大相撲・八百長問題が深刻化しているさなか、15年前に出版された伝説の書『八百長~相撲協会一刀両断』が緊急復刊されるという。
『復刻新版 八百長 相撲協会一刀両断』(鹿砦社)
元・大鳴戸親方=著
四六判/上製/カバー装/240ページ
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どういう本かというと、現役時代に八百長をやっていた元親方の八百長暴露だ。
元三段目の中盆ではなく、星のやりとりを実際に行っていた元関脇である。
同書刊行直前、著者の元・大鳴戸親方と、本書の中で証言者として
登場する橋本成一郎氏(横綱・北の富士のタニマチ)が、
外国人記者クラブで出版記者会見を行うことになっていた。
では、いよいよリアルに「注射相撲(八百長)」の全容やドラッグ、
女遊びなどといった力士の素行が関係者によって明かされるのか……
と期待したが、何とその直前、
2人は揃って同じ日に、同じ病気、同じ病院で亡くなってしまった!
著者が亡くなったことで、死人に口なしで勢いづいた日本相撲協会は
暴露記事を書いた『週刊ポスト』関係者と共に、
この版元の社長を東京地検特捜部に刑事告訴している(不起訴)。
同書には、著者の元・大鳴戸親方が、現役の高鉄山時代、気脈を通じた
北の富士(解説でお馴染み)や龍虎らと談合。
北の富士を横綱にする(ために八百長でも何でもやる)という話が出てくる。
今回の騒ぎで、龍虎は、全面的に認めたわけではないが、片八百長はあったと認めている。
最近では『週刊現代』が敗訴したが、
大相撲の八百長報道は過去に何度か取り沙汰されてきた。
古くは63年秋場所千秋楽の柏戸対大鵬戦。まだ政治家になっていなかった石原慎太郎が、
スポーツ紙の手記で八百長と糾弾。日本相撲協会は告訴したが和解した。
その後、『週刊ポスト』では元十両の四季の花が中盆(八百長の仲介役)の
実態を告発を、80年5月2日号から何と35回にわたって行った。
今回、大相撲協会は動かぬ証拠を突きつけられたが、
過去については相変わらず否定している。
しかし、今回メールの記録でバレた「八百長のやり方」は
15年前に出た同書にそっくりそのまま同じことが書かれているのだが……
日本相撲協会に、本当に「ウミを出し切る」気があるのかどうか
甚だ懐疑的にならざるを得ない。
2011-03-08 21:00
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私は“大鵬&柏戸”の頃から相撲を観ていますが、その頃から10日目過た頃からの取り組みで不思議な負け方する力士が多い事が多々ありました。
by yanasan (2011-03-08 23:47)
とりあえず、国技、という看板(...自称?)を下ろしてみたらどうでしょう。
プロの格闘技、という位置から出発した方が良いのでは無かろうか、
と思いますねえ。
by ナツパパ (2011-03-09 07:52)
この力士とこの力士、なんで対戦しないの?
と取り組み自体、疑問に思うことがあります。
力士だけでなく協会全体が問題ではないでしょうかね。
by 綾小路曽根斗麿 (2011-03-09 12:09)
>yanasan (2011-03-08 23:47)さん
私が相撲に関心を持ったのは、北の富士と玉の海同時昇進の頃なので
大鵬はすでに30回優勝した「晩年」でしたが
玉の海はともかく、北の富士には体を見ても強さを感じなかったので
どうしてこの人が10回も優勝できるのか不思議でしたが
今回の本を読んで、わかりました。
by いっぷく (2011-03-10 17:13)
>ナツパパ (2011-03-09 07:52) さん
そうですね。
興行株式会社という話はマスコミで書かれますけど
資産も免税も失うから、協会としては
何としても阻止したいみたいですね。
でも八百長云々に関係なく
年寄り名跡とか、公益法人の資格に
疑問のあることってありますよね。
by いっぷく (2011-03-10 17:16)
>綾小路曽根斗麿 (2011-03-09 12:09)さん
そうですね。
総当たり制とか、取り組みに客観性がないと、
どうしてもそういう問題がありますよね。
賞金制やギャラ制ではなく、
身分で決まる給料制である以上
力士同士の「互助会」はなくせないように思います。
by いっぷく (2011-03-10 17:19)
ご訪問&niceありがとうございます。。。
相撲は『国技』の看板を下ろして・・・
伝統芸能としてやっていけば八百長問題も
無くなるのでは・・・(^_^;)
by GEN-san (2011-03-10 18:36)