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意識不明の大事故受傷に備えて、準備できることは? [遷延性意識障害]

意識不明の大事故。新聞では事故の際に「意識不明の重体」なんて報じられますよね。他人ごとではありません。受傷の可能性はいつ誰にでもあります。Facebookでは、沖縄の具志堅一郎さんという方が、息子さんの将之介さんの突然の大事故を写真とともに公表して話題になっています。

f具志堅一郎
Facebookより

具志堅一郎さんによると、「多くの人に知ってほしいからシェアもしていただけると、嬉しい」とのことなので、Facebookで友達増やしに不熱心な私は、このブログで話題にさせていただきます。

Facebookをされている方は、検索してご覧ください。

この方の息子さん、将之介さんが昨年末、A&Wという沖縄のファーストフード敷地内にある遊具の滑り台からバランスを崩し、高さ3.75メートルから転落したそうです。

「打ち所が悪くて、事故直後からほぼ意識がなくな」り、救急車で搬送。脳挫傷に。

現在は、「穏やかに呼吸」「目は半開きで、時々、瞬き」「筋肉の硬直があって、両手、両足を突っ張」る状態だそうです。尖足や関節の硬直ですね。

Facebookによると、A&W側の対応を疑問視しています。

「会いに来てくれたのは、事故から3週間も経ってから」

「お互いが被害者だ」と言っているとのことです。

A&Wは施設賠償保険に加入はしているものの、「今回の事故は、子供が通常の滑り台の遊び方をしていたら起きなかった事故で、滑り台にも欠陥がなかったから、保険は適応できない」との回答だったそうです。

Facebookに公開したのは、「頑張ってる様子や状況を、一人でも多くの方に知ってほしい」のと、「今回の事故が100%、うちの子が悪かったのかを問いたい」からといいます。

多くの方がコメントや友達申請をしています。

私も、別の方のシェアで知りました。

やはり気になります。自分のことを思い出して……。

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急性期の3ヶ月で回復する可能性はある


スプーンでアイスを食べる長男

私の長男の場合は、一酸化酸素中毒による低酸素脳症。

現在の将之介さんと同じ時期(受傷1ヵ月弱の時点)で、私の長男などは尖足や関節の硬直はもちろん、昏睡が続き、人工呼吸器でかろうじて息をしていました。

それに比べたら、将之介さんの症状はずっと希望が持てます。

一般論として、低酸素脳症よりも、脳挫傷のほうが回復する可能性は高いと言われています。

たとえば、同じ遷延性意識障害でも、頭に電極を入れて電流を流して覚醒させる「脊髄後索電気刺激(DCS)」という治療法は、脳挫傷の人しか保険適用されません。

一酸化炭素中毒や心筋梗塞、脳卒中による低酸素脳症の人の、破壊された脳は回復しない、やっても無駄、というのが今の医療行政の判断です。

私は、当時は諦めきれずに、自由診療でその治療をしてくれる大学病院(愛知県豊明市)を求め、そのためには(手術等で)しばらく一家でそこに滞在しなければならないと腹を決めていました。

結局、長男は覚醒したので、それはしなかったですけどね。

やってたら、500万円ぐらいかかる治療でした。

長男には、尖足や手首・肘の硬直、脳性麻痺の後遺症のような不随意運動もありましたが、今はその後遺症は全て残っていません。

ですから、将之介さんも今後回復する可能性はあると思います。

少なくとも3ヶ月の急性期を、前向きに見守りましょう。

結局は自己責任か


Facebookで問題にしている「責任」ですが、結論から述べると、その解釈(つまりどちらに責任があるか)は、Facebookを読んだだけの第三者にはわかりません。

話し合いで納得・解決しなければ、専門家を立てて裁判になるのでしょう。

確かに今は、○○賠償保険は色々出ています。

個人賠償責任保険、施設所有管理者賠償責任保険、請負業者賠償責任保険、火災保険の借家人賠責特約、各士業の賠償責任保険(医師賠償責任保険、公認会計士賠償責任保険、弁護士賠償責任保険など)等々。

ただ、それを使った支払いは、保険会社が認めてくれることと、そもそも相手がその保険に加入していなければどうにもなりません。

もちろん、賠償責任保険に加入しているかどうかにかかわらず、賠償責任があれば賠償はしなければなりません。

が、裁判で決まった賠償責任というのは一般債権ですから、かりに判決として法的なお墨付きをもらったものでも、相手が「無い袖は振れない」と居直ったらそれっきりなのです。

2ちゃんねるの創業者が、山ほど賠償責任の判決を食らっても、払わずにいますよね。

それに、一般債権には時効(10年)もあります。

私たちはどう対応すればいいか?


大きな災いの経験者として言わせていただければ、今回のケースに限らず、人生には、いつ、どこでどんな災いがあるかわかりません。

ただ、すくなくともいえることは、

宗教だの、自己啓発セミナーだの、ポジティブシンギングだのは、な~んの予防にも解決にもなりません。

↑これは断言できます。

人生は必然と偶然です。

自分で努力して用意したり仕組んだりしたつもりでも、ときに「偶然」はそれをあざ笑うかのように全部ぶッ壊す不幸を問答無用でもたらすのです。

どうすれば、悪い「偶然」から逃れられるかという解答なんかありません。

その意味では、賠償責任で賠償してもらえるのも、良い「偶然」にすぎないと思います。

自分でできる「必然」の用心は、自ら傷害保険に加入することでしょう。

私は、家族傷害保険に加入しています。

ステマ記事のつもりはないので、保険会社名は書きませんけどね。

私が加入している家族傷害保険は、家族が増えても、年齢がかわっても(歳をとっても)決められた料率の保険料なのと、個別の傷害保険は90日保障なのに比べて、通院入院合わせて180日分保障、日数にして受傷後1000日までになっています。

90日なんて、私の妻子のようなトンデモない大事故に合うと、あっという間に経過してしまいます。

患者

私の妻と長男の、保険金請求が行われたのは事故から3年たった昨年でした。

ですから、1000日保障というのも決して大きすぎる数字ではないことを私は実感しました。

結論


不慮の大事故が心配な方。

危なそうだな、という所ではお子さんを遊ばせないことはもちろんですが、誰だって事故に合わせたくて遊ばせているわけではありませんし、これはもう、運不運があるとしか言いようがありません。

何しろ、交通事故にあう確率だけで生涯で53%(国交省・社会資本整備審議会)もあるのです。

それ以外の不慮の事故や、命を脅かす急病の確率を加えたら、いつか不測の事態には遭遇すると考えたほうが「より正しい」のです。

起こらないような対応ができるものはもちろろん行うべきですが、もしそうなったらという前提で考えることも必要だと思います。

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