「一見、いい人」が一番ヤバイ(下園壮太著、PHP研究所) [社会]
「一見、いい人」が一番ヤバイ(下園壮太著、PHP研究所)は、あなたのまわりに潜む「一見、いい人」に振り回されない方法を解説した書籍です。あなたの周りには「いい人なんだけど……」自分は何か疲れる・振り回される、という人はいませんか。
下園壮太さんは、防衛大学校卒業後、陸上自衛隊初の心理幹部として多数のカウンセリングを経験された方だそうです。
「一見、いい人」だから深刻
本書『「一見、いい人」が一番ヤバイ』が対象とする「いい人」とは、あなたが日々、接する人のなかに、
・魅力があって、刺激的な人なんだけれど会った後は、なぜか気持ちがざわざわする人
・いい人なのに、どこか息苦しさを感じる人
・会っている時は楽しいけれど、その後なぜかぐったり疲れてしまう人
などです。
「あの人はいい人なのに、なんで一緒にいるとこんなに疲れてしまうんだろう」と気になっている人っていませんか。
本書によると「疲れ」の理由は明白で、ひとことで言うと「逃げ遅れ」だそうです。
「いい人に疲れる」というのは、「見るからに迷惑な人と一緒にいて疲れる」よりも、もっと状態が深刻といいます。
本書は、こう例示しています。
「いい人」のハズなのに、ときどきイラッとしてしまう後輩。
「なんでも私に話してね!」と言われ、ついあれこれ打ち明けてしまったけれど、周囲に言いふらされないか心配な聞き上手の先輩。
「任せるから! 頼りにしているよ!」と部下を信頼している雰囲気なのに、何らかの不都合が表面化すると「いや、○○君が責任を持ってやってくれていたから……」と、うっすらと責任逃れをする上司。
会社ではとても人当たりがいいのに、毎晩のように愚痴メールをしてくる同僚。
疲れてもう帰りたいのに、「君はどうなり たいんだ?」と、熱心にコーチングしようとする上司など……。
つまり、「一見、いい人」というのは、 サイコパスのような、あからさまに「困った」「怖い」印象はまったくない、 ごく普通の人をさします。
普通の人だけれど、その人たちと付き合うと、自分が振り回されエネルギーを消費させられる。
見た目や雰囲気は文字通り「一見、いい人」であるため、よく付き合ってみないと、自分を消耗させる人だとは察知できないのです。
そこで、ズルズル一緒に過ごしているうちにじわじわとあなたのエネルギーは吸い取られるものの、そこから逃げ出すタイミングを逸してしまうわけです。
「一見、いい人」は、多くの場合自分に「悪意」がないため、相手が傷ついていることにまったく気が付いていないから始末に終えません。
第三者に相談しても、うわべしか見ていないから「いい人じゃないの」と言われるのが関の山。
そんなことを言われると、「こんなにいい人を疎ましく感じる自分が間違っているのかも」と逆に思い始め、嫌だと感じている気持ちを否定したり、我慢したりすることに。
そして、さらにエネルギーを失っていく「消耗疲れ」が起こる、と本書は指摘します。
自己愛者に気を付けろ
みなさんにとって、「一見、いい人」だけど疲れる人、とは具体的にどんな人ですか。
私にとっては、自己愛な人です。
疲れるというより、非科学的な表現ですが、運気を落とされるヒトですね。
自己愛というと、誤解されることがあります。
「自分を好きになって、自分を大事にすることの何が悪いんだ」と。
そうじゃないんです。
自己愛というのは、自分に誇りを持つ、自分を大切にする、ということとは似て非なるものです。
一言で述べますと、「自分は社会的に必要される人材であり、優れていて一目置かれる存在でなければならない」と思い込んでいる人です。
それの何が悪いかって?
要するに、一見自分を愛しているようでいて、実は「ありのままの自分を愛することができ」(Wikiより)ないことが悪いのです。
自分自身を、現実(真実)と向き合わせることから逃げているのです。
ましてや、他者を愛せるはずがない。
自分の理想像を「大事」にするあまり、都合が悪くなったり辻褄が合わなくなったりしたら、他者に嘘をついたり、裏切ったり、自分の不遇をもっぱら社会や周囲の人のせいにしたりするのです。
ただし、ふだんは、その人は「いい人」なのです。
なぜなら、対外的に「いい人」に見られたいという欲求があるからです。
しかし、実は自分ファーストですから、相手は振り回されて疲弊してしまうのです。
どういう人がそうか。
一概には云えないですが、私の経験ですと、たとえば親が高学歴もしくは文化的な職業(教員とか作家とか)についているとか、自分自身が社会人としては使い物にならないくせに、たまたま試験頭だけがよくてなまじっかいい大学に間違って入っちゃったような人、逆に無学で学歴厨な親に育てられてコンプレックスに満ちている人などに多いですね。
人生で関わってはいけない人のタイプはよく指摘されますが、自己愛者こそ人生で絶対関わってはいけない人という話は、いろいろな人からされています。
たとえば、58万人のチャンネル登録がある、両学長 リベラルアーツ大学さん。
第53回 あなたの身近にいる人生で関わってはいけない人5選【人生論】 https://t.co/MB3uhX3Ft1 @YouTubeより
— 赤べコム (@akabecom) January 9, 2024
動画では、「心穏やかに生きるには付き合う人を選ばないといけない」「嫌な相手と関わる必要はない」という持論を前提として、以下の5つのタイプを「特に関わってはいけない人」として枚挙しています。
1.マウントおじさん
2.正論バカ(モラルおじさん)
3.いつも愚痴ばかり言ってる人
4.キレてくる人
5.自分と他人の境界線がない人
ここまでくると、「一見いい人」ですらありませんが、1~3は、だいたいどの動画や書籍でも指摘されます。
一見やさしそうだけど、いってること・ヤッてることは1~3に当てはまるような人は、身近にいませんか。
「一見、いい人」が一番ヤバイ - 下園 壮太
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2024-01-12 01:00
nice!(126)
コメント(5)
愚痴ばかり言ってる人はめげますね
by 赤面症 (2024-01-12 01:09)
おはようございます!
俳優業でも悪役の方の方が良識的な暮らしを
していますよね!
by Take-Zee (2024-01-12 10:30)
テーマとずれますが、
「本当の敵は近くにいるものね」
と、心にとめています。
by 猫の友 メルティー (2024-01-12 14:52)
自分も当てはまるところありますから、反省です。
今は深く人付き合いすることないので、感じることはないです。
うつのこともあるんで避けないと、いけないと言うところもあります。
by コーヒーカップ (2024-01-12 17:51)
なんで表紙は仕事猫なんだろうと思ったり。
「なんでも私に話してね!」と言いつつ話すと
「で、どうするの」としか言えない上司とか・・・
by tai-yama (2024-01-13 00:00)