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『赤い激流』ピアノ曲と人物相関図と真犯人が話題だったドラマ [懐かし映画・ドラマ]

赤い激流

『赤い激流』(1977年6月3日~11月25日、大映テレビ/TBS)という昭和のドラマが、3月30(水)からTBS2で、月~金の午前10:20~午後0:00にかけて2話ずつ放送されるそうです。いわゆる『赤いシリーズ』といわれた人気ドラマシリーズの第5弾です。(上画像はGoogle検索画面より)



『赤いシリーズ』というのは、単発スペシャルドラマを含めると、計10本作られた昭和ドラマの中でも有数の人気作品です。

毎週金曜日21時から放送されていしました。

今風に言えば“金9”です。

その枠は、制作会社が大映テレビ、メインのスポンサーにはサントリーが長く入っていましたが、この『赤いシリーズ』にも、引き続きその体制で放送されました。

シリーズは各ドラマとも、主人公が恵まれない「ほしのもと」や様々な困難を乗り越えていくストーリーばかりです。

が、決してお涙頂戴ではなく、漫画チックとも言えるほどの大仰なストーリー展開や、役者のオーバーゼスチャーが売り物でした。

冷静に見ると笑ってしまうような芝居でも、役者たちは懸命に演じており、前向きでスリルのあるストーリーもあって、視聴者はコバカにしながらも、つい観てしまうという展開です。

そのようなコンセプトは、それまで成功した大映テレビ制作のドラマの特徴を受け継いでいると思われます。

具体的には、

1.『ザ・ガードマン』の、どんなに犯人に騙されても愚直に職務を遂行する馬鹿正直さ、
2.『奥様は18歳』などでお馴染みの岡崎友紀主演のライトコメディー
3.『スチュワーデス物語』で確立された増村保造監督仕込みのオーバーゼスチャー

などのエッセンスがすべて含まれた、まさに大映ドラマの集大成のような作り方でした。

なかでも、本作『赤い激流』は、平均視聴率25.5%、最終回は最高視聴率37.2%をマークした、シリーズの中でももっとも人気のあったドラマです。

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人物相関図の整理と真犯人推理を楽しむ


舞台は音楽家一家です。

音楽大学のピアノ科助教授・大沢武(宇津井健)は、連れ子・敏夫(水谷豊)のいる田代弓子(松尾嘉代)と再婚しました。

実父・田代清司は緒形拳。亡くなったことになっていますが、実は生きています。

敏夫(水谷豊)は、場末のジャズピアニストで生計を立てていますが、武(宇津井健)はその才能を伸ばしてやりたいと、本格的なレッスンを勧めます。

しかし、田代敏夫(水谷豊)は、実父のライバルだった大沢(宇津井健)と、“なさぬ仲”になったこともあって反発。

それが原因で大沢(宇津井健)は指を痛めますが、田代敏夫(水谷豊)は音楽大学で学ぶことを承諾します。

ところが、亡くなったと思われた田代(緒形拳)があらわれて、大沢(宇津井健)らに迷惑をかけます。

その挙句、田代(緒形拳)が何者かに殺害されましたが、息子の敏夫(水谷豊)に嫌疑がかかり、尊属殺人として死刑が求刑。

敏夫(水谷豊)は、大学学長(小沢栄太郎)の孫・華江(竹下景子)に、毎回強烈なキスシーンで励まされながら毎回逃げまくり、最終回で真犯人が明らかになる、というサスペンス的な要素も入ったストーリーです。

その他の出演者は、大沢(宇津井健)の弟の指揮者・実(石立鉄男)、学長夫人(赤木春恵)、学長の娘(馬渕晴子)、その夫(前田吟)、その息子(堀内正美)、大沢の前妻の息子(中島久之)、娘(久木田美弥)、大沢の友人の医師(神山繁)、刑事(加藤武、名古屋章)、パリ在住のヴァイオリニスト・木元光子(岸恵子)と、多彩です。

それだけに、当時、出演者の人物相関図の整理と、「誰が犯人なんだろう」という真犯人推理について、学校でもクラスメートと話題にしたことを覚えています。

2話ずつですから、2週間半で最終回を迎えます。

半月の間、人物相関図作成と真犯人推理を楽しんでみませんか。

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