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人は「そとづら」が9割(三枝理枝子著、アスコム) [生活]

人は「そとづら」が9割(三枝理枝子著、アスコム)

人は「そとづら」が9割(三枝理枝子著、アスコム)という書籍をご紹介します。「そとづら」といっても、「面相」ではなく、「人当たり」の良くなる会話の仕方についての解説です。「『私は』となるべく言わない」「隙をちょっと見せるのがポイント」などなど。話題になった書籍のKindle版が遂に登場です。



本書は、ANA(全日本空輸株式会社)の国内線、国際線でチーフパーサーを務めた三枝理枝子さんが、アスコムから上梓した書籍です。

この記事では、Kindle版をもとにご紹介しています。

元来、「そとづらがいい人」というと、あまりいい使われ方ではありません。

また、人はうわべだけでなく、内面を見なければわからない、なんて言われます。

人間にとって、内面と外面はどちらも重要ですが、内面がより重要だと言われることのほうが多いでしょう。

ですが、本当にそうでしょうか。

相手を肯定し、認めることからコミュニケーションは始まる


よく言われるのは、次のようなことです。

外面は見た目の印象として重要ですが、内面には人間性が現れます。

したがって、私たちは内面と外面の両方を大切にしなければなりませんが、内面を強化することは、私たちが自分自身や他人と良好な関係を築くために不可欠なことであると考えます。

これが、優等生的な答えですが、著者はここで発想の転換を突きつけます。

「そとづら」がいいということは、決して悪いことではなく、むしろ「そとづら」のよさこそ推奨したいのだと。

著者によると、「家族やごく親しい知人を除いて、ほとんどの人とのお付き合いは、言ってみれば『玄関先』で済んでいる」。

誰でも、初めて訪れる家は、期待と不安が入り混じっているものです。

だから、「いい関係を築こうと思うなら、やはり迎え入れる側には、それなりの玄関にしておく準備が必要」とのことです。

もし、玄関が気に食わなかったら、いくら家の中をきれいにしても、相手はそこで引き返してしまうでしょう。

つまり、「そとづら」をよくするからこそ、「うちづら」の価値を見てもらえるというわけです。

なお、本書が言うところの「そとづら」とは、化粧をするとか、着飾るといったことではなく、「人当たり」の良くなる会話の仕方です。

この言葉はイケない、この一言を添えよう、といったことが教示されています。

たとえば第1章は、「そとづら力」を上げる。

たとえば、「私は」「僕は」という一人称主語は使わない。

自己主張が強くなりがちだから、といいます。

それより、「〇〇さんは……」と、相手を主語に会話を進めていけば、相手も話を聞いてくれて、会話に心を入れてくれるようになるといいます。

どうしても、自分が伝えておきたい主張があるときは、

「こんな場合があるらしいですね」

「私の知り合いで、こんなふうに考える人がいます」

「誰でも思っているようですが……」

等々、「私」を脇において、一般論にしてみたり、自分の意見を他人に置き換えるだけなどワンクッション入れてみることで、穏やかに相手に伝わると書かれています。

そして、言い回しには敬語をまぶす。

「恐れ入りますが」

「お手数をおかけしますが」

「もうご存知かと思いますが」

このような言葉を入れることで、ストレートな強さを包み込む穏やかさとなって、その後にあなたが伝える言葉が相手に受け入れられやすくなるとしています。

しかも、それを早口でなく、ゆっくりと話すことで、謙虚に、慎ましやかに、奥ゆかしくなります。

『朝まで生テレビ』のようなものを見ていると、声が大きいものが勝ち、相手が話す前に自分が話すこと、といった価値観が植え付けられてしまうかも知れませんが、本書では、反論したいときほど黙って相手の話を聞くと、釘を差しています。

「しかし、そうおっしゃられても」

「でもねそういうご意見もあるかと思いますが」

「だから、私はこう思うのですよ」

といった反対意見の定番言葉は使わずに、

「なるほど、おっしやるとおりですね」

「ごもっともです」

「とても参考になります」

など、相手を肯定し、認めることからコミュニケーションは始まるとしています。

反論したくなるときほど、発言は控えめに。「そういう考えがあるのですね。とても勉強になります」と言ってみることを本書では勧めています。

かつて、山田洋次監督が、『武士の一分』という映画のメガホンを取ったとき、主演の木村拓哉がああだこうだと知ったかぶって提案したのを、ニコニコ笑いながら聞いていてたものの、結局何一つ採用しなかったという痛快なエピソードを思い出します。

ペットや子供の話題は厳禁


会話をする場合、共通の関心事をテーマとしなければ、相手はノッてこないですよね。

まあこれは本書に限らず言われていることですが、ペットや子供の話題は厳禁とも書かれています。

ペットは好き嫌いがありますしね。

相手が、その動物に興味がない場合、話が繋がらないばかりか、自分の世界でしか話ができない人に思われてしまいかねないということです。

子供の話も同様です。

「玄関先の付き合い」の人から、他所様の子供の話をあれこれされても困るでしょ。

もちろん、たとえばママ友同士のような、子が接点であるならいいんですけどね。

あとは、よくいわれる、プロ野球、政治、宗教。

その人との関係にもよりますが、まさに「玄関先」程度の間柄で、特定の球団や勢力、世界観などの思い入れは、さけたほうがいいでしょうね。

というわけで、「そとづら」改革をしてみたい方は、ぜひ本書をご覧ください。

人は「そとづら」が9割 - 三枝 理枝子
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赤面症

面相も、悪いよりは良いほうが望ましい(*^^*)
by 赤面症 (2024-02-29 01:15) 

明々

コミュニケーションの技術として「そとづら」を新しい視点で捉え直したのは興味深いですね。
内面だけでなく、外面もまた人間関係を築く上で大切な要素であるという考え方は、多くの人にとって目から鱗の内容だったのではないでしょうか。
特に、相手を肯定し、認めることから始まるコミュニケーションの技術は、日常生活はもちろん、ビジネスシーンにおいても非常に役立つものです。
この本を読むことで、人との関わり方がより豊かなものになることでしょう。Kindle版の登場も、多くの読者にとって喜ばしいニュースです。
by 明々 (2024-02-29 01:23) 

pn

自分の意見を一般論に置き換えるのはちょいと何だかなーと思いますがワンクッション置くのは確かにいいのかも。
by pn (2024-02-29 06:23) 

お散歩爺

あの野郎~課長におべっか使いやがってそとずらが良いからな!”。
なんて感じは会社時代に良く聞きました。
by お散歩爺 (2024-02-29 10:14) 

Take-Zee

こんにちは!
私も親から”そとづらが良いんだから・・”とよく
責められました。

by Take-Zee (2024-02-29 10:33) 

ムサシママ

ここまで気を使ってのお付き合いは疲れるでしょう
友達がいなく狭い世間で生きている私には遠い世界の話のようです
by ムサシママ (2024-02-29 16:53) 

コーヒーカップ

外面作るのが下手です。
内面も良くないので現れているのでしょうね。
by コーヒーカップ (2024-02-29 22:13) 

tai-yama

ビジネストークというよりは営業トークですね。
仕事のチームないで使える話術ではない気が。
共通の話題は、天気か大谷でOK(笑)。
by tai-yama (2024-02-29 23:22) 

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