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1つずつ自分を変えていく捨てるべき40の「悪い」習慣(午堂登紀雄著、日本実業出版社) [生活]

1つずつ自分を変えていく捨てるべき40の「悪い」習慣(午堂登紀雄著、日本実業出版社)

1つずつ自分を変えていく捨てるべき40の「悪い」習慣(午堂登紀雄著、日本実業出版社)をご紹介します。タイトル通り、悪い欲求や習慣は捨てようと唱えています。そして、それを捨てられないとどうなるか、逆にそれを捨てるとどうなるか、といったことを解説しています。



本書の内容を一言で述べると、物品ではなく、価値感や行動面の断捨離を唱えた書籍です。

たとえば、何かというと「忙しい」という口グセ。

「捨てられない人」は、市場や会社の変化に気づけなくなるといい、逆に「捨てられた人」は、俯瞰力と業務処理能力が高まるとしています。

他人へのヤキモチを「捨てられない人」。

想像力が低下して伸びなくなり、「捨てられた人」は、「すべての人の『いいところ』に学ぶことができる」といいます。

同様に、「いい人でありたい」「友人は多いほうがいい」「ギブ&テイク」「人脈は増やすもの」といった、従来の啓蒙書に出てくるような考え方も、「捨てる」ことを説いています。

他人軸ではなく自分軸で生きる


たとえば、午堂登紀雄さんは、よくある自己啓発書を「捨てるもの」のひとつに挙げています。

自己啓発的な書籍というと、何かというと「すべてに感謝しろ」だの、「絶対悪口を言うな」だのといった善人であることを勧めたり、そうかと思うと逆に「他人に迷惑をかけることなど気にするな」と開き直りのような「悟り」を説いたりするものを見かけます。

しかし、本書はそのどちらでもありません。

違法、不道徳、非合理、不条理なことは一切勧めていません。

では何が書かれているかというと、自分を合理的に見つめ、自分の「軸」を決め、それに基づいて判断・行動する。

他者に翻弄されないように生きればいい、というまっとうな話が書かれています。

自分軸で生きる。

それに必要のないものは、すべて削ぎ落とす、ということです。

自分軸で生きるというのは、他人の評価や意見に左右されず、自分の価値観や意志に基づいて行動することを意味します。

自分の内面にある信念や目標に従って、自己決定を重視する生き方です。

この反対にあるものが、他人軸で生きるということです。

価値観、生き方に関わる書籍はこれまでたくさん出ていますが、決定的に意見が別れるのが、対人関係に関する考え方です。

簡単に述べると、従来の書は、人間関係、人脈は最上位で大切にすべきものとし、人間関係を豊かにすることが成功だという考え方が主張されていました。

しかし、昨今は、誰からも好かれ、人間関係に波風を立てない「いい人」になることや、「人脈作り」に励むことは、むしろ成功から遠ざかる「べからず」の部類に入るとする主張も出始めています。

本書も、その後者にあたります。

本書はこう述べています。

「いい人」であることを捨てられない人は、誰かの後ろを歩く人生になる。

捨てられた人は、ふつうの人が気づけないバリューを見出せる。

私は、このくだりが好きで、本書をご紹介しようと思ったくらいです。
なぜ「いい人」が成功をつかめないかというと、他人との摩擦を恐れて、非常識なアイデアを打ち出したり、信念ある自己主張をしようとしないため、周りからの反対があると、打ち負けてしまうからです。

午堂登紀雄さんは、「いい人」などというのは、しょせん「他人から見て都合のいい人」にすぎないといいます。
いいかえれば、「いい人でありたい」というのは、「他人の都合(顔色)で生きていきたい」わけです。

