元若二瀬唯之さん、トンガ人力士廃業騒動はあわや国際問題に [スポーツ]
今日は、元若二瀬唯之(わかふたせただゆき)の先代朝日山親方(1942年2月20日~1997年5月20日)23回忌です。見かけによらぬ美声の持ち主で名解説者さらに美人妻と、なかなか個性的な方でしたが、そうしたことよりも、巷間、部屋継承におけるトンガ人力士廃業騒動がまず思い出されてしまいます。
先日、大相撲の解説者だった神風正一さんをご紹介しましたが、今日の若二瀬唯之さんも、ちょっとごつい見かけからは意外、といっては失礼ですが、聞きやすい声色で流暢に解説されていました。
http://sumodb.sumogames.de/Rikishi.aspx?r=4038&l=j より
元小結で、先代の朝日山親方でした。
当時、夫人の美しさも有名で、本人曰く「心の二枚目(だから金星=美人妻を射止めた)」と、バーブ佐竹のようなことを言っていた記憶があります。
現役時代は、押し相撲から四つ相撲に“宗旨替え”しましたが、めずらしい技も繰り出す器用さも見せてくれました。
内無双なんてめったに出ない決まり手です。
S44初1、若二瀬×前の山 内無双! pic.twitter.com/uUsGH8pkmu
— ○北の富士 外掛け 貴ノ花● (@1964Kitanofuji) 2014年3月19日
ツイッターで「若二瀬」と検索すると、40年以上前の元小結にしては、関連ツイートも多く、人気のあった方ということがわかります。
その若二瀬唯之は朝日山部屋所属。
現役を引退して部屋付き親方になりましたが、1975年10月に親方(元二瀬山)が急逝。
同い年の兄弟子だった高鐵山はすでに独立していたため、当時唯一の部屋付き親方だった北陣親方(若二瀬唯之)が朝日山部屋を暫定的に継ぎましたが、番付上はまだ現役だった琉王優貴を、後継者にしたい意向を示していた元二瀬山の夫人との間に確執が生じました。
元二瀬山の夫人が、琉王優貴を親方にしたかった理由は、アメリカ占領下の那覇市出身で初の幕内力士になった琉王優貴なら、当時所属していた6名のトンガ人力士の親方にふさわしく、また将来は朝日山部屋を外国人だけの部屋にしたい意向があったためとされています。
しかし、暫定でもいったん親方になった以上、元若二瀬の立場は強く、しかも兄弟子の高鐵山が、実業団力士ナンバーワンの板井圭介の朝日山部屋入門に動くこともほのめかして、後援会が“元若二瀬続投”に賛成するよう助太刀しました。
独立していた高鐵山が、せっかくの逸材を自分の部屋ではなく、朝日山部屋入門を提案したのは、かねてから高鐵山はトンガ勢を嫌っており、ソリの合わなかった琉王優貴ともども追い出せるチャンスだったからといわれています。
トンガ勢は、「女将さんはおかあさん」として元二瀬山夫人&琉王優貴の側に付き、結局、琉王優貴もトンガ力士6名も廃業してしまいました。
国会では、国際問題に発展するのではないかと危惧。
衆議院文教委員会でとりあげられたほどですが、伊勢ノ海親方(元柏戸)と武隈親方(元北の洋昇)がトンガ国王に事情を説明にいってことを収めたそうです。
トンガ人力士の中で、もっとスピード出世をして将来を嘱目されていた福ノ島裕士は、その後、ジャイアント馬場率いる全日本プロレスに入門。
https://blogs.yahoo.co.jp/hk08300830/29004526.html より
プリンス・トンガとして頭角を現し、米国に渡ってからはキング・ハクと名乗ってタイトルをいくつもとりました。
朝日山部屋といったら、トンガ人力士騒動で有名。そのトンガ人力士の1人が全日本プロレスにもいたキングハク。新日本プロレスのタマトンガのお父ちゃんだな。
— NOESCAPE Takuro (@granzel84) 2014年12月22日
それでも今や“外国人力士”の時代に
現在、大相撲の「外国人枠」は、つるまないようにという意味なのか、原則1部屋に1人です。
1992年に、モンゴルから元関脇旭天鵬や、元小結旭鷲山ら6人が来日したものの、生活に馴染めずモンゴル大使館に逃げ込む事件がありました。
この時は、外国人力士の総数上限は40人と決めました。
それが、以後のモンゴル勢の大挙入門で、1部屋に1人に“緩和”されました。
しかし、各部屋にまんべんなく分散したことで、“モンゴルグループ”ができて、元貴乃花親方の退職にもつながったわけです。
トンガ人力士騒動があり、また旭天鵬や旭鷲山らの“脱走”があったにもかかわらず、現在はモンゴル人力士らが各部屋の出世頭になっています。
好き嫌い、良し悪しは別に議論するとして、やはり朝青龍や白鵬の実績が大きかったのでしょう。
白鵬は帰化が取り沙汰されていますが、モンゴル人だけの部屋をつくるのでしょうか。
大相撲歴史新聞―角界の出来事まるごとスクープ!
