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石川さゆりが経験した「56億円訴訟」 [芸能]

石川さゆり。今や押しも押されもせぬ女性演歌歌手の大御所である。今日は、その石川さゆりについて書いてみよう。
戦後史の激動、過去には「政治家とカネ」の事件にも触れてきたが、今回は「芸能人とカネ」の問題に言及する。「そんなもの、芸能人のプライバシーだろう」という前にちょっと考えて欲しい。

今回の河本準一の生活保護受給問題を例にとるまでもなく、そして、前回の佐久間良子の宗教団体広告塔問題でもわかるように、「芸能人とカネ」の問題は、政治家のそれと同じように社会的な注目と影響のある問題で、その点で芸能人は公人然とした振る舞いが求められると私は考えている。

そこで、今回取り上げるのは石川さゆりである。
迂回融資巡り石川さゆりさんに2億円支払い命じる                          整理回収機構(RCC)が、破たんした国民銀行の迂回融資に協力したゴルフ場経営グループ代表・種子田益夫被告(66)(東京商銀事件で背任罪に問われ公判中)らを相手取り、総額約80億円の返還を求めた訴訟の判決が27日、東京地裁であり、斉藤顕裁判官は種子田被告らに計約52億円の支払いを命じた。この訴訟では、一部の融資の保証人となった歌手の石川さゆり(本名・石川絹代)さんも被告とされ、請求額約56億円のうち約2億2000万円の支払いが命じられた。(2003年2月28日『読売新聞』東京朝刊から)

「演歌の女王」として紅白歌合戦ではトリも務めたことのある石川さゆりに、2億2000万円の支払い命令が出された。

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「56億円訴訟」とも呼ばれたこの裁判、破綻した国民銀行の融資を受けていた「パルパル」(元・ビッグワンコーポレーション)の連帯保証人である石川さゆりに、整理回収機構が融資額の残金約56億円の返済を求めたものだ。

「ビッグワンコーポレーション」は、元は石川さゆりの個人事務所。同社は1995年4月、国民銀行から35億円の融資を受けてカラオケ会社「カミパレス」の店舗を購入する。

このとき、同社の保証人となったのが社長を務めていた石川さゆりだ。いずれは「さゆりボックス」として、カラオケ事業を展開する予定だったらしい。

ところが、カミパレスはすでに経営難に陥っており、購入した店舗も家賃滞納などの問題物件だった。(『週刊新潮』2003年4月10日号)

このため石川さゆりは、35億円のうち7億円を返済してカラオケ事業から撤退、同社を種子田益夫に売却する。

種子田益夫は社名を「パルパル」に変更し、新たに国民銀行より二八億円の融資を受けゴルフ場経営に乗り出すが失敗。28億円の負債を抱えることになった。

パルパルヘの融資は石川さゆりが連帯保証人となっていたため、この28億円とカミパレス店舗購入の35億円、ここから返済した7億円を引いた56億円が彼女の肩にのしかってきたわけだ。

うーん、高額すぎてちょっと庶民では実感のわかない数字である。

明日は、具体的な裁判の経緯と問題点の整理を行う。

「芸能人(界)とカネ」のあり方を考えるに続く

平成の芸能裁判大全

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  • 作者: 芸能裁判研究班
  • 出版社/メーカー: 鹿砦社
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本


タグ:石川さゆり
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