法事をしないと親不孝なのか【仏教の教え】という動画をシェアします。この話題は、知恵袋やOKwaveのようなネット質問掲示板でもしばしば投稿されるお題ですね。では、亡くなった方は生前、どう考えられていたでしょうか。法事で金を使ってくれ、と望んでいたのでしょうか。
久しぶりに、菊谷隆太さんの動画です。
仏教系動画で、おそらく2番目に登録者の多い(約25万)人気チャンネルです。
ひところ、この方が親鸞の教えを法と標榜する新宗教団体(浄土真宗親鸞会)所属ということで、ネットでも随分話題になりましたが、所属を隠しているわけでもなく、勧誘をしているわけでもなく、浄土真宗とは両立し得ない間違った解釈を配信しているわけでもないので、ネットは意識過剰ではないかという気もします。というか、ヤキモチね。他の僧侶ちゃんねるの。
いずれにしても、その会の評価は今回措くとして、その「お題」を私も今回使わせていただきます。
親の法事をしないと親不孝なのか、という話です。
仏教的には不可欠な行事とは言えない
結論から書くと、そんなことはありません。
学問として仏教学を学修・研究する人は、だれもそんな事は言わないと思います。
お釈迦様は、自分の遺骨に価値を述べませんでした。
結果的に、弟子が仏塔(お墓)は建てましたけどね。
親鸞は、「わたしの亡骸は加茂川の魚に食わしてやってくれ」、とまで言っています。
神道やキリスト教など、宗教が違えば葬送法事の方法は様々。
同じ仏教でも、宗派によって違いますよね。
それらに、正誤や優劣はつけられますか。
つける根拠も、基準もないですよね。
要するに、法事はこうしないとだめだ、というものなんかないということです。
ということは、しないからだめだ、という根拠もありません。
遺された人の、気持ちで行うだけです。
気持ちでいいのです。
仏教は奈良時代に日本に伝わったのですが、もともと鎮護国家といって、神秘主義的な立場から国のお守りにするためのもので、葬儀や法事のお経を読むためのニーズはありませんでした。
決定的にそれが普及したのは、江戸時代になり、寺院の檀家制度が、今で言う住民基本台帳のような役割を幕府に任され、寺と地域住民の結びつきが「ルール」になったことが大きいと思います。
隣りがヤったら、うちもヤる、というふうになっちゃいますよね。
動画では、墓や位牌もとりあげています。
墓は、先日このブログでもとりあげました。
位牌は、もともと中国の民間信仰から始まったもので、これももともと仏教のルールにはありません。
浄土真宗は、位牌も塔婆もありません。
ただ、門徒がお願いすると、作るお寺もあるようです。
戒名(法名)だって、ない人もいるし、高ければ成仏できるとか、そういうものでもないですからね。
要するに、お寺も商売なので、なにか収入源がないと維持できないんですね。
会員料にあたるのが檀家(門徒)料、技術料にあたるのが読経のお布施、グッズ類にあたるのが位牌や塔婆、といったところでしょうか。
とくに、檀家制度が幕府時代は強制でしたが、今は任意になったので、寺院も以前に比べると「経営」が不安定になってきたわけです。
そういうのに例えると不謹慎ですか。
いや、繰り返しますが、もともと仏教で決められたルールではありませんから。
ご本人がそれを望むかどうか
といっても、この記事は、葬式や法事を否定する意図ではありません。
ただ、価値の曖昧なものだけに、率直に言って「ぼったくられる」場合があるので、そこはよくお考えになられたほうがいいという趣旨です。
Amazonが、格安で葬儀用の読経僧侶を派遣する「お坊さん便」を発売したものの、既存寺院が猛反対して、ついに中止に成ったそうですね。
ですが、葬儀にお経を読まなければならないという決まりはないし、そのお布施が2万円だろうが5万円だろうが20万円だろうが、亡くなった方に対してなにか意味があるわけではありません。
安くて何がわるいんだ、と思います。
古い付き合いのお寺ですと、そういうとき、枕経、葬式のお経、法事のお経などで、合計ウン十万包むなんてことありませんか。
そんなお金があったら、亡くなった人が望んでいたことにお金を使うことを考えたほうがいいのではないでしょうか。
動画でも言ってます。
亡くなった人は、葬儀や法事の費用に大金をつぎ込むことを喜ぶだろうかと。
今は、ネットで調べるとわかりますが、何もAmazonの「お坊さん便」でなくても、一部のお寺のネットワークで、安く僧侶を派遣してくれるサービスがあります。
