橋達也「ダメなのね~、ダメなのよ~」第9代日本喜劇人協会会長 [懐かし映画・ドラマ]
橋達也さん(はしたつや、1937年2月21日~2012年1月16日)の命日です、ストレートコンビという、日本で初めてと言っていいナンセンスコントで一世を風靡した日本のコメディアン。コンビ解散後は劇団を作り第9代社団法人日本喜劇人協会会長をつとめました。
橋達也とは誰だ
橋達也は、浅草出身の芸人です。
花かおるとストレートコンビを結成しました。
関東の笑いは、基本は関西で言うところの「しゃべくり」で構成されていて、時折ギャグもありましたが、演目にはひとつのストーリーがありました。
ところが、ストレートコンビは、脈絡もなく、突然
「千葉の女が乳しぼり」と橋達也がギャグをとぱし、観客をずっこけさせ、時間が来ると強引に、
「ダメなのね~、ダメなのよ~ 」
といって、海藻が漂うように両手を上げて左右に振りながら、バレリーナのようにつま先でツツーっと横に動いて舞台の袖に引っ込むという、少なくとも関東でははじめての“ナンセンスコント”で売れた人です。
Yahoo!知恵袋でも、こんな質問が書き込まれています。
千葉の女が(は)乳搾り。
どんな意味ですか?
千葉県に40年間住んでいて一度も聞いた事がありません。
「東京ディズニーランド」「成田空港」「千葉の女が乳搾り」で有名だねえって言われます。
「東京ディズニーランド」と「成田空港」の2つは分かりますが、「千葉の女が乳搾り」は全く分からず笑ってごまかしています。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1216594432
たぶん意味はありません。
平成でいうと、安田大サーカスみたいなものです。
安田大サーカスのネタ、何やってるのかよくわかりませんが、突然両脇からシャツを引っ張られて、団長安田が褌一丁になると、HIROがダンダンダーンと拍子をとって、クロちゃんが紙吹雪を舞い上げるという、あのシーンが見どころで、話術に期待されているわけではないですよね、失礼ながら。
ストレートコンビも、「千葉の女が乳しぼり」と「ダメなのね~、ダメなのよ~」しかないのに、昭和40年代中頃はそれが流行って売れたのです。
「ダメなのね~、ダメなのよ~」は、今でもたまに、自分でやってみたくなります。
バカバカしいけど、なんか楽しいんですね。
考えてみると、すべてを愛嬌でご破産にできる最強のギャグです。
しかし、そういう面白さに気づいたのは最近のことです。
ストレートコンビは、1970年代前半に売れたため、それより少し早く売れたコント55号の二番煎じかと当時は思っていました。
実際に、若い頃の橋達也は萩本欽一にどこなく似ていて、花かおるもスポーツ刈りで、当時の坂上二郎に似ていたのです。
でも実際には、橋達也の方が萩本欽一よりも年上で芸歴も長かったのですが。
日本喜劇人協会会長
子供時代の私にはわからなくても、橋達也のセンスは現場の人からは認められていたのかもしれません。
名だたる喜劇人を束ねる、第9代社団法人日本喜劇人協会会長をつとめています。
喜劇俳優と芸人は少し違うように思うのですが、日本喜劇人協会には、どちらも会員になれるようです。
歴代会長が、榎本健一、柳家金語楼、森繁久彌、曾我廼家明蝶、三木のり平、森光子
、由利徹、大村崑(途中 会長代行で谷幹一)、橋達也と続いて、現会長は小松政夫です。
橋達也は、榎本健一、柳家金語楼、森繁久彌らと並び称せられる立場にあったのです。
しかし、橋達也やストレートコンビの記録は、あまりネットにはアップされていないことが調べてみるとわかりました。
テレビにもよく出ていたのですが、書籍なども残っていないので、今後は積極的に調べてみたいとおもっています。
今回は数少ない記録として、『体験旅行』(1970年、松竹)に出演していたことをご紹介します。
『体験旅行』
『体験旅行』(1970年、松竹)は、フランキー堺主演、瀬川昌治監督による松竹の“喜劇旅行シリーズ”の第7作目(全11作)です。
Youtubeより
旧国鉄の全面的バックアップによって、笑いの中にもリアルなフランキー堺の専務車掌の仕事ぶりがわかります。
本作は、新潟のローカル線の車掌という設定です。
その中で、サーカスの運搬車からゴリラが脱走したものの、フランキー堺らが本物のゴリラと人間と縫いぐるみを着た人間とを間違えてドタバタするというスラップスティックのシーンがあり、ゴリラを捕獲する自衛隊員役でストレートコンビが出てくるのですが、ここでも橋達也が出てきていきなり「千葉の女が乳しぼり」とやっています。
Youtubeより
「千葉の女が乳しぼり」と「ダメなのね~、ダメなのよ~」の2つのギャグはご存知ですか。
ub35394喜劇 体験旅行ポスター フランキー堺 森田健作 奈美悦子 城野ゆき 左とん平 笑福亭仁鶴 ミヤコ蝶々
時代とフザケた男~エノケンからAKB48までを笑わせ続ける喜劇人
- 作者: 小松 政夫
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2017/08/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