実力の世界なのかと思いきや、人間関係も難しそうですね。
by 犬眉母 (2019-05-20 02:25)
元若二瀬唯之さん、トンガ人力士廃業騒動はあわや国際問題に・・・大相撲に明るくないわたしは、このエピソードは初めて知りました。もちろんキング・ハクは知っておりますが、福ノ島裕士だったですね~。その事実も失念しておりました。それにしても何らかの写真を見る度に驚かされますが、馬場、でかいですね~。他の3人が子どものように見えますね~。これでもう全盛期を遠く過ぎていたのですから、どうしたって、(馬場、凄い!)と感じてしまいます。馬場からすれば自分よりずっと小さいレスラー、怖さはないですよね。
で、大相撲の件なのですが、なにせ子どもの頃から強く興味を持ったことがありませんで、なので(相撲界は、こうであらねば!)というこだわりもないのです。漠然と感じているのは、国技的、あるいは伝統芸能的様式美を重んずるのであれば、最初から外国人力士を入れなければよかったのではないか、と。入れた限りは様式美が崩れるのは予想されていたのではないかとは思います。まあそれと、大相撲の歴史を知っているわけではないので何なのですが、やはりもともと「見世物工業」の意味合いも強かったのではないかと思われますし、それであれば大きな外国人力士を土俵へ挙げて盛り上がるのも問題ないのではないかとか、素人なりにそんなことも考えました。しかし、「神事」であるというのであれば、当然ながら様式美は必要となりますし、芸能であるかスポーツであるかもこの先永遠に明確にはされそうにないですし、こうしてあらためて見れば、日本的曖昧さが極めて多く含まれているジャンルであることには間違いありませんね。ともあれ現在は、夕方の母の気晴らしとなっている有難い存在です。
・・・
>血中酸素飽和濃度は、96~99%が標準値
「9」の部分を「5」と書き間違えておりました。本文は既に訂正しております。ご指摘ありがとうございます。「58」じゃ大ごとですよね(笑)。高知赤十字病院にいる時になかなか鼻への酸素チューブが外せなかったもので、血中酸素飽和濃度には少々センシティブになっております。なにせ救急搬送された時が高度な心不全状態でしたので、現在のように体を動かした後でも「97」とか出ると嬉しくなります。
母の記憶についてですが、救急搬送された前後はよく覚えているのですが、応急処置で一旦回復した直後に再発作を起こしてから緊急手術、そしてICUの数日間の記憶がまるでないですね。再発作の際には人工呼吸に近いほどの酸素を吸入され、目は開いていましたが、わたしが声をかけても言葉の内容はまったく理解できてないよスでした。その後急遽心臓バイパス手術が決定し、全身麻酔で手術室へ運ばれましたから、記憶がなくて当然ではあります。手術後数日してやっと麻酔から覚めた時期も、しばらく現実と夢の区別ができてない話の内容でした。
その後じょじょに普通の話ができるようになってくるのですが、すぐに手術前後の話をする気にはまったくなれませんでした。想像したこともないような大手術を本人が眠っている間に受けていたなんてことを言って、どれだけショックを受けるか予想がつかなかったこともありますし、ご存知のように、術後から現在までトラブル連発で、そうした話をする時間的・精神的余裕もありませんでした。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2019-05-20 02:36)
トンガ人力士もいたんですね。知らなかったです。
by ヤマカゼ (2019-05-20 06:07)
外国人力士は1部屋に1名とは知りませんでした。
by Rinko (2019-05-20 07:43)
大相撲の看板力士はいいですね。
ひと場所休んで疲れを取り、翌場所の優勝に備えることができますから。
by 斗夢 (2019-05-20 09:02)
お相撲って日本の神事なのに、何故か複雑です。
by さうざんバー (2019-05-20 10:17)
こんにちは!
若二瀬・・渋い力士でしたね!
by Take-Zee (2019-05-20 15:40)
一部屋一人がかえってダメだったと思うので外人部屋の方が良い意味で面白くなるようなならないような(^_^;)
by pn (2019-05-20 19:06)
外人が「一人一部屋」だと、何か相談しようにも周りが日本人ばかりでなかなか相談できない…なんてことになってしまいそうで、それはそれでよくない気がします…
by ナベちはる (2019-05-21 01:09)