そんな、自分の「軸」がない(主体性がない)人間が、自己実現なんてあり得ません。

したがって、その人は幸福にはなれないといいます。

午堂登紀雄さんは、「賛否両論を巻き起こす人が時代を変える」とも述べています。

私は別に、時代を変えようなんて大それた事は考えませんが、「いい人でありたい」なんてまっぴらだと以前から思っていました。

「いい人」という評価は、正確には「どうでもいい人」のことなんだと思っているからです。

女の人にフラれる時も、「いい人なんだけどねえ……」っていうじゃないですか。

人間なんて、自分や自分の主観が一番ですから、つきつめれば他人に対する評価は、その人にとって「安心できるか」「しゃくにさわるか」のどちらかだと思います。

「安心できる」というのは、絶対的な信頼をおけるか、もしくは自分には牙をむかないアウトオブ眼中の安全牌扱いか、のどちらかです。

だったら、「しゃくにさわる」で結構、と思っていたわけですが、まあこのへんの私の考え方も、本書と軌を一にするところかもしれませんね。

人脈は、作るものではなくできるもの


さらに、午堂登紀雄さんは、人脈作りも「捨てろ」と述べています。

捨てられない人は、結局人脈ができない。

捨てられた暁には、必要な人脈が自然にできる、といいます。

異業種交流会というものに、行かれた経験はありますか。

私はありません。なぜなら、「私は人脈を作りたくてやってきました」といわんばかりの態度をとっていても、人脈はできないし、逆に敬遠されるだけですから、ばらまく名刺の無駄だと思うからです。

もちろん、人の力が不要だ、人脈そのものが無意味だ、といっているわけではありません。

午堂登紀雄さんによれば、人脈は作るものではなく、できるものだというのです。

人脈作りが目的化したことに時間やお金をかけるのなら、目の前のことにしっかり取り組もう。

それを認めてもらえば、人は集まってくる、と述べています。

午堂登紀雄さんも起業したての頃は、相手が著名人だったり、大きな会社の経営者だったりすると、無理に人間関係を作ろうと思ったそうです。

その会社の一番高いものを真っ先に買ったり、盆暮れは高額な付け届けをシたり、しょっちゅうご機嫌伺いの手紙を書いたり……

しかし、そうやって作る関係は、決して長続きしなかったそうです。

人間は、打算を含めて、自分の価値観で求める人と付き合いたいと思うわけです。

つまり、相手から「お知り合いになりたい」という気持ちを持ってもらえるようになることが大切だということです。

午堂登紀雄さんは、「人脈作り」に励むことは、自分に大切なことからの逃げにすぎない、と手厳しくまとめています。

そういう話を読むと、それは特別な「できる人」の話だ、ととたんに逃げ腰になる人っていますよね。

どう受け取るかは読者の志の問題でしょう。

結局、人生、やるかやらないか、ですから。

やらない評論に価値はありません。

いずれにしても、どうやって生きていこうかと人生に悩まれている方、自己啓発を求めている方には、お勧めしたい書籍です。

「ヤキモチ」「いい人」「人脈」……

それらを断捨離できますか。

捨てるべき40の「悪い」習慣 - 午堂 登紀雄
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赤面症

「いい人」という評価

人が人を褒めるのは怪しい
by 赤面症 (2024-02-23 01:07) 

pn

読んで気付ける人は読まないような(^_^;)
by pn (2024-02-23 06:30) 

mayu

「忙しい」が口癖の人、いますね。暇な人に限って、と言いたくなります(;´∀`)
by mayu (2024-02-23 07:33) 

Take-Zee

おはようございます!
たしかに人脈は作るものでなく自然な
ものだと思います (^-^)!
by Take-Zee (2024-02-23 10:50) 

猫の友 メルティー

若い時はサービス残業当たり前でした。
「仕事が忙しい」と、聞きもしないのにいう人は
たいてい、夜7時には家で夕食をとり、土日休んでいた人でした。
by 猫の友 メルティー (2024-02-23 16:34) 

AKAZUKIN

この本、すごく気になります。
習慣とかクセって自分では気が付かないうちについてしまってて、自分を苦しめるものであっても、やめられないってこと、あります。。
by AKAZUKIN (2024-02-23 17:07) 

コーヒーカップ

ついつい良い人ぶってしまいますが、実は人が悪いです。
by コーヒーカップ (2024-02-23 17:16) 

そらへい

こういう本って、凄くまともなことが書いてあります。
どれもこれも、それが出来れば苦労はしませんね。
ちょっと宗教の教えに似ているかもしれません。
あがきながら少しでも自分を良い方向に持っていきたいものです。

by そらへい (2024-02-23 20:37) 

ロコときどきキナコ

有難うございます(*^^)v
「自分軸」のコトバ♡が胸に響ます(_ _)
by ロコときどきキナコ (2024-02-23 22:00) 

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