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星由里子、東宝娯楽映画の美しきツンデレヒロイン [芸能]

星由里子、東宝娯楽映画の美しきツンデレヒロイン

星由里子が心房細動と肺がんのため京都市内の病院で死去。東宝映画でデビューし、『大学の若大将』など若大将シリーズを11作、『世界界大戦争』『クレージーだよ奇想天外』など数々の東宝娯楽映画、さらにテレビドラマでも美しいヒロインを演じました。74歳でした。(画像は上段左から『クレージーだよ奇想天外』『銀座の若大将』中段が『ハワイの若大将』下段左から『ゴーゴー若大将』『日本一の若大将』より)



昨日の西城秀樹に続いて、続けざまに訃報記事です。

今日は星由里子に関する記事のアクセスが増えているなあと思ったら……

『銀座の若大将』星由里子の澄ちゃん、今回も嫉妬で若大将困惑
『日本一の若大将』悪気を知らず友だち思いの明るく楽しい青春
『ハワイの若大将』加山雄三、田中邦衛、星由里子、清水由記
『ゴー!ゴー!若大将』星由里子はSS従業員、祇園芸者浜木綿子
『クレージーだよ奇想天外』はファンタスティックな風刺喜劇の決定版!

なんと……




スミちゃん逝く……でした。

スミちゃんというのは、もちろん『若大将』シリーズのヒロインの名前です。

このブログでも何度かご紹介しましたが、何度ご紹介しても、し足りない楽しい映画です。

全17作中、星由里子がヒロインを務めた11作は、主人公の若大将(加山雄三)が運動部に所属する大学生。

運動の種目は毎回異なります。

そして、毎回様々な経緯で知り合う、時には大学の同級生であったり、ときにはOLであったりするヒロインスミちゃん(澄子)が星由里子です。




ストーリーは、まさにこのツイートの通りです。

毎回、ヤキモチ焼きで早とちりのスミちゃんのツンデレが若大将を振り回し、時にはピンチに追い込むのですが、スミちゃんは映画の終盤になると自分の独り相撲であることに気づき、若大将と和解。

そのやり方がまた直截すぎます。

いつも若大将はスポーツ大会の最中。

そこにズカズカやってきて、「好きよ、好き好き」と叫んで若大将は優勝してしまいます。

走る若大将
『日本一の若大将』ではレース中にコクる

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大人の役への転換期に木下恵介作品に出演


他の東宝娯楽映画としては、特撮モノが紹介されていますが、私はあまり詳しくありません。

私が最初に星由里子という女優を知ったのは、木下恵介脚本、木下忠司音楽の『父子草』(1967年、東京映画/東宝)です。

子供の頃でしたが、最初に「きれいな女優だなあ」と思った人でした。

父子草』のストーリーは、ガード下のおでん屋の屋台が舞台です。

父子草.jpg
『父子草』より

そこで文句を言いながら、飲んだくれている土工が渥美清。

屋台のおかみさんが淡路恵子。

毎晩、ご飯だけ入った弁当箱持参で、おでんの具を2品頼んでご飯をかきこむ浪人生が石立鉄男です。

星由里子は、石立鉄男の恋人役で出演しています。

土工は、アカの他人の浪人生を、自分の息子と重ね合わせて援助します。

土工が、なぜアカの他人の浪人生をサポートしたかがこの映画の見所。

兵隊に行っていた土工は戦死したと思われ、土工の妻は土工の弟と結婚。

英霊扱いされた土工は身を引いたものの、残してきた息子だけは心残りで、息子を浪人生にみたてているのです。

もう今は、戦争が終わって半世紀以上たっているのでわかりにくいエピソードかもしれませんが、昭和40年代ぐらいまでは、戦争にまつわる悲劇が映画やドラマにしばしば使われました。

浪人生は最後に大学に合格します。

星由里子にとって、『若大将』シリーズを降りて大人の役に脱皮しようとしつつある頃でしたが、良質の作品に出演できてよかったとおもいました。

星由里子さんの生前のご遺徳をお偲び申し上げます。

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ナベちはる

昨日の件も驚きでしたが、今日もまた驚きですね…
by ナベちはる (2018-05-19 00:16) 

nikki

21日月曜日の徹子の部屋は追悼企画が放送されます。
by nikki (2018-05-19 00:36) 

末尾ルコ(アルベール)

星由里子、東宝娯楽映画の美しきツンデレヒロイン・・・星由里子は最近『モスラ対ゴジラ』でその若き日の魅力を初めて知り、これからいろいろ観たいと思っていただけに、今回の死去はショックでした。しかも西城秀樹の影になってしまい、大きく扱われてもいませんね。まあ西城秀樹の亡くなり方はいかにもショックでしたから、理解はできますが。
それにしても星由里子、今年も映画の撮影をしていたのですね。わたしはこういう生き方の方を尊敬します。しかし本当に綺麗な方ですね。身長も160cm以上。どうしても今の女優たちと比較してしまいますが、これだけ綺麗な女優さんも現在はなかなか見当たりません。お写真によっては、全盛期のハリウッド女優を思わせる美しさです。
『父子草』は未見ですが、おもしろそうです。渥美清が出演しているのも素晴らしい。石立鉄夫はまだパーマ頭じゃない頃でしょうか。この作品も、そして『若大将』シリーズもぜひ鑑賞したいです。

