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本当にコワい?食べものの正体(中川基著、すばる舎) [食べもの]

本当にコワい?食べものの正体(中川基著、すばる舎)

本当にコワい?食べものの正体(中川基著、すばる舎)は、添加物は危険、無添加は正義、という主義主張に「本当にそうか?」と注意を促している書籍です。わざわざ添加されているのは「理由」があります。それに、無添加が安全とも言い切れないというのです。



これまで、食品添加物というと、『買ってはいけない』を筆頭に、「XXという化合物は発がん性がある」「この成分は危ない」「あれは買ってはいけない」「どの商品を食べればいい」だの、センセーショナルな言葉を掲げた情報がメディアにはたくさん並びます。

そんな影響もあり、添加物は危険、無添加・無農薬は正義、という主義主張がまかり通っています。

しかし、本当にそうなのか、ということを解説しています。

そのリスクはそんなに深刻ですか



本書は、食品添加物、ジャンクフードなど、従来「おそろしい」とされてきたものを、思考停止とし、付き合い方次第だと述べています。

「得体の知れない白い粉が食べものをつくっている」
「添加物はなんらかの発がん性がある」
「添加物が子供達をキレやすくする」
「無添加で無農薬が体にいい」

こういった言葉を聞かない日はありません。

著者は言います。

「この根源には、人間というのは不思議なもので、 常に何らかの不安を抱えていないと安心できないという矛盾した生き物である、ということと多大に関係があるようです。」

今や、水道をひねれば安全な水が出て、 便利な家電製品に囲まれ、電気やガスのエネルギーも使い放題。

そんな現代生活において、 仕事まで保証されると、その不安の矛先は食品に向くことが多いようです。

なるほど。

マスコミもキケンを煽りますからね。

ただ、実際のところはどうですか。

むろん、ジャンクフードも、ガムシロップを含むソフトドリンクも、健康に良いとはいえませんし、遺伝子組み換え作物も、未知の毒性がないとはいえません。

でも、ここが大事です。

著者曰く、「こうしたリスクというのは、毎日のコーヒー、上司から怒鳴られるストレス、 喫煙所を通りがかって吸い込んでしまった副流煙、 といったものよりも遥かに低いレベルのものが大半です 」といいます。

えーっ、コーヒーって健康商品ではなかったの?

もちろん、コーヒーは健康食品ですが、カフェインのとりすぎとか、炒ったときのアクリルアミド(加熱調理時の有害化学物質)などは「毒」ではあります。

でも、一般的には、その毒よりもメリットのほうがはるかに大きいと思われるから、コーヒーは市販され、さらに健康食品として評価されているわけですよね。

要するに、キケンアオリ系健康情報が心配する食品添加物のリスクは、その小さいリスクよりも「遥かに低いレベルの」のものだと著者は述べているわけです。

ナニナニという成分からマウスで発がん性を確認、なんて情報でびびってしまいますか。

それは、どの位の量を摂ると毒なのか、ということを調べるために、通常とは桁違いの量をわざと与える毒性試験の結果なので、それだけでひびることはないのです。

むしろ、そういう実験をシているからこそ、「安全な量」というのがわかるのです。

そして、それは伊達や酔狂で添加されているわけではなく、食品としての価値に必要だから使われているのです。

ただ思考停止で怖がっているのではなく、そうしたことを見抜く目が、消費者として必要であることを著者は説いています。

意外と思われるかもしれないのは、低農薬よりも無農薬のほうが実はリスクがあるという話。

「低農薬」のものは、その「低」さは様々な安全性試験の中で決められています。

しかし、添加物の認定をされていない「自然のもの」は、そういったチェックを受けていません。

以前、農薬ではない自然由来の「害虫避け」として使われる木酢液について、市販の木酢液4種類と、自家製品1種類、つまり7種類中5種類に、変異原性が認められたという研究報告をご紹介しました。


変異原性というのは、発がん性とは違うのですが、生物の遺伝情報に変化をひき起こす作用を有する物質または物理的作用をいいます。まあよいことではないですね。

自然由来だから、化学農薬よりいいんだ、とは言い切れない例です。

気をつけたほうがいい場合もある


一般的に、食品添加物は、食品の色合い、風味、賞味期限、安全性などを改善するために使用されます。

食品添加物の多くは、長年にわたって安全性が評価され、許容される量が決められています。

食品添加物が危険であるかどうかは、使用される種類、量、組み合わせに依存します。

いうまでもありませんが、その「使用される種類、量、組み合わせ」が「危険」にならないような取り決めは当然あります。

たとえば、食品添加物の使用は、許容一日摂取量(ADI)といって、ある物質について、人が生涯その物質を毎日摂取し続けたとしても、健康への悪影響がないと推定される1日当たりの摂取量に基づいています。

ただし、一部の食品添加物は、一定量を超えると健康に悪影響を与える可能性があります。

個人によっては、特定の添加物に対してアレルギー反応を引き起こすことがあります。

そのような事情から食品添加物が気になる場合は、できるだけ加工食品を避けることも意味はあります。

また、食品に使用される添加物についての情報を確認するために、栄養成分表示や原材料表をよく読むことも重要です。

ただいずれにしても、食品添加物にしろ、化学肥料にしろ、農薬にしろ、その商品化には、自然のものには行われていない厳密な試験が行われている、ということは知っておいておきたいものです。

みなさんは、何か気になる添加物はありますか。

私は、食品添加物よりも、総カロリーや糖質や塩分かな。そういうお年頃なので(笑)

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赤面症

添加物絶対禁止論者は信仰みたいものですから
by 赤面症 (2023-11-09 01:21) 

pn

絶対悪としては見てないけど気にはなるので⚪︎色何号とかは避けてます、まあ俺も総カロリーの方を気にしないといけないお年頃ですがf^_^;
by pn (2023-11-09 06:21) 

わたし

最後のくくりの一行
わたしも同感です
この年になると、怖いものは添加物ではなく塩分・糖質・総カロリーです
by わたし (2023-11-09 08:44) 

tarou

お早うございます、城崎温泉にコメントを
有難うございました。
泉質は食塩泉で、集中配湯管理で七湯や旅館に
送られている様です。七湯では浴槽や露天風呂
の違いを楽しむ温泉のようです。
もう年なので、添加物は気にしていませんが、
若い人は気にして欲しいですね。
by tarou (2023-11-09 08:54) 

Take-Zee

こんにちは!
中国ではチキンナゲットのお肉が段ボールって
いう・・ニュースが流れましたね!

by Take-Zee (2023-11-09 10:25) 

mm

こんにちは^^
朝思い出せなかった添加物の名前、やっと思い出しました。
「かんすい」です。これは避けています。
by mm (2023-11-09 10:33) 

猫またぎ

食品添加物よりも、
お酒と炭水化物が大好きなので、
そちらの方がやばいです。
by 猫またぎ (2023-11-09 11:22) 

ムサシママ

日本人は起きてもいない不安を抱く人が多いと聞きます
国民性なのでしょうか、私もその一人です
農薬をすべて禁止すれば害虫の被害で作物は採れなくなり
餓シする人が出ると聞きます
何事も程々で適量が大事ですね
by ムサシママ (2023-11-09 16:44) 

そらへい

子供の頃にチキンラーメンを食べた世代は
長生きできないなんてことが言われたような
今や迷信ですね。

by そらへい (2023-11-09 20:21) 

tai-yama

味の素なんかもよく言われますね。
農薬バリバリ、添加物たくさんな世代だったけど
まだ、生きていると(笑)。
by tai-yama (2023-11-09 22:59) 

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