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知っておきたい日本の神様(武光誠著、角川学芸出版/角川書店) [生活]

知っておきたい日本の神様(武光誠著、角川学芸出版/角川書店)

知っておきたい日本の神様(武光誠著、角川学芸出版/角川書店)は、全国約12万の神社にまつられる神様の成り立ち、系譜、ご利益などを紹介。そして、神様は本当にいるのか、という核心的な問いにも答えてくれています。



『知っておきたい日本の神様』は、武光誠さんが著した日本の神様についての解説書です。

全国にある、約12万の神社にまつられる、日本の神様を一堂に会し、その成り立ち、系譜、ご利益など、知っているようで知らない神様のすべてを平易に解説しています。

また、八幡神社・天神社・稲荷神社などは、なぜ全国各地のどこにでもあるのか、近所の神社は、どんな神様をまつっているのか、開運、縁結び、学業成就などのご利益を得るには、どの神様にお参りしたらよいのかなど、神社めぐりに役立つ情報も掲載されています。

神社の参拝の仕方やご利益を紹介


私は、このブログで何度か神社をご紹介してきました。

が、神社とは何か、ということを深く考えたこともありませんでした。

たとえば、神社では、お賽銭を払い、二礼二拍手一拝でお参りをします。

何拍手でもいいという説もありますが、二礼二拍手一拝で「間違い」とはいわれないでしょう。

何も知らないと、たとえば神社に行っても、どうしていいか振る舞いに迷っちゃう時ってありますよね。

参拝は、心の中の穢れを清める行為といわれています。

ちなみに、海の塩が、すべてのものを清めるとされています。

「清めの塩」というのは、そこからきているんですね。

『知っておきたい日本の神様』では、全国にあるたくさんの神社について、その種類や祀られている神様、時の支配者・権力者とどのように関わってきたのかなど「そもそも」論とともに、そうした参拝の意味も解説。

さらに、具体的なご利益についても紹介しています。

〇〇神社なら、ご利益は〇〇って、すぐに答えられますか。

それらについてもまとめられています。

・神宮:家内安全、厄除け、交通安全、学業成就、商売繁盛、縁結び、安産、健康長寿、開運招福など。
・大社:家内安全、厄除け、交通安全、商売繁盛、開運招福、縁結び、安産、健康長寿、学業成就など。
・天満宮・天神:学問、芸能、商売繁盛、家内安全、厄除け、交通安全、縁結び、開運招福、健康長寿など。
・八幡宮:家内安全、厄除け、交通安全、商売繁盛、開運招福、縁結び、安産、健康長寿、学業成就など。
・稲荷神社:商売繁盛、家内安全、厄除け、交通安全、縁結び、開運招福、健康長寿など。
・神明宮:家内安全、厄除け、交通安全、商売繁盛、開運招福、縁結び、安産、健康長寿、学業成就など。
・龍神社:商売繁盛、家内安全、厄除け、交通安全、縁結び、開運招福、健康長寿など。
・熊野神社:家内安全、厄除け、交通安全、商売繁盛、開運招福、縁結び、安産、健康長寿、学業成就など。
・伊勢神宮:家内安全、厄除け、交通安全、商売繁盛、開運招福、縁結び、安産、健康長寿、学業成就など。

だいたい、どこの神社も、ほとんど網羅していますね。

果たして神様はいるのか


みなさんは、特に信仰がなくても、神社に参拝されたことはありますよね。

初詣が、一番多いでしょうか。

では、どうして信仰がなくても、参拝するのでしょうか。

やっぱり、「神様なんていない」とまでは断言できないからではないでしょうか。

自分は信ずるに足る根拠はないけど、もしかしたら神様はいるんじゃないか、というふうに考えているからではないでしょうか。

また、心には、願望や不安などがあるから、なんでもいいからすがれるならすがりたいという気持ちがあるのではないでしょうか。

神様が物理的に存在するかといえば、科学的に「ある」という論文は存在しません。

しかし、人々が信じ続け、それを励みに日々暮らしたり心の安寧を得たりするのは、たとえ科学的には存在を証明できなくても、心のあり方としてそこに大いに意味はあると思うのです。

本書はこう書いています。

人間は神社に参拝して、願いごとを唱えることによって、その願望を実現するための努力をはじめるのである

つまり、参拝というのは、神様に何かをしてくれと頼むようでいて、実は自分の心にがんばりを誓っているということです。

著者はこうも書いています。

神様とは、私たちがもっている能力を最大限に引き出してくれる存在である

神様は、私たち各々の心の中に存在する観念であり、自身を信じる最大の拠り所ということです。

要するに、神道の信仰があろうがなかろうが、各自の心の中には、自分を支えてくれる「神様」が宿っているわけです。

これは、実は釈迦仏教にもつながる考え方なんですね。

以前もご紹介しましたが、親とか子とか、大切な人が亡くなっても、その人のことを思うことで、亡くなった人の精神は、思う人の心のなかに生き続ける、というのが釈迦仏教の考え方です。


「お父さん、私はどうしたらいいんだ」なんて、亡くなったお父さんに、心のなかで問いかけることってありませんか。

亡くなった人が、心のなかで生きるということは、その人にとってはリアリティのある話なのです。

きっと、神様もそのようにして、各自の心のなかに存在するのでしょう。

神道に縁のない私も、まったく何の抵抗もなく合理的に理解できる「神様の話」だと思いました。

神様は、自分の心の中にいる。

みなさんの、神様についての考え方はいかがですか。

知っておきたい日本の神様 (角川文庫ソフィア) - 武光 誠
知っておきたい日本の神様 (角川文庫ソフィア) - 武光 誠
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赤面症

神様は人の心が創っているのですね(^O^)
by 赤面症 (2023-12-22 01:10) 

mm

おはようございます^^
 わたくしの神様は父です。いつまででもわたくしの何処かに住んでいます。叱られたり褒められたり^^
by mm (2023-12-22 06:15) 

pn

うん、自分の中に神が居る。ある意味自分が神と思い上がってます(笑)
by pn (2023-12-22 06:21) 

Take-Zee

おはようございます!
神さま・・不思議なもんですね。
やおよろずの神っていうから無数にいるんでしょうね!
by Take-Zee (2023-12-22 08:45) 

お散歩爺

神様は自分の心の中に居るんじゃないでしょうか。
by お散歩爺 (2023-12-22 12:52) 

ムサシママ

神社に参拝をするのは他力(神様)本願ではなくて自力本願
で頑張ることなんですね
神様を信じるか信じないかは別としてバチは当たると思っています
悪運の強い人は神様が逃げて行くのかな?
by ムサシママ (2023-12-22 15:55) 

コーヒーカップ

若いころは多少信じてました。
お稲荷様には参拝しましたね。

by コーヒーカップ (2023-12-22 19:22) 

snow

僕は心そのものであったり また宇宙でもある気がします

by snow (2023-12-22 23:13) 

t-yahiro

困ったときの神頼み、よくするんですよね(笑)
by t-yahiro (2023-12-23 01:00) 

そらへい

こちらも政治的なこととかいろいろあるのではないでしょうか。
by そらへい (2023-12-23 10:52) 

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