ゴムパッチンのコンビもそれっぽいですが、
一応牛丼ネタが定番でしたね。
by 犬眉母 (2019-01-16 02:09)
橋達也「ダメなのね~、ダメなのよ~」第9代日本喜劇人協会会長・・・今夜のお記事を見た瞬間、(今夜は三橋達也のお話!)と思ったのもつかの間、「橋達也」なのですね(笑)。三橋達也についても詳しくないですが、橋達也となれば、またまたお名前、今夜のお記事で初めて知りました。
「千葉の女が乳しぼり」~「ダメなのね~、ダメなのよ~ 」というギャグも記憶にないです。でもおもしろそうですね~。「千葉の女が乳しぼり」という台詞はひょっとして今だったら炎上するかもしれませんね。炎上のすべてが悪いとは思いませんが、世知辛い世の中になっているのも事実です。しかしこうしてわたしにとって未知の魅力的なギャグを紹介いただくと、もっともっといろいろ知りたくなります。江戸時代を中心としたエロな川柳を集めた本を持っているのですが、現代の「ギャグ」はそうしたものの系譜に連なると思えば、興味は一層深まります。
>すべてを愛嬌でご破産にできる最強のギャグです。
こういうのはツボにハマると、分かっていても何度でも笑えるのですよね。パーソナルな空間でも、他愛もないことで爆発的に笑ってしまう場合もありますが、それがマスに拡大したものがテレビで人気のギャグというわけなのでしょうね。そのようなものを発見した芸人は強いこと間違いなしですね。
『体験旅行』・・・このタイトルだといろいろ愉しい状況を想像してしまいますが、そういう映画(笑)ではなさそうですね。若き日の星由里子や坂口良子が『体験旅行』というタイトルの映画に出ておれば、一も二もなく駆け付けた可能性大です。それにしても、“喜劇旅行シリーズ”も11作あるのですね。今は、出てきただけでクスクス笑いたくなる雰囲気の俳優もいませんね。お笑い芸人もすぐにカッコつけたがりますし。
『龍馬伝』の時は、日銀高知支店の発表では、高知県への経済波及効果が535億円となったとなっています。なにせ大々的に観光キャンペーンをやってましたから。それで味をしめたのでしょうね。それ以降は何かと言うと、幕末、幕末、幕末ですよ(笑)。高知在住の一般人は、そんなに幕末に興味を持っておりませんし、龍馬、龍馬、龍馬なんていう人も、個人的には一度も会ったことありません。自治体とメディアと、便乗商法関係がずっと盛り上げようとし続けているというところです。わたしが子どもの頃から10代後半くらいまでの記憶では、高知もこれほどまで「龍馬だ、幕末だ、大河だ」という感じではなかったのですが、高度少子高齢化へ向かっている焦りなど、いろいろな理由があるのは分かるのですが、どうもここ10年くらい、目先の利益を追うあまり、本当の意味での「誇り」がすっかり希薄になっている気がします。もちろん、ここ10年の観光推進により、観光客は増えておりますが、そこばかり目が行くのはどうも。
デストロイヤーVS豊登、まだすべてではありませんが、概ね観させていただきました。わたしも削除される前に(笑)またじっくり観たいと思いますが、力の入った試合ですね。「相手にダメージを与える」過程がとても説得力があると同時に、オーソドックスなプロレス技の攻防って、とても美しいなと感じます。今のプロレスだと棚橋弘至やオカダカズチカが「肉体美」となっているのでしょうが、そういうのとはまったく異なる、無駄のない、人間本来の肉体の美を二人の攻防に感じます。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2019-01-16 02:57)
どこかで見てたはずなのに、記憶がないです。日本成長期の喜劇コントですね。
by ヤマカゼ (2019-01-16 06:31)
海藻が漂うように・・・なーんとなく見たような。
70年代前半じゃ見てたとしても記憶に残って無い、って言うか10歳くらいまでの記憶が思い出せないのは何故だろう。
by pn (2019-01-16 09:01)
橋達也!
懐かしいですね(^^;
by MONSTER ZERO (2019-01-16 10:27)
橋達也という名前も知らなかったし、その人たちのギャグというのも全然知りませんでした。
ただ、脈絡もなく、突然「千葉の女が乳しぼり」なんてやられたらボクはきっと拒否反応を起こしてしまうかもしれませんね。
ん~ん、かなり許容範囲が狭くなってきたような気がします(^^;
by なかちゃん (2019-01-16 12:37)
こんにちは(^-^*)/
三橋達也さんをパロディにした芸名でしたね。
by Take-Zee (2019-01-16 16:10)
知りませんね、この方は。
by ヨッシーパパ (2019-01-16 18:54)
懐かしいです。「千葉の女が・・・」「駄目なのね・・」ともに、忘れていたギャクでした。「天にましますわれらのおっぱい」っていうのもありましたね、たしか!
by レインボーゴブリンズ (2019-01-17 22:44)