上出孝之氏の地震予知がまた話題になっている。6月28日の当ブログで、
6月25日から1週間のうちに関東地方に地震が起きる、との地震予知を記事でご紹介した。が、7月1日まで待った（？）ものの地震は起きなかった。何だ、人騒がせな、と思っていたら、7月3日に東京湾を震源とする関東地方の地震が起こった。信じている人にとっては「当たった」のかもしれないが、さて、どう解釈すべきか。
7月3日の午前11時半頃、そこそこの揺れを感じたのでネットを見ると、震源地は東京湾で、地震の規模を示すマグニチュードは5.4とのこと。
関東、東海で震度４ 震源地は東京湾
産経新聞 7月3日(火)11時48分配信
３日午前１１時半ごろ、関東、東海地方で地震があり、千葉県南部、神奈川県東部と西部、静岡県伊豆で震度４を観測した。
気象庁によると、震源地は東京湾で、地震の規模を示すマグニチュード（Ｍ）は５・４。この地震で津波の心配はないという。
震度４を観測した市町村は次の通り。
千葉県＝鴨川市、君津市▽神奈川県＝横浜市中区、横浜市南区、横須賀市、小田原市、秦野市、箱根町▽静岡県＝熱海市、東伊豆町。
6月28日にご紹介した北陸地震雲予知研究観測所所長・上出孝之氏の見立ては、「6月25日から7日以内に関東地方でM7以上、震度6、7規模の地震が起こる」というものだった。
予知が今回の地震を指すのなら、時期も地震の強度もはずれている。
だが、ずれた時期がたった3日で、マグニチュードも5.4とそこそこの強度があり、何よりも「関東地方」が当たっているということで、一部では「当たらずといえども遠からず、というのはこういうことを言うのではないか」などと話題になっている。
ただ、それを言ったら、手相や星座占いでも同じことがよくある。
「あなたは25歳頃結婚します」といわれて、実際には30歳で結婚した。普通に見れば占いは「はずれ」ているのだが、信じている人に言わせれば、「時期がずれただけで、たしかに結婚はしたのだから当たっているではないか」と言われるとか……。
生涯独身率がふえているといっても、多くの人はいずれ結婚するのだから、こういう場合、「時期のずれ」は「はずれ」であるといっていいのではないかと思う。
今回も、やはりそのへんは厳しく見ておきたい。
関東地方において、1週間という区切りで今回のような地震の起きる確率がどれくらいか、ということを見ておく必要があるだろう。もし、一定の確率で地震が起こるのなら、今回の予知は、地震雲に関係なく「当たる」可能性はあったということだ。
その他、地震雲と実際に起こった地震の間に、客観的な因果関係が認められる点があるかどうかだが、なかなか証明は難しいのではないか。
といっても、頭から決めつけ的に否定することも合理的な態度ではないと思う。
独断的な否定でもなく、ナイーブに信奉するのでもなく、証明されたことがあれば受け入れ、そうでなければ「あー、そういう話もあるんだ」と軽く流せばいいのだ。
もちろん、「客観的な因果関係」を証明する「挙証責任」は上出孝之氏にある。地震雲の解明に今後も頑張っていただきたい。
【上出孝之氏関連記事】
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・上出孝之所長、地震雲で地震予知報道再び
2012-07-04 06:00
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コメント
by arata1212 (2012-07-04 14:36)
「マグニチュード7、最大震度７」とか煽ったんだから明白に“外れ”でしょう。
上出某氏とゲンダイには世間を騒がせた責任、きっちり取ってもらいたいものですな。
そもそも一介の自称研究家風情に予知など出来るわけがない。
by NO NAME (2012-07-08 18:03)
とても魅力的な記事でした！！
また遊びに来ます！！
ありがとうございます。。
by ビジネスマナー (2012-07-13 18:45)