシュタインスクール協会という団体を立ち上げ、障害者療育を行っているそうです。毀誉褒貶ありますが、「親御さんは諦めてはいけない」という主張は共鳴できます。
今日は、昨日書いたように、池上本門寺の「御会式」。
2日目は「万灯練り行列」が、日付マタギで行われています。
各地から集まった日蓮宗系お寺の信徒団体ごとに、団扇太鼓を叩いて纏をふりながら、万灯台を引いて池上の徳持会館から、東急線池上駅前商店街を通って、池上本門寺までの2キロを約3000人が練り歩きます。
今頃(23時現在)はまだ、後ろの団体が練り歩いているさなかだと思います。
私は信徒でもないくせに、2013年、2014年とその一団を見学しながら、本門寺大堂までノコノコついていって記事にしました。人混みが苦手なので結構疲れましたね。
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池上本門寺お会式、万灯練り行列を見物
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池上本門寺の万灯練り行列、連休中日でお子さんも完全燃焼!
ということで、今年は商店街で見物してパチリ、で失礼致します。
スマホやデジカメで撮っている人が随分いたので、今晩のネットは、「池上本門寺 万灯練り行列」がトレンドキーワードになるでしょうね。
ネットでは批判されている「高い会費とサプリメント」
さて、今日は、『知的障がい発達障がいは改善できる』(鈴木昭平著、KKロングセラーズ)を読みました。
タイトル通り、ダウン症、自閉などの知的障害を伴った発達障害、ADHDやアスペルガーなどの情緒的な障がいなどを改善するために、エジソン・アインシュタインスクール協会という団体を立ち上げた著者が、具体的にどうすれば改善できるかを述べています。
しかし、ネットで、「エジソン・アインシュタインスクール協会 口コミ」ないしは、「エジソン・アインシュタインスクール協会 評判」で検索すると、あまりいいことは書かれていません。
高い会費と、サプリメントを勧められるというのです。
本書を読むと、たしかに、脳の障害は血流の悪さが原因だったとして、EPAや玄米がいいと書かれています。
そして、専門誌に掲載された論文ではなく、「体験談」が根拠になっているところも、かつて薬事法違反で逮捕までされた、抗がん健康食品のバイブル本のやり方を思い出させてくれます。
一読した限りでは、たぶん私も、その協会の入会や、サプリメントの購入はしないと思います。
では、たんなるアヤしい本扱いということで片付けていいのか。
個人的には、本書を全否定できない面もあります。
本書の前提となる主張は、医師が「
障害児が健常児並みに改善することはありえない」と決めつけているから、そんなものを聞いていたら、改善できる子どももできなくなる、親が諦めてはいけないんだ、といいます。
この「エビデンスを無視した主張」、少なくとも私の経験では大いに同意できます。
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親がゴールを決めつけてはならない
5年前、私の長男は、火災による一酸化炭素中毒から大脳基底核を損傷。人工呼吸器の手放せない状態となりました。
ICUで一命をとりとめましたが、転院した大学病院の担当医には、「人工呼吸器が外れるところ
までは頑張りましょう」と言われました。
要するに、そこから先は、
今の医学では無理だから望まないでください、と宣告されたわけです。
別の医師には、「
本当は入院ではなく、家に帰ってご両親と過ごした方がいい」と、治療無意味論まで言われてしまいました。見捨てられたわけですね。
ところが長男は、3ヶ月目に遷延性意識障害(植物人間)の診断が出た直後から、案に相違して、見たい目的に沿って自力で視線を動かす「追視」や、唾液を飲み込む「嚥下」などが徐々にできるようになり、半年後にはフラフラながらも自力歩行が可能になったため、申請していた身障者手帳もギリギリで却下されました。
9ヶ月後には駅から坂の多い徒歩20分を歩ききり、その翌月には外食。さらにその3ヶ月後には、夏休み中でしたが1年4ヶ月ぶりに「登校」と少しずつ回復していきました。
かかわった医師の誰ひとりとして、そこまで回復するとは思っていなかったのです。
私は、長男はもともと健常者なのだから、命が助かったら次は原状回復を目指すのは当たり前だろう、と思っていたので、医師に何を言われても、とくに落ち込むこともなく(むしろ楽天的に)、ひたすら回復実績のある医師をたずね、治療法の情報を探し回り、長男に実践していきました。
もし、私が担当医師の言うことを額面通り受け止めて回復を諦めていたら、高望みせず、長男をベッドに寝たきりか、車椅子に縛り付けるかの生活をさせていたでしょう。
本書の「医師否定」は、読んだ人に私のような
前向きな気持ちを持たせてくれると思います。
諦めないことが大事
玄米やEPAで、知的障害など発達障害が治るというのは、私は懐疑的です。
ただ、回復のためにどんなことでも実践するという気持ちが大事なので、そこまで徹底する心がけと行動が別のことで結実して、結果的に回復につながることはあり得ると思います。
ですから、入会はしなくてもいいので、とりあえず本の中身を個人的に実践してみてはいかがでしょうか。
たとえば、本書には、風呂に入っている時は血流がよくなるので、暗記物の勉強をするのにいいと書いてありますが、我が家の風呂は、漢字や計算や都道府県の書かれたシートが四方にはってあります。