法名(戒名)はサービスでつけてくれるとかね。
そのように、時代に合わせて柔軟に対応できない守旧な寺院が、「お坊さん便」に反対するのではないでしょうか。
もちろん、古くからの付き合いで、自分の先祖から知っているというお寺は、それはそれでお付き合いする意味はあるかもしれません。
法話などで、仏教について教えてくれるありがたい僧侶なら、お金を払う価値もあるでしょう。
しかし、菩提寺のない方が、新たに寺院と付き合う必要に迫られたときに、「お金をかけることが供養になる」などと考えているとしたら、それは何の根拠もないという話です。
繰り返しますが、ナくなった人は、どうすれば一番喜ぶだろうか、ということを第一に決められたら良いと思います。
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うちの親父は「葬式やらんでいいから生きてるうちに小遣いもっとくれ」とばかり言ってます。
by t-yahiro (2023-12-23 01:04)
今は葬儀と初七日を、一緒にやりますね
それでも意味あるのかな(・∀・)
by 赤面症 (2023-12-23 01:10)
法事はおろか葬式もいらないと思ってます、どう見ても生きてる側の自己満でしょ。
by pn (2023-12-23 06:22)
おはようございます^^
我が家がお寺さんと縁を持ったのは息子の死でした。
でも、その時は仕方なかったのですが、どうも「ぼったくられ」ている感じがありますね。
法事はこの頃やっていません。毎日我が家の仏壇に手を合わせています。
by mm (2023-12-23 06:32)
こんにちは。
法事を行わないと子孫に障ると聞いたことがあるので、
するものだと思っていました。
どちらにしろ、やらないとご近所や
親戚の目が痛い気がします。
by 安奈 (2023-12-23 09:33)
お葬式も法事も亡くなった人のためにするのではない
と昔から思っています。
残ったものが自分たちのためにするのです。
つまり世間体ですね。
昔からの田舎生活では、この世間体を無視することは
かなり勇気がいることです。
それならその土地を離れたほうが早い気がしますね。
今の生活基盤も一緒に捨てられるのなら。
by そらへい (2023-12-23 10:46)
友達は戒名に「院号」を付けてもらい30万円払いました。
ところが、後日電話が来て20万円少ない。
「院号」最低50万円です、と言われ
振込先の金融機関名と口座番号をしらせてきました。
正に商売ですね。
by 風太郎 (2023-12-23 11:36)
こんにちは!
仏教徒でもないのに気にはなりますね!
by Take-Zee (2023-12-23 12:08)
お葬式も法事も残された者のけじめみたいなもので
気持ちが安らげばいいと思っています
亡くなった方は文句を言わないので言ってみれば楽ですね
いつも思うんですが仏教を始め宗教が生まれるずっと以前になくなった人達はどの位置にいるのでしょう?
by ムサシママ (2023-12-23 14:15)
潤沢な資金がないので行ってないですね。
両親と姉には心の中で「すまない」って言ってます。
お寺は商売ですので何か頼むと50万、70万と要求してきます。
信用何できない宗教法人
今年は書面で物価高で年会費払えないと伝え
離壇処分でも構わないとしましたが、返信もありません。
by コーヒーカップ (2023-12-23 17:54)
300人前後ぐらいを想定した通夜を開催すると大体
300-400万、そして墓石で200万。戒名で良いものだと
50-100万。結婚式よりお葬式の方が金がかかると。
地元の名士や会社で役員とかなら見栄の部分もあると。
by tai-yama (2023-12-23 19:12)
法事は自分たちの満足のためにしていると思います。亡くなった方を思い出して集まったり、その人の話をすることことが、その人の供養になると思うからです。(私のブログでも偶然にも法事の日のことを書いたのですが、)でも、それと、お寺の商売のことは全く関係なくて、亡くなった方はお寺に寄付などをしていたから、びっくりするような額のお金を納めたようですが、その割にお経が短くて、あっという間に終わり、説法もあまりにくだらなくて、聴いていられないようなことばかり。親戚中でお寺の悪口になるけど、そこに入ることになるのだろうか?って思うと嫌になります。
by itomaki (2023-12-24 00:31)