高齢者との会話力を求める記事を読みました。
日本の65歳以上人口は3074万人、75歳以上が1517万人。つまり全人口で計算すれば4人に1人が65歳以上で、10人に1人が、いわゆる「後期高齢者」と呼ばれる年齢層になります。長寿化と少子化によって生じた人口構成比ですが、会社など組織では60代後半、さらに70代でも現役の人もいます。
「日刊ゲンダイ」(3月6日付)曰く、高齢者は話が長いし内容も回りくどいが、それは側頭葉や大脳皮質の老化が原因だから誰にだって起こる現象。年齢の離れた人と上手に会話することは、これからの日本人に必要不可欠であるとして、フリーキャスターの梶原しげる氏の談話をもとに、「苦もなく老人と会話すること」をテーマとした記事を掲載しています。
そのポイントは、通常の会話術とは正反対のことをすること。
「用件だけを手短に」はビジネス会話の基本だが、老人相手にそれは通用しない。重要なポイントを「繰り返し、繰り返し」話す。ジャバネットたかたの通販番組と同じ要領である。「聞き上手になる」というのも間違い。
「老人の話は、とめどなく続くケースが考えられます。司会者のみのもんたさんは、そんな場合、(あなた大丈夫。では、いったんCMに行きます)とうまく打ち切ります。相手に気付かれずに話題を変えたいなら、(あれ、よく見たらそのメガネはすてきですね)と強引に話に割り込み、(ところで、、新発売の保険ですが……)と続けるといいでしょう」(梶原しげる氏)
それ以外にも、話す前に相手の注意を引くために、老人ホームではフルネームで呼ぶことや、メモ用紙を片手に文字や絵を伴った説明をすることなども紹介されています。
私も実家に「後期高齢者」の母がいますが、ときに会話で行き違いが生じると、実の親子の気楽さもあって、「記憶に自信がなかったらメモを取ればいいだろう」なんて言ってしまうことがあります。
そうではなくて、こちらがメモをもって説明するようにしたらどうかな、とこれを読んでひとつ勉強になりました。
ただ、たとえ高齢でも仕事が現役であったり、社会と切れないように趣味やカルチャー教室などに通ったり、若い家族と同居したりして様々な刺激を日常的に得ている方には、必ずしもあてはまらないのではないか、という気もします。
自分なりに構成を考えて話している人に、「割り込み」で話題を変えるような行為はやはり失礼です。長い話がすべてだめとは限りません。必要があるから長くなる場合もあります。相手が高齢者だからと見下してくどく説明することで、逆に「そんなことはわかってる」と怒られてしまうかもしれません。
そこはやはりケース・バイ・ケースだと思います。
記事のタイトルは「老人」と書かれていますが、その規定は年齢だけで判断するのではなく、人によって、また話の展開によって判断する“オーダーメイドの会話術”が求められるのではないでしょうか。
2013-03-07 02:43
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コメント(26)
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自分の職業では必要なスキルかも
by moto_mach (2013-03-07 04:16)
個人差もあるし、ケース・バイ・ケースですね。
by pandan (2013-03-07 04:37)
オーダーメイドの会話術、いい言葉だと思いました。
相手のことを思いやっていれば、こそだと思いました。
日頃の自分を反省です。
by isoshijimi (2013-03-07 05:05)
日本は老人大国とか言いますけど、「老人」は決して画一的じゃないですからね。
by おっつぁん (2013-03-07 05:59)
確かに うちの祖父も話が長かった~今は他界していませんが。
話が終わらなくて ただ聞いていましたよ。
そうですか、脳の一部の老化現象なんですか。祖母はそんなことはないので、老化してないってことかな。
勉強になります!!