褒めることが大事だとも書かれているので、これから私も実践してみようと思います。
何より、諦めないことが大事というのは、障害者療育に限らず、私たちの人生にもそのままあてはまるのではないでしょうか。
前例は前例。それを翻す結果を出して自分が前例になればいいと考えれば、どんなに困難なことでも、進むべき道に限界はないはずです。
諦めないことが大事、ほんとそうですね。
by yamatonosuke (2016-10-13 00:34)
諦めたらそこで終わりなので、諦めてはいけないですね。(何事にも言えることなのですが)
by ナベちはる (2016-10-13 00:42)
> この「エビデンスを無視した主張」、少なくとも私 の経験では大いに同意できます。
まったくおっしゃる通りで、わたし自身の、そしてわたしの身内の心身に起こった事実からも確信しています。わたしの持論、そして活動の基本でもあるのですが、科学や医学にリスペクトは置くとしても、人間の心身にはまだまだ計り知れない可能性がある。そしてそう考える方が人生楽しいですものね。 「褒める」!これ、本当に大切です。「褒め方」もいろいろですが、ぜひ毎日何度となく褒めて差し上げてください! RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2016-10-13 00:54)
医学がわかってることって、ほんの一部なんですね。
生命に対する畏敬の念を忘れてはなりません。
by 犬眉母 (2016-10-13 01:10)
ドクハラもありますから、患者が信念持ち続けるのも大変です。
by うつ夫 (2016-10-13 01:54)
諦めないこととバックアップで回復しますよね。
by 旅爺さん (2016-10-13 06:12)
あきらめないのは大事ですよね。引き際考える前に今、一歩でも良いから進む事を心がけてますが、結構挫折してます(^_^;)
by pn (2016-10-13 07:52)
可能性を信じて諦めない!大切だな~と記事を読みながらつくづく感じています。
時に「想い」は奇跡をも起こしますよね。
by Rinko (2016-10-13 07:55)
なるほどお風呂のなかにいろんなシートがありますね!
確かにお風呂は毎日必ず入るのであれば必ず目に入るもの。
のぼせない程度に活用させていただきたいと思います。
by 追いかけっ子 (2016-10-13 08:23)
人間には未知の力が秘められていると思いますので、おっしゃるように、本当に諦めないことが大事だと思います。
さて、個人的に思っていることですが、知的障がいや発達障がいには、ウェンガー博士の考えるように、大脳だけではなく、延髄→橋脳→中脳→大脳という順番で鍛えるというアプローチはどうなんだろうと思います。
by えくりぷす (2016-10-13 10:13)
諦めない精神力って、本当に奇跡を呼びますよね。身近にも、ギランバレー症候群で気管切開、自発呼吸もできなかった方が御家族の献身的な看護とリハビリ(御家族の独学による)で車椅子で自由に出歩けるまでに回復された方が居られます。
担当医師は、もちろん一生寝たきりになるとリハビリも否定されてたそうです。
どんな方法にせよ、周囲の諦めない気持ちって大事ですよね。
by natsu (2016-10-13 10:54)
知的障害者の方の障害が改善される
可能性は確かに十分ありますよね。
私も成長が遅い方でしたので苦労を両親にかけたのだと思います
by tachi (2016-10-13 10:54)
どんな障害でも障害者をお持ちの両親・ご家族は
本当にご苦労なさっておられると思います。
日々の生活の中でほんの少しづつでも
障害が回復に向かわれると嬉しいものです。
本当に諦めたらそこで終わりですので
諦めは厳禁ですね~
by makkun (2016-10-13 15:16)
息子くんは予想もつか無いほどの力を秘めていたのですね〜
彼を信じていた、お父さんは強かったです。
by kiki (2016-10-13 17:56)
只今 うちの1才になった孫
まだお座りもできず
他も成長が遅くてリハビリが始まります
その後も目とか耳とか クリアしなければならない事が沢山あります。
でも諦めないで頑張ります。
by さゆりんご (2016-10-13 21:54)
いつも拝読させて戴いて居ます。
確か知的障害も、発達障害も改善出来る場合もあると思います。そしてご両親がそれを諦めてしまってはいけないと思います。何時でも改善を脳裏から消し去ってはいけません。然し、親にも寿命がある限り、万一独力で生活出来る迄に回復出来ない場合の事も考え、親亡き後、障害を持つ子が生きて行く手だてを考え、自分が活発に動けるうちに作っておく必要もあると思っています。
by つむじかぜ (2016-10-14 16:55)
脳細胞は、いったん破壊されると再生はしない不可逆性であるといわれています。
しかし、脳細胞自体は、成人してからでも増加することがわかっておりますし、ましてや子供においてをや。
実際に、事故等によって後天的に脳に障害が発生しても、あきらめることなく海馬を刺激するなどして劇的に回復した事例も多く報告されています。
この記事を拝見し、決してあきらめることなく前を向いてことに当たることの大切さを改めて感じました。
「進むべき道に限界はない」正にその通りですね。
by 伊閣蝶 (2016-10-17 12:09)