「あにいもうと」のように繰り返し映像化される小説は映像の監督や脚本家にそれだけの魅力を感じさせ続けているわけで、ぜひ原作を読んでみたいと思っています。昨夜も書かせていただきましたが、恋愛にしても、家族の心情にしても、細かな機微が描かれている作品はいいものですね。昨今は漫画原作の映像化が多いですが、どうも大雑把なものが目立ちます。「壁ドン」なんかもそうですし、この春は『花より男子』の続編的ドラマというのを放送していて、杉咲花という有望な若手女優が出ていたので1話目を観てみたのですが、いきなり男が女子の顎を持って顔を近づけたりとか、もう馬鹿馬鹿しくてすぐに観るのを止めました。そのような行為や「壁ドン」などは少女漫画などでよく出てくるのでしょうが、わたしから見れば、「セクハラ・パワハラじゃないか」と思うのです。そういう乱暴な行為を行う男が「実は優しい、いい男だった」なんてパターンもティーン向けストーリーでは定番ですが、実際そんな男はまずおりません。乱暴な人間は多くの場合、生涯乱暴なままです。どうも今は絵空事のストーリーが多過ぎて辟易なのです。

わたしは橋田壽賀子の作品はほとんど観てないので何とも言えないところがあるのですが、普通の脚本家と比較するといかにも目立つタイプなのでそれに対する反発もあって、何か作品のレベルも低いに違いないという世間的な先入観はありそうな感じですね。『渡鬼』は観れば多分なにがしかの退屈させない内容なのでしょうが、わたしは初期に少し観たくらいで、さすがにその後は(えらくいつもやってるな)と感じるくらいでした(笑)。まあ橋田壽賀子を気に入らない人は、泉ピン子が鼻についているケースも多いのではと思います。

>「思わせぶりな挨拶」とはどんな感じですか。

これはですね~(笑)、特に変わったことをするわけではないのです。そして相手との距離感も重要で、少なくとも「嫌がられてない」という状況が必須となります(笑)。そしてもっと大事な点が、こういうのはいっぷく様やわたし(←自分で書いちゃいました 笑)のような素敵系男性がやるとOKなのですが、気持ち悪い系がやると余計に気持ち悪く思われるだけだということですね(笑)。気持ち悪い系の人たちは、まず「気持ち悪い」からないしていただかないと。こういう人たちに限って、「女っていうのはよお」とかわけのわからないこといいますよね(笑)。自分のことは棚に上げて、「評論」だけはいっぱしのことを言うものです。それは女性も同様で、ロクでもない人に限って、「男ってのは~」とか適当なこと言ってます。

で、「思わせぶりな挨拶」ですが、これはもうぜんぜん変わったことではないのです。(その人のことが気になっている)という気持ちを込めた声のトーンで「こんにちは」と、しっかり相手の目を見ながら、口元には軽く微笑を湛えて言います。日本人の男って、案外こういう感じで挨拶しないものなのです。まあそれまでの距離感がどうなのかにもよりますが、多くの場合、「ほのか」であっても気持ちが伝わります。その際の反応によって、「それから」の展開を模索(笑)するわけです。 RUKO

by 末尾ルコ(アルベール) (2018-05-19 02:12) 

kou

星由里子さんは昔の映画はあまり見たことがなく、釣りバカ日誌のイメージが強いです。
by kou (2018-05-19 06:00) 

ゆりあ

星由里子さん、綺麗な女優さんでしたよね。
昨日の西城秀樹さんもそうですが、昭和に活躍された方々が次々亡くなられるのは寂しいですね。
by ゆりあ (2018-05-19 06:00) 

pn

ゴジラ系に結構出てたような気がしますが他の人とごっちゃになってるな俺(^_^;)

by pn (2018-05-19 06:14) 

green_blue_sky

訃報が続き、残念。
by green_blue_sky (2018-05-19 06:38) 

johncomeback

星由里子さんも逝ってしまわれましたか。
これぞ女優って感じの綺麗な方でしたね。
ご冥福をお祈り申し上げます。
by johncomeback (2018-05-19 07:57) 

kiki

訃報が続きますね。
若大将シリーズは、知り合いが東宝の映画館関係者にいたお陰で、招待券をもらって観ていました。
中学生か高校生だったと思います。
懐かしいです。
by kiki (2018-05-19 08:18) 

エンジェル

星由里子、本当に美しい方でしたね。若大将シリーズもよく見ていました。残念です。
by エンジェル (2018-05-19 11:29) 

JUNKO

よく見ましたね。きれいな女優さんでした。まだお若いのにと残念です。
by JUNKO (2018-05-19 12:24) 

チャー

星由里子さんは最近まで テレビに出でおられましたね
ご冥福をお祈りします
by チャー (2018-05-19 13:12) 

makkun

若い頃に映画を観て「心に残ってる」俳優達が
次々に黄泉の国へ旅立ってしまってるのが
悲しいですね~。゚(゚´Д`゚)゚。
星由里子さんは本当に美しい女優でした(^^♪
by makkun (2018-05-19 14:16) 

たじまーる

立て続けに訃報で驚いてます。
星由里子さんのご冥福をお祈り申し上げます。
by たじまーる (2018-05-19 15:47) 

ヨッシーパパ

最近、見ないと思っていたら・・・。
by ヨッシーパパ (2018-05-19 18:56) 

ヤッペママ

綺麗な方でしたね。大スターが次々に・・・
寂しいですね。
by ヤッペママ (2018-05-19 21:04) 

Rinko

西城秀樹さん、星由里子さん、そして朝丘雪路さんと訃報が続いていますね・・・。
ご冥福をお祈りいたします。
by Rinko (2018-05-21 08:11) 

なかちゃん

モスラ対ゴジラをよく見ました。
その他のゴジラ映画でも何本か出ておられたようですが、モスラ対ゴジラほどの記憶はありません(^^;

by なかちゃん (2018-05-21 11:50) 

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