by akiakiponta (2013-03-07 06:38)
うちの母親も話が長いです^_^;
by green_blue_sky (2013-03-07 07:06)
私は福祉の仕事をしてますし、高齢の両親もいますからよく解ります。
新人はだいたい学校で教えら通りの話掛けをしますが、相手は無反応という事ことよくありますね。
それでも話しかけて、早く相手の頭の中がどういう世界になっているかを掴んでほしいと思っています。
by ackylacky (2013-03-07 07:30)
相手の性格や今のその人の現状を考えながらなるべく
自然体で話をしてますがその中でも常に思いやりの気持ち
をもって接していくことができたらと思います。聞き役になる
ことも大切ですね。
by citron (2013-03-07 09:55)
これは学ばなくてはなりません。。
by 繭 (2013-03-07 10:00)
もう老人になった爺と息子や娘と話す時、子供達は
どう思って話してくれてるかな? くどくならない様にしよう。
by 旅爺さん (2013-03-07 10:20)
個人に合わせたオーダーメイドの会話が出来れば
良い関係が築けそうですね。
by raomelon (2013-03-07 10:33)
アナウンサーが老人の心を掴む・・・。
おもしろがらせているだけで心からの会話にはなっていないと思います。
高齢者と話すときには相手の人格や生きてきた歴史を尊重し、そしてまずは傾聴することから会話が始まります。
掴むのではなく傾聴すること。
by RuddyCat-Lalah (2013-03-07 10:47)
まったく考えさせられる記事です。
こういうことって学校の国語では教えてくれないですからね。
耳も少し遠くなるし、若い人は早口言葉ですし、外来語みたいのも増えるばかりで、だんだん会話に苦労しそうです。
by プー太の父 (2013-03-07 10:57)
やはり聞き役に徹することが必要だと思います。
こちらの会話を聞くというよりは、自分が思っていることを
話したいという欲求が強いので、ひたすら聞き役に徹し
合い間できちんと合いの手をいれるというスキルが必要と
思います。
書くと簡単なんですけど、実際にやるのは難しい
ですよね
by アニ (2013-03-07 12:42)
会話は活力に繋がりますから,
とくに体力が落ちてくる高齢者には大切だと思います^^
by 川島 (2013-03-07 12:45)
最近は、核家族の家庭が多いからお年寄りとの会話ってあまりしない人が多かったりしますよね。
結構病院行ったりすると、話しかけられたりすることが多いですが相手が一生懸命話してくれるとちょっとうれしくなります^^
by ゆりあ (2013-03-07 13:17)
私もすでにメモや絵を使って説明してほしいくらいです^^;
by chima (2013-03-07 14:44)
大家さん、ご高齢な方が多いんです。
話が長い、同じ話をリピートする、
忘れてしまわれる。色々ありますが、
私の倍以上人生経験を積んで
荒海を乗り越えてきた猛者ですから
舐めた態度はご法度ですよね。
勉強させて頂きつつ、新しいものをお教えする
姿勢で、敬う態度が必要かと^^
by 昆野誠吾 (2013-03-07 17:25)
かと言って、ホームセンターの店員から「お父さん…」と気安く話しかけられる覚えはねえんだけどなァ。
by beny (2013-03-07 19:28)
うちの母は、話は長くないですが、同じ話ばかりです(-_-;)
長い話はできなくなりましたね。自分でも話していて
よくわからなくなっちゃうみたいです。
by ChatBleu (2013-03-07 20:35)
皆が通る道と思って接しています
by taka (2013-03-07 20:56)
「それ、さっき言った」や「ああ、それもこの間聞いた」などは一切
禁句にしています(対85歳母親)。
by Lonesome社っ長ょぉ〜 (2013-03-07 22:10)
お年寄りとお話する時に最も必要なのは「忍耐力」だと思います。
by Sanchai (2013-03-08 04:23)
みなさん、コメントありがとうございました。
みなさんのブログにお邪魔した際にまた書かせていただきます。
Lonesome社っ長ょぉ〜さん。
その禁句、私毎日のようにいってました。
気をつけたいと思います
by いっぷく (2013-03-08 05:29)
年々気難しくなる父、老人との会話は難しいなと思います
by よいこ (2013-03-08 10:19)
相手によって話す長さを変えるといいみたいですね。
話が長くても、それを傾聴できる姿勢を持ちたいです。
by ナベちはる (2013-03-09 